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久喜宮代衛生組合「DHM」菌床視察 [ごみ行政]

10月31日(土)

昨日は、久しぶりに久喜宮代衛生組合の生ごみ処理「DHM」を視察研修しました。これまで何度も見学、研修しています。昨日は、東京西部5市ごみ問題研究会の方々との研修です。

今のところ、これが一番

東京23区、その他西部の自治体のごみ処理にながくかかわってきた環境ジャーナリスト・青木さんとはもう10年の付き合いになりますか・・・。

この20年というもの、焼却量(有害ガス発生)を減らし、細分別による資源化を目指してきたのは同じだったと思います。

20年前、久喜宮代衛生組合が全国に先駆けダイオキシンを測定、公表したころ、東京西部では、柳泉園(ゴミ処理施設)でも、混合焼却による焼却炉の劣化、老朽化問題、そこから発生する公害問題に取り組新たなごみ処理への転換がなかなかうまく進みません。

台所ごみを焼却ごみから切り離すという手法も、浮上するも実践、実証にいたっていません。

昨日いらした視察団の中には、これまで2,3回お会いしている人もいれば、はじめての人もいるといった状況です。

中心になって取りまとめている青木さんは、東日本大震災以後、福島県の指定ゴミ(高濃度放射能)の焼却炉問題、爆発事故、用地に係る訴訟問題、全国で焼却することになったがれきゴミなどに、集中してきたこともあり、生ごみ処理施設の視察も久しぶりだったようだ。(この間、震災にまつわる問題は雑誌で発表、あるいは数冊の著書も発行している)

家庭ごみの未来を模索する彼らが、アレコレ研究している生ごみ処理ですが、シンプルにして取り組みやすいという意味で「今のところ、これが一番」という評価は、久喜宮代衛生組合が、たくさんの視察を受け入れ続けているのを見てもわかります。

臭いはあるも悪臭ではない

HDM方式は、無臭というわけではありません。しかし、周辺住宅から苦情が出るということもありません。実際、昨日も菌床(生ごみを毎日投入するところ)では、軽い発酵臭はあるものの不快ではありません。

お話を伺い、DVDで概要を見、菌床を視察し、また会議室に戻って質疑、とたっぷり2時間を組合職員にお付き合いいただいた。こういう風に長いことごみ問題、環境問題をやっている人たちの視察は、長いし、少々くどい、もう、3,4回来ているのに、メンバーが多少入れ替わるから時間いっぱい質問を続けるので、さぞ、職員さん、お疲れでしょう。すみません[もうやだ~(悲しい顔)]

この後、近くの蕎麦屋さんで、感想や意見を交換し(これがまた長い。12時過ぎに入って、2時半まで喧々諤々)、タクシーに分乗し、久喜駅へ。午後4時には、最新情報で気になる中浦和の民間施設で始めた生ごみ処理を見るというスケジュール。

500円の資料?

当日、参加者に配られた資料は、加納が5年前に作成した「久喜宮代の取り組みと歩み」[DHMにたどり着くまでの経緯」でした。

「今日は、加納さんの資料も一緒に見て、やっていきます」と、世話人が言うその資料の裏表紙に〝500円”と書いてある。びっくりしましたが、これは、つまり当日の参加費という意味です。いろんな段取り、連絡などをする事務局費ということらしい。まさかそんなこと思う人はいないと思いますが、加納作成の資料が500円で売られていた[たらーっ(汗)]という情報でも流れたらまずいので、念のためお伝えしました。

約5年前(だったか)の晩秋、西東京市のあるところで、講演した時のけっこう長いものが「ごみ問題5市研究会」のPCに残っていたんでしょう。ちなみに、自分で書いたものを、昨日は参加費として、私も買いました。[わーい(嬉しい顔)]

で、私は、夕方からの中浦和の「最前線生ごみ処理」研修には加わりませんでした。10月26日に、うっかりミスで「国×地方」研究会(国会議員会館)を見逃してしまった私は(今、猛反省中で)自分のやることの優先度をしっかり決めながら1日を過ごすことを肝に命じていますから、無理、ムラ、むちゃ、の仕事を入れません。

※大変、実用的ですぐれた「HDM」生ごみ処理も、実は〝、風前のともしび”かもしれない、というのは、参加者たちの関心を誘いました。

あたらしく久喜市がつくる焼却炉は、ガス化溶融炉の可能性もある。これは生ごみもプラごみも混合して燃やすもの。目指すべき姿も、今後揺れ動いて来ようというもの。しかも、宮代町は、久喜市に委託して処理する。行政的に「対」の関係性はなくなる。


