防災と女性 [災害]

7月24日(日)

災害時に、女性の視点、女性の作業が重要視されると思います。救出されるのも女性が多かった、一方で、救出の際の主な原動力も女性の力が少なくなかった。にも関わらす、災害時における女性の苦難、役に立った女性の力が総括されず、意思決定の場に、またしても関わっていない現実があるのではないでしょうか。たとえば

1、弱者救済に女性のちから

災害弱者を安全に導くこと、危険な場所にいる災害弱者(高齢者、障がいを持った人、子ども)を意識し誘導できるのに、普段家庭、地域にいる女性の視点、行動力は大変必要です。地域防災計画の中に、あらためてしっかり位置付ける必要があります。

2、母子家庭

母子家庭の収入は、全国平均の三分の一しかなかった。母子家庭の借家率は70%以上、特に離別所帯では83%である('94、東京中野区調べ)

母子家庭の場合、災害の衝撃によって精神的に不安定になった母親が子どもを抱え、避難所にもいけない状況があった。

母親が勤めていたのは、零細企業が多く倒壊で廃業、事業縮小になった場合が多く、解雇になった人も多かった。そうすると保育所も利用できず、男性の雇用より、希望が言いにくい現状がある。

離婚の場合、親戚などと断絶していることがあり、支援が受けにくい。こういった災害時の弱者への気配り、目配りに同じ女性の視点が必要であり、普段から計画に関わるべきである。

以上のように、災害によってさまざまなマイナス面に直面する女性をフォローするのは女性の視点、計画への参画は不可欠です。

3、高齢者の中の女性

阪神大震災当時、65歳以上の老人は男性が43万人、女性が168万人だった。4人に1人が高齢者年齢になる20-25年には、65歳以上の高齢者の7割が女性で、75歳以上で夫のいる女性は2割と推定される。

こういったことを推測すると、災害時の救出がさらