格差広がる1年でした [歳時記]

12月31日(水)

格差に慣れてしまった?

世の中は、かなりの格差があるように感じられますが、多くの人はもう慣れてしまったかのように、話題にしません。ただ、防衛手段を考え、できるだけ老後の不安を少なくしていくだけだ、と自分なりの対応策を考えているような・・。そういった傾向がますます増長されたような1年でした。

世界には明日の命もわからないような貧困があり、何よりつらいのは子どもたちが貧困の最前線にさらされていることであり、また戦闘地帯では、民間人、子ども、女性の区別なく危険と背中合わせです。

それと比べれば、日本はまだ平和だ。ここはとにかく自衛策を考えねば、と言う中高年も多かったのではないでしょうか。

そんな〈自分のことは自分でやってくれる〉日本人を見越して、政府の出してきた税制改革大綱は、やっぱり大企業、富裕層が得をする税制になったようです。

ひとり親からの相続は損?

ある程度の資産を持つ、ひとり親家庭での相続税が大きく変わりそうです。たとえば、家屋土地などの資産が5000万円、金融資産が5000万円と評価されたお宅(夫婦と子供2人)で、ご主人が死亡すると、家屋宅地は〈同居特例〉で評価額は1000万円、金融資産はそのままの評価となり、相続税は全体で60万円しか発生しない。

が、ひとりぐらしの親(母あるいは父が)死亡した場合、子どもたちが払う相続税は、改正前が350万円、改正後は770万円になるという。

770万円と簡単に言うが、770万円を稼ぐのは大変なことだ。政府というのは、全くしもじものことがわからない。あっさりと持って行かれるのはすごく抵抗があります。

孫に使ってください?

相続税に持って行かれるのが嫌な人は、「孫の教育費に」と、新制度は配慮?する。若い世代では子育てにお金がかかる。孫の教育費にと、息子や娘たちに子育て費用を贈与するのは1000万円なら非課税ですよと、どんどん消費に回してもらいたい魂胆。ホント、子育て費、教育費にはかかりますから、ここはため込んでいるお金が世の中に出る仕掛けにはなりそう。

暮らしはよくなるのか?

暮らしはよくなるのか? 大企業に勤めるサラリーマンの暮らしはよくなる可能性はありますが、その他大勢のサラリーマンには恩恵が遠そうじゃないですか?

 働く人の4割にまで達した非正規社員の賃金は上がりそうにありません。またまた格差が広がるんじゃないかと思ってしまいます。

ある調査によると、公務員の平均年間給与は661万円、民間企業の正規社員の平均給与が473万円(大企業は1000万円クラスもいっぱいいるのでしょうが、全体から見ればごく一部です)、比べて非正規社員の平均年間給与は168万円と言うのです。

不安なのは、この現役世代の賃金の差が年金額に反映され、老後の格差はもっと深刻になるんじゃないかということです。

大企業、富裕層、マネーゲームで儲けようとする不労所得のひと、こういった人たちに恩恵が出るアベノミクス。明日から始まる2015年、何とか好転してほしいと思いますけど、全然期待できないのが本音です。


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