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「次世代炉」の現状視察 [ごみ行政]

7月17日(金)

2つの焼却炉

久喜宮代衛生組合が「新炉建設検討委員会」で、新たに建設する焼却炉を研究してから18年余経ちます。当時「次世代炉」と呼ばれ、全国を見ても数えるほどしか稼働していなかったガス化溶融炉。慣れないこともあり、単純なことで故障したりも・・・。

あの後、久喜宮代衛生組合が、建設地問題で立ち往生し、県内一の老朽炉を大改修してこれまで時間を刻んでいる間に、あちらこちらで「ガス化溶融炉」を造り、稼働させています。最新鋭の炉には違いないのですが、もう「次世代炉」とも呼びません。

最新鋭の炉

次世代炉と呼ばれるのは、①まず、可燃ごみを熱分解ドラムの中で加熱し、分解残差の中から金属を取り出します。②分解されたガスとチャー(と呼ばれる炭)を高温燃焼炉内で(1,300℃以上)で燃やしスラグにし、ごみでなく資源として使います。④高温燃焼した高温ガスがボイラで蒸気を発生させ、タービンを回し電気をつくります。⑤排ガス中のダイオキシン等は規制値よりはるかに低い数値で無害化され、最終処分されるものが少ない。という機能を持った炉です。(簡単に言えば、です)

昨日は、比較的近くで稼働しているガス化溶融炉を2か所視察しました。茨城県守谷市にある「常総環境センター」のキルン式ガス化溶融炉(3基で処理能力286t/日)と、千葉県流山市クリーンセンターの流動床式ガス化溶融炉(3基で207t/日)です。

流山クリーンセンターのガス化炉は、稼働後10年ほど経過しています。常総環境センターのガス化炉は稼働3年です。

無駄なものがないといわれる「次世代炉」、昨年視察した成田市のいずみ清掃工場のガス化溶融炉もそうでしたが、ほとんどのところで、②の機能、高温溶融したスラグの出口でつまづいていた。つまり、路盤材などに使えるといわれるザラメ状のスラグの使途先、売却先がほとんどない、というのが「次世代炉」の現状でしょう。

昨日も、片方のガス化炉施設では、できたスラグの、0.4%(15トン)だけが売却され、ほとんどは最終処分場行き。(処分場の覆土90%、埋め立て9.5%)

もう1か所の焼却施設の方のガス化炉施設では、できたスラグのほとんどが、県内、自地域で建材などに使われている。しかし、スラグの現状から、これなどは珍しい事例といえます。

環境省なども、この頃は、スラグ利用については無口になっているし、補助金についても少し違ってきているらしいです。

電力の方は確実につくられ利用されます。どちらの施設も施設内で使われる電力をまかなうくらいの電気は大丈夫です。まァ、できた電力は施設内で使われ,余りは売却、というほど余りはない、というのも共通ですが。(ゴミ処理施設、けっこう使いますからね、電力)

それと、ふつう、気が付かないのですが、けっこう灯油を使うのですよ。炉の立ち上げの時、炉内の調節などにかなり使いますので二酸化炭素の発生もけっこうある。

運転は、プラントメーカーだより?

一番関心を持ったのが、これら最新鋭の焼却炉施設の管理運営。片方は、プラントメーカーに運転を委託していました。ここはまず、コンサルに運営管理に係る発注支援から委託して、委託期間、委託内容を提案させ、それからメーカーに発注を決定するという・・・。つまり、最新鋭を導入したけど、プロパーの職員の手におえない。やっぱりメーカーの社員が常駐でないと管理が不安、といったところでしょうか。

(プロパーの職員のほとんどは事務所に居たり、周辺の福祉還元施設=プールや温泉施設などの管理に回ったとか・・・う~ん)

しかし、もう一方(スラグを活用している自治体の方)はちがった。中央制御室などには職員、メーカー社員半々の体制をつくっていた。つまり、運営主体はあくまで市のクリーンセンター、プロパー職員。

2つを比べてみました。後者が妥当ではないでしょうか。性能発注方式でそのあともメーカーに運転を委託というのでは、維持費用からメンテまでプラントメーカーの言うまま。維持管理の長期プランさえできません。

