宝くじ問題-射幸心を煽るやり方 [宝くじ]
8月17日(火)
「第2回宝くじ問題」検討会議
総務省の7月30日のメルマガで、「29日」に開催された「第2回宝くじ問題検討会議」の概要が発表されました。プレス発表用を含め、毎日たくさんの報告がある「総務省メルマガ」のなかで、「第2回検討・・」を見つけたことは大変よかったと思いました。
が、「第2回」がある以上「第1回」を見過ごしてしまったらしいことに気がつきました。いや、こういうところの「第1回」というのは、いわゆる顔合わせ、今後のスケジュールの確認だけが多い。なので、総務省の方で、メルマガから割愛したことも考えられる。要は2回目以降のすすめ方なのであります。
日時 H22・7・29(木) 13:30~15:30 場所 総務省11階第3会議室 出席者・神野会長、佐竹秋田県知事、矢田神戸市長、岡村川口市長、汐見井手町長ほか3名
〇議事次第
①関係団体ヒアリング ②意見交換
(財)日本宝くじ協会、(財)自治総合センター、(財)全国市町村振興協会、(同じような業務の団体がからみ、事業がダブっている)より、団体設立の経緯、事業の概要について、(株)みずほ銀行より、宝くじ発売事務にかかわる説明を受け、その後、意見交換に入る。
意見交換ーこの意見交換・自由討議が思ったよりまともで(失礼!)核心をついているので、期待が持てました。宝くじ問題をずっと何年もやってきた我々が、いつも問題視していたことが自由討議のなかで次々に出される・・・。神野先生が入って、現場感が出たのかな。
主な意見・自由討議
〇助成の際の審査基準は①宝くじの宣伝普及に適しているか、②助成先が適切な団体であるか、前例踏襲主義ではなく、事業の効果を判断して審査することが必要。
〇(財)日本宝くじ協会の助成事業は様々であるが、本来地方公共団体が関わるべきものかという視点も必要。
〇公益法人を含むそれぞれの団体区分ごとのシェア等配分方法を明らかにしておく必要がある。(同じような団体が、同じような業務をしている。宝くじの普及という名のもとで、助成金をばら撒いている)
〇職員4名で、これだけの審査が出来るのか。 事務費・人件費は助成の対象にならないとのことだが、これだけの量の個々の事業の審査を4名で行うと、たいそう大ざっぱな審査になるのではないか。
〇宝くじの資金の流れが複雑。宝くじの収益金をもらっている団体に普及宣伝事業の資金がいくのはなぜか。
〇宣伝普及事業の効果については、どの程度効果があると考えているのか。効果の検証はしっかりととらねばならない。
宣伝普及の名の事業
〇宣伝普及費は、それが当初設けられた時と比較して、この間の発売額の大幅な伸びとともに、大きく増加している。それは、宣伝普及費が発売額の一定比率とされているからであるが、今後、普及宣伝費事業のルールについて、発売団体などで検討してくべき。また、審査についても厳格にすべき。
〇普及宣伝費の効果の出ないものは削減して、地方団体の自主財源とすべき。
〇公益的事業に助成することと、普及宣伝事業により宝くじのPRを行うことの区別が出来てないのではないか。助成すること本来の意味での「宣伝」とするには無理がある事業もあるのではないか。
〇(地域個別ではなく)全国的な共同事業を行う必要がある。
〇審査会を通じて、第三者の意見を反映しているというが、どのように地域のニーズなり時代のニーズを反映しているのか。
〇普及宣伝事業の効果は最終的には地方公共団体が判断すべき。普及宣伝事業に関して意見を言う機会はあるのか。また、事業効果を測定しているのか。(まったくなかった!!)
収益金の納付率を20%から10%に
〇(財)全国市町村振興協会への各都道府県(県・市町村振興協会)の会費について理事会の議をへて、H20から収益金の納付率(いわゆる上納金)を20%から10%に引き下げた。個々の助成については、事務的に整理させている面が多い。(市民の提訴、我々の追及の成果もあって上納金が半分になった)
〇地方財政が厳しい中、宝くじによる地方の自主財源を増やすことは大きな課題である。(まずは、自主財源としてほしい)
〇これまで、普及宣伝事業を個々で行うべきか、共同で行うべきかの仕分けのシステムが無かったことや、チェックが形式的であったことが問題。(首長、議員の票集めに使われたことも)
射幸心を煽る?!
〇宝くじの売り上げを増やすには、射幸心(ぐうぜん舞い込んでくる利益、まぐれ当たりをねらう)を煽るやり方と、公共心に訴えるやり方があるが、公共心のほうを重視すべきではないか。(地域は「だめもと」「そろそろ順番」これがほとんど。運良く当たると、地元議員の手柄に使われる)
〇宝くじの資金の使途については、地方公共団体の意見を反映させる仕組みがない。
〇今の世の中にあわせたルールを構築すべき。その結果を地方がチェックできるようシステムを作り直すべき。(なにしろ、きわめて少人数で回している巨額)
〇今求められているのは信頼性の回復。そのためには、①わかりやすい仕組みを作り、②資金の流れの透明性を高める。③また、公共性を高めることも重要。
〇資金の流れを整理すること、各関係団体の役割・意義を明確にすることが必要。次回はこの点も含め論点整理を行う。
以上、総務省発表の内容から、意見交換の部分を抜き出しました。省略も少々ありますが、ほとんど記載。
「宝くじ」については、ずっと意識してやっています。先日、あるところである人(の支援者で、自称政治通の方)が「国の会議や、ほかの先進地区の視察なんかより、わが町のことをもっと載せてヨ」と、言う。関係ないわけじゃーないんですよ、ほかの場所の情報も。
※本日、総務省自治財政局地方債課に「傍聴できるか」と聞いたところ、この「宝くじ問題検討会議」は、原則非公開だそうで、会議終了後、会議録・関連資料を公開するということです。
私も議会で取り組みを続けています。
市は、請求されるままに負担金を支払い、支払われた負担金は、天下り団体へ補助金として支払われるなど、不可解なお金の流れがあります。
議員として、しっかりと取り組まねばならないと思っています。
by みつこ (2010-08-23 07:33)