それでも、世の中の流れはもう、ガス化溶融炉。久喜市でこれから検討を始める新炉も、その方向性が強いのではないかと思われます。

昨日は、2か所を見ることにより、管理運営の特色から、示唆に富んだ、たくさんのヒントを得た実り多い視察研修でした。

それにしてもです。新設炉が稼働する8,9年後は「久喜宮代衛生組合」は解散している。ただお金を出して業務委託している自治体となっているであろう宮代町の議員としては、時折複雑な思いがかすめる。あーでもない、こーでもないと積極的に質問をしてはみるけど、組合議会の構成員としては、実は時限つきの身分であります。

バスの中で、視察終了の議長あいさつ。なんだか〈やとわれママ〉(たとえが古いね!)ならぬやとわれ議長みたいだなと思いながらも[もうやだ~(悲しい顔)]、元気にあいさつ[わーい(嬉しい顔)]しました。「この視察の成果を持ち帰り、これからのごみ処理行政に生かすべく、提言していきましょう」

気のせいか、久喜市議たちは微妙な顔をしていたような……。いや、気のせい、気のせい!![たらーっ(汗)] まだ、しばらくは衛生組合議員なのだから。


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久喜宮代衛生組合③ [ごみ行政]

10月15日(水)

25年度決算はスムーズに?

久喜宮代衛生組合議会の第2回目です。第1回目=10月1日の久喜宮代衛生組合一般質問より、本日(提出議案審議)のほうが違和感なく進むのではないか、と期待しています。

 明日の姿はわからなくなっている一部事務組合ですが、少なくともH25年度決算はいつも通りだと思います。滞りなくごみ行政は進められてきたはずです。その決算ですから答弁にスルーはないと思われます。

 何と比べてか? もちろん来年3月議会に議案上程されるH27年度予算案です。1日の一般質問でもすでに違和感をもって質問しなければならなかった≪久喜市独自のごみ処理構想≫。これが反映された形のH27年度予算になるのは想像に難くない。

 そこを宮代サイドで質問すれば、「これは久喜市のごみ処理構想。これに乗るかどうか決めたのなら質問してよろしい」ということになりそう。それまでに、投げられたボールを返せる状態か。今のところわからない。

 しかし、です。よくよく考えてみると、一部事務組合を構成している段階であるなら、構成している片方の自治体の質問にNGはないのでは?

一部事務組合を解いた後なら別ですが・・・。

だいぶ質問をひかえたナー

1日の一般質問を、くりかえし振り返ってみる。最初に質問した久喜市議の質問で、大方全容が出てきてしまった。ほぼ同じ内容の質問をした2番目登壇の私は、まず(放り出された)宮代町の立場を飲み込むのにやっと。

淡々と久喜市の計画に耳を傾ける中、今考えると多少ひるんだ体制だったかな、と思い返します。

 今回から質問席に変化があった。質問者は、1問目は議員や傍聴者のほうを向いた質問席で質問し、再質問からは執行職員たちのほうを向いて質問する席に移る。

 再質問で、管理者はじめ執行側と向き合った時、(ああ、そういうことか・・・)とじわっときたわけです。課長、課長補佐たちの微妙な顔、顔。この質問席は、執行に漂う雰囲気がわかってまことによろしい。

今日は決算審議・採決だから、その雰囲気はないと思う。

 宮代町も、近々、執行と議員が久喜宮代衛生組合問題について(はじめの一歩)の意見交換会から始める。どのような体制、しくみが宮代町にとっていいのか、一生懸命見つけなければならない。

 しかしです。まだ、一部事務組合を構成しているのだ。質問にNGはない。答える方も誠実に丁寧に答えていただきたい。議長もだが、なにより議会運営委員会は、そこんところ慎重に見ていかなければならない。

一部事務組合がgoes onの最中、片方の自治体独自の計画がスタートするというのも、極めてまれなケースでしょうから。


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久喜宮代衛生組合② [ごみ行政]

10月2日(木)

昨日の衛生組合議会から一夜明けて。まだ、思考がまとまってこない。

私の質問の、新設炉の機種、規模、建設費用が両自治体に影響してくるのはいつからか、などの質問は、少なくとも「未定」の域だったようだ。

 だから、焼却炉の機種、規模、費用については、〈仮に一部事務組合を継続したとして〉と断っての質問になった。

 答弁する方も、(仮にそうだとして)と答弁する。シャフト式ガス化溶融炉は、カロリーを必要とするから、これまで分別していたプラごみは投入しなければならない。75トン×2基という規模はこれまた分別、消滅型処理をしていた生ごみも投入することが前提の処理量だ、など、べて〈仮に〉がつく答弁。

焼却炉が移るとして、現在地にどんな施設を残すのか、にしてもはっきりとした答弁になっていなかったが、推して知るべきだ。全て要らなくなることを。

 9月3日に突然、報告された焼却炉の移転・統合計画は、多くの組合議員がびっくりしたが、議員の思考は、一部事務組合継続の是非まで真剣に考えなかった。

 しかし、久喜市側、衛生組合事務局内に漂う雰囲気は、かなり引いたものだった。自分の質問中、それに気が付いた。

 管理者の答弁の中の、「久喜市と宮代町は、50年以上の歴史を持つ衛生組合のほか、3つの広域行政を組んでいる」「長い間、周辺住民の合意が得られなかった」というフレーズが、妙に気になった。

 一部事務組合でやっていたのに合併で久喜が選ばれなかった。周辺地区で門を閉ざされた。・・・だんだん一部事務組合を継続する要素が小さくなっていった。それを招いたのは、宮代町さん、そちらではないか。 そう言っているような気がした。

管理者は「総論で賛成、各論では反対、というのが常です」といっていた。

久喜市はH27年から「新焼却炉での、新しいゴミ処理構想」の検討が始まる。

それに先駆けて、宮代町では一緒にやるのか、違う形態にするのか、決めなければならない。「急いで」決断するのはこっちだ。ボールを投げられたのだ。

私は質問の中で、申し上げた。≪総論賛成、各論反対では進まないとおっしゃったが、狭い裁量での判断がないよう、それを肝に命じて(宮代町も)熟慮しなければならない≫と。これが、今宮代町に求められている。

それにしても、副管理者である、うちの町長、ほんとに9月1日まで何も知らなかったのか・・?

眠りの浅い今朝である。


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久喜宮代衛生組合 [ごみ行政]

10月1日(水)

衛生組合一般質問

今日は、衛生組合議会の1日目。

提出議案(H25年度決算、H26年度補正予算)の説明。

そのあと、一般質問。14名中7名が通告している。そのうち、宮代町からは、私を含めて2名だけです。

私は、議長だけど通告しました。もう一人は、K党の議員。

今回の焼却炉移転・1か所統合については、本当に長い間こう着状態だった焼却炉建設地もんだいが(やっと動き出しました)という感です。久喜市側のご努力に敬意を表するものです。

しかし、一方的に報告を受けただけ。わからないことがたくさんある。

1番目は久喜市議の猪股議員、2番目が私の番だ。おそらく、(おそらくですよ)ここで、いろいろな課題が、質問の中から明らかになると思う。

住民と組合の22年

宮代町の、現在地に新しい焼却炉、隣接する土地に最終処分地をつくる、という計画が出てから22年。この間の長い取り組み、組合と周辺住民との解決の糸口がつかめない状態など、具体的に承知、理解している議員は数少ないかもしれない。

 猪股議員の通告は、かなり、内容が私の通告とかぶっている。それはそうだ。長いかかわりの中で、着眼するところ、心配なところは同じでしょうから。

 その他の議員は、宮代側でも、それに久喜市側でも新しい議員と入れ替わっている。住民と組合の取り組み、対峙を知らない議員たちも多い。

 もう一人宮代から質問を出している議員は、これまで「焼却炉のない自治体が九州の方にある。そういうごみ行政をめざしたらいい」という質問を出すといっていた。やっぱり出ていた。

 それはこれまでの方向性からも、議会で議決してきている「久喜宮代ごみ処理基本計画」からも、全く外れている。(なんで今、それなの?)

全て、久喜市サイドで進められてきた、新しい焼却施設の計画。一部事務組合である久喜宮代衛生組合の事務局さえ知らされていなかったというが・・・(本当か)。

追記

思ったより厳しい状況のように思った。新焼却炉が稼働するH35年までのタイムスケジュールを前壇の猪股議員が聞いた。H27年後から市民・有識者の検討委員会がスタートし、久喜市としての基本構想の構築、環境アセス、ごみ処理基本計画、都市計画決定、工事着工と、関連する作業が間断なく続く。

管理者である久喜市長は「急ぐんです」という。「今日からスタートさせたい」と。

タイムスケジュールに宮代は入っていない

まだ、わたしにはわかっていなかった。タイムスケジュールは久喜市側の計画を刻むものだった。

 「あくまで久喜市の計画です。宮代町さんは、この後も一部事務組合を続けるのか、単独の道を選ぶのか、業務委託という形にするのか、そちらで決めてください」と、ある意味放り出されたことを・・・よくわかっていなかった。

 管理者(久喜市長)が言う「熟慮に熟慮を重ねる」「急ぐ」のは、宮代町のほうだった。最初の質問者が終わり、その答弁内容から抜き差しならない状況にあるのだと、わかってきたのは、2番目に登壇した自分の質問の頃だった。

宮代町からの傍聴者が、じわじわと(大きな転換期)の意味を感じたのも、その頃だったか・・・。

さて、宮代、どうする? 久喜・宮代衛生組合の50年の歴史の転換期であり、ある意味ピンチに立たされた。


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焼却炉建設地問題・山が動く [ごみ行政]

9月4日(木)

会報「視点219号」が1か月ほど遅れて完成。忙しさの中で、まだ粗削りのまま。9月3日夕、急きょ議会に説明された情報「久喜・宮代衛生組合の焼却炉は移転!」をすべりこませた。ぎりぎり印刷機に。

早朝会報を少し配り、朝食、議会の準備、議会へ、というスケジュールは定例議会中は(いつものこと)。けっこうメリハリが効く。今日の午後は、私の一般質問。議員の身内が傍聴に来ることはあっても、傍聴者が極めて少ないのがこの頃の宮代議会。「ギャラリーが多いと燃える」と、傍聴者の方々にお願いしていた私だけど、この頃は「よかったら来てください」と頼まない。しかし、ジリ貧気味の傍聴席があまりさびしくて気になる。 

 さて、本題 ↓

大きな山が動く

久喜・宮代衛生組合は、焼却炉の建設地の問題が20年を超す懸案となっています。平成8年から10年の2年間、合計60回、200時間を超す「新設炉建設検討委員会」での熱い議論なるも、(全国に名だたるごみ処理の取り組みを残したが)建設用地だけは決められず、ここまでこう着状態が続いている(いた)。すなわち、焼却炉周辺住民の「現在地NO」の声に、向き合っていたために。

それが、突然、これまでの候補地ではなく、久喜市にある菖蒲清掃センター内に(新)焼却炉を作り、久喜市の合併によって3か所で稼働している焼却施設を1か所にまとめる、という案が飛び出した。

この報告が、いかに「突然」かというと、8月31日、新焼却炉用地周辺の住民の合意・説明会を済ませ、翌9月1日、正副管理者の会議、9月2日久喜市議会への報告、9月3日宮代町議会への説明、というあわただしさだった。全てはこの4日間だった。

久喜市もそうであったと聞くが、宮代議会議員のほうも、動揺があった。何しろ、当分動かないと思っていた≪山≫が突然動いた。それも、すでに周辺住民の同意はほぼ100%得ているらしい。

宮代側の動揺の中身は、もちろん(いきなり出てきた)ためのなんとない胸のざわつきもありましょう。しかし、動揺の原因の一つに基幹設備がこれでまるっきり久喜市内にいってしまうことの一部事務組合の心細さ、それと、(長い間こう着状態が続いてはいたが)建設用地をめぐる組合当局との協議の終結=つまり、ハシゴをはずされた感。「砦とりで」であった焼却炉(その他の施設もほとんど)が久喜市側に存在するようになる、外様小藩の一部事務組合での劣勢。

こういった、もろもろの不安が駆け巡ったのではないでしょうか。

しかし、そんなことを(今)考える時ではない、と思う。まず、もっとシンプルに考えるべきだ。

焼却炉の「現在地」は、ますますかたくなに門が閉じられようとしていたわけで、それが久喜・宮代管内の別の場所に確保できることになった。しかも周辺住民の反対もない(むしろ、隣接する広大な「本田静六記念公園・市民の森」とのセットで、住民側から要請があったという)有利物件であります。

今回のことは、「ごみ処理基本計画」にも沿っているもので、焼却炉建設のセオリーから言っても文句ない。

ゴミ処理の仕組み(火曜と金曜が可燃ごみ、とかのスケジュール)が変わるわけでもない。

宮代としては、これまで焼却炉周辺で迷惑を受けていた地域、用地交渉でかかわってきた地域への丁寧な説明、対応を怠らないことが大事だと思います。少なくとも、真摯に向き合って、提言もしてきた周辺団地の「要望書10か条」の取り扱いなど、丁寧に、と言いたい。

今後、不都合が生まれてくるようであれば、そこから議会としてしっかりやれば・・。こういう時こそ議員間討議の場が必要。

※私は、「久喜宮代衛生組合」議会の議長でありますが、今度開催される定例議会(10月1日)では、一般質問を通告しようと思っています。議長の質問は、あまり例がありませんが、問題ないようです。そのために副議長がいるのですからOK。(議長が裁決に加わるというのはマズいですけど。)

※今回のことで、不安はありませんが、ちょっと気になるのが、宮代行政の〈情報の少なさ〉〈情報への鈍感さ〉。9月1日の正副管理者会議まで、全く知らなかったという。

しかし、少なくとも、6月の時点で「本田静六記念公園・清掃センター」施設に関する周辺地域の協議会が発足していた。また、県庁の担当課辺りには推測できる情報が出ていたと思われる。


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成田冨里いずみ清掃工場 [ごみ行政]

7月22日(火)

成田冨里いずみ清掃工場(焼却場)

先週、16日、17日は、久喜宮代衛生組合議会の視察研修で、千葉県の関連施設を視察しました。

2日目の17日は、成田市、富里市の可燃ごみを燃やしている成田富里いずみ清掃工場を視察研修。成田市13万人、富里市5万人家庭から出るごみを焼却処理・熱利用しているところです。

ここでは、長年積み残していた焼却炉が完成し、2012年10月から稼働しています。説明をお聞きして、歴史的な推移、背景、住民の思いなどが、久喜・宮代衛生組合と(似ているなー)と、随所で感じたところです。

資源を取り出せるガス化溶融炉

稼働を始めた炉は、処理能力=日量106トン×2炉=212トンのシャフト式ガス化溶融炉。成田市人口13万人、富里市人口5万人家庭から出るごみを処理しています。

2基で約99億円。トン当たり5000万円というのが、焼却炉の相場ですから、2基で約100億円は妥当か。

炉の特徴は、ごみを高温で溶融することにより、スラグを生成し、これは路盤材などに再利用でき、メタルも0.1%程度取り出せ、溶融するときに発生する高温余熱を利用した発電ができる、にあります。電力は、施設に必要な電力を賄うほか、余った電力は売電しています。月570万円、年間6885万円の売却益を得ているということです。

現状は、電力益は予定の利益として計上できているものの、高温処理したスラグは、(焼却量の6%の日量10トン出ますが)売却にいたっていないとのことで、これがストック状態なのが(加納の質問で)わかりました。

原因は、スラグの(かすかなトゲ)が商品としての価値を下げていて満足するものになっていない。今は、そのまま最終処分場に持って行っているとのこと、でした。

(新)焼却炉ができるまで

事前に「研修質問事項」を送っていましたので、当日資料の中に、QAで答えが用意してありました。今一番悩ましい問題である≪焼却炉の建設地の選定≫について、印象的なことを書き出します。

建設地決まるまでの空白の10年間!!

Q建設地選定までの経過について

A 平成元年9月議会で、現在とは別の場所(豊住地区 広大な成田市のニュータウン地区)にて新清掃工場を建設することを説明したが、7年後のH8年12月議会で、新清掃工場建設を撤回することになった。そこから3代の首長の交代を経てH16年度から再び動き出した新清掃組合建設地は、同じ(現在地)。周辺の住民に対しH16年から約40回の説明会を開いて検討し、同意を得てきた

Q処理方式の決定まで

A H17年8月に学識経験者・市議会議員・市民などによる「新清掃工場機種選定委員会」を設置し、機種選定手続きを開始する。当該委員会において、H17年8月からH18年6月まで11回の検討を重ね、ガス化溶融炉シャフト式の採用を決定した。提言した主な理由  ①機種選定委員会の総合評価が最も高かった  ②前処理のない一貫性のシンプルな機種であり、ごみ室への変化等の対応力に優れていること ③均一的なスラグの生産などの再資源化率が高く、維持管理費用の低減や最終処分場への負担軽減等が図れる

以上が建設地、機種、焼却炉の規模が決まった経緯です。

抱える問題が酷似

しかし、久喜宮代衛生組合の抱えている問題、これまでの歴史と、かなり似ています。成田冨里清掃工場の焼却炉が昭和53年竣工の古い炉だったこと。周辺住民から「もう現在地には受け入れられない」と拒否されたこと、などはそっくりです。

久喜宮代衛生組合のの1号炉が昭和50年、2号炉が昭和55年竣工という県内一の老朽化焼却炉であること、周辺住民から1度ならず、現在も(周辺別地域で)拒絶されていること、など苦節の歴史は同じです。

しかし、成田・冨里両市が、苦節20年の中、現在地で建設を容認してもらえたこと、2012年建設なった新焼却工場で稼働していることは、大きく違い、あらたな道が開けたことを意味します。

そういう意味で、今年度の視察研修先に選んだことは意味深いものを感じました。

この研修の成果が、何等かに形で出、停滞してしまった久喜宮代衛生組合(久喜宮代清掃工場周辺)の、こう着状態からの脱出、少しずつでも相互に理解できる状態へとつながれば、と思います。

焼却炉の寿命が20年と言われ、平成に入ってから焼却炉の更新が全国的に行われたわけですが、少なくとも、成田組合や、久喜宮代一部事務組合が、その倍以上の耐久性を保ち、住民との話し合いを続けているということは、焼却炉の改修技術が格段に進んだことを意味します。

しかし、それも限界に近づいている気がします。議会は何をすべきか。行政は何をすべきか。どこを乗り越えなければならないか、もう一度原点に返らなければ・・・。

箸休め[わーい(嬉しい顔)]

箸休めのような話です。H6、7年ごろ、「アースディーin久喜宮代」という市民団体で運動していた我々は、次世代の焼却炉のこともかなり論議した。その中でもちろん、最終処分量を少なくすることは喫緊の課題。スラグ化→再利用は時代の流れだった。

知る人ぞ知る、スラグは高温処理することによりガラス状の粒々になる。暗い紺色に光ってきれいだ。そのころ、有害なものも含めて高温処理(熱で閉じ込め)してあるので、路盤材が適切と言われたが安全性は未知数。そこで私、冗談とも本気とも判別できない意見。「これ、固めたら黒曜石みたいですよ。墓石にできるよ。墓石高いからねー、昨今は」

今でも半分本気で思っている。固めて墓石構想を。自分たちで出したごみの終着駅ならいいではないか。私はOK。[手(チョキ)] 自然石の10分の1でビジネスできない?

言っておきますが、「成田富里」のスラグが出口で構想を外れ、現在最終処分場行きになっていることは残念だが、燃えカスをダイレクトでもっていくのと段違い。少なくとも無害化処理の点ではかなり上等なんです。


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余るゴミ袋 [ごみ行政]

5月11日(日)

どんどん余っちゃうゴミ袋

おとといいただいたメールです。台所厨芥類の分別収集のことです。宮代町においては、台所厨芥類の資源化収集に参加している地域に限定した問題といわれればそれまでなのですが。実は、かなり前から気になっていた問題です。学園台住民の方が指摘してくださいました。ーー以下、メール文ーー

台所資源のごみ袋・・・メールより

標記の悩みを聞いてください。

小生:「台所資源のごみ袋(製造2014・3)をいただいたのですが、前回ちょうだいしたゴミ袋がまだだいぶ残っています

衛生組合窓口女子:「引き続き使用できますので、どうぞ

小生:「我が家はゴミの量が少なく、(いただいた袋が)どんどんたまって、3月のいただいたのをまだ開封していないのに、去年いただいたのも30枚残っていますが

衛生組合窓口女子:「ちょっとお待ちください。上司に聞いてきます。・・・・・「残った分はプラスチックゴミの日に捨ててください

そこで、過日、台所資源ごみ袋で、プラスチック類を包んで捨てようとしたら、収集作業員に「ごみ袋の転用は禁じられています」とひどく怒られました。

そこで加納さんにひと肌脱いでいただきたいのですが、余った台所資源用のごみ袋を他の(プラスチック類、ビン・カン・ペット類)のゴミ捨て用(透明であることが条件の袋)に転用できるよう、ご指導いただけませんか。

ご存知のように、ごみ袋は毎回60枚(モデル事業参加地域に無料で)支給され、小生宅では毎回1枚しか使わないので、半年で50枚程度しか使いません。よって、1年で約20枚ほど余る計算になります。

プラスチック類と一緒に捨ててよいということは、プラスチックを包んで捨ててよいということになるわけで、問題はゴミ収集員が、プラスチック類を包んで捨てたゴミを生ごみと誤認する可能性如何にあります。

常識的にはプラスチック類を捨てる日に、生ごみを捨てる人はいないと思いますので、透明であれば中身の確認は容易なことです。生ごみと誤認することは、まずないと推測するわけです。

以上が頂いたメールです。まったく私が長年感じてきた問題でして、台所厨芥類の分別→資源化に参加している地域に共通する問題と思われます。我が家だって、少数家族ですから、↓見てください。60枚×4回分=240枚が手つかずにそのまま、です。開封したものも30枚はあります。

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無料配布には無頓着・・・。

ゴミ袋の無料配布、余裕の配布量は、よく言えば、「台所生ごみ資源化」に参加していただいている地域への(ゴミ袋が不足しないように)配慮であります。余ってしまうのは、どのくらい過不足しているかを詳細に調べない組合、および組合議員の取り組み不足です。

加えて言えば、宮代町は、78自治会中参加しているのは、5地域(自治会)という現状で、全体の共通する問題に浮上しなかったというのもあります。

さらに言わせてもらえば、台所厨芥類収集作業に参加している地域から衛生組合議員を出していない問題もあります。

やっとやっと、衛生組合議員に復帰できた私ですから、この問題提言したい。


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燃えないごみの約2割が小型家電 [ごみ行政]

5月7日(火)

小型家電の回収システム

小型家電(ケイータイやパソコン、etc)には、貴重なレアメタルが含まれています。中国など外国から輸入せざるを得ないこれらの希少金属が、実は廃棄物として捨てられている現状。≪都市鉱山≫とはよくいったもの。どこよりも発掘の可能性を秘めています。

国は、これら捨てられている希少金属の回収に率先して取り組むように呼びかけ、今、回収の技術を持つ認定事業者を選ぼうという段階だそうです。

埼玉県内でも、環境センター、衛生組合といったごみ行政を担っている一部事務組合で、小型家電の回収に取り組みを表明しています。

久喜宮代衛生組合でも

おとなり「蓮田白岡衛生組合」でも、小型家電の回収を始めるとのこと、こちら「久喜宮代衛生組合」ではどうなんだろう、もし、まだ改修の計画ができてなかったら、まず構成自治体が別々に始めておいたらいいんじゃないか、など考えました。その意志があるかどうか宮代町6月議会で質問してみようかしら。

その前にと、さきほど「久喜宮代清掃センター」に聞いてみました。

そうしたら、(その方向で進めている)とのことです。これまで「燃やせないごみ」として集めていた中の約2割が小型家電。この小型家電は、ラインに乗せられ、鉄、アルミ、銅線、不燃物などに分けられ、小型家電は不燃物と一緒に最終処分に送られていたのだそうです。が、組合では、このライン上で小型家電をピックアップし、資源として回収する予定とのことです。

回収までのスケジュールですが、国が事業者の認定をするのを待って、認定事業者に入札を呼びかけ、久喜宮代衛生組合の事業者として指定します。この作業が7月くらい→回収は夏場くらいから始まる。という工程を考えているのだそうです。

よかった。希少金属、よその国から買うばかりが能じゃない。回してこそ希少金属(レアメタル) 久喜宮代衛生組合、ヌカリなかった。


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新「ごみ処理基本計画」の今後15年 [ごみ行政]

12月1日(土)

「ごみ処理基本計画」素案

昨日11月30日午後、「久喜・宮代衛生組合議会」は、全員協議会を開き、このほど出来上がった「ごみ処理基本計画」の素案についての説明を行った。

今度の「ごみ処理基本計画」は、久喜市、宮代町管内のH25年からH39年までの15年間のごみ処理に関する理念や、基本方針やそのための重点施策だ。

これまでの「ごみ処理基本計画」(H13~H23年、のびて24年まで)が、10年間だったのに対して今回15年の工程が示されたのは、避けて通れない老朽炉の更新、同時進行の厨芥類の全量処理のための施設建設、という問題が10年というスパンではその道すじが明確でないということなんでしょう。

その間に2030年問題などが・・・

しかし、別の見方をすれば、高齢化の現実のほうが速く進んで行くだろうという懸念があるような気がする。15年の間に計画の見直しは必至だ。(計画は5年に一度の見直しがうたってある)

ごみ処理の目標値が高い。燃やす量の30%減をはじめとして、最終処分量、リサイクル率がかなり高度に設定されている。ごみ処理は、努力目標などではないはずだ。

高齢化、にともなう認知症の増加、単身世帯の増加が足音高くせまってくる現状だ。

前回の「ごみ処理基本計画」の検討が始まった15年前と、状況は大きく違う。これから合流する、旧鷲宮、菖蒲、栗橋地区住民が、あらたな分別処理、その精度を上げる試みについていけるか。はたまたこれまでやってきた久喜・宮代住民だって、極端な言い方をお許し願えれば、15年前より15歳老いている地域もあるのだ。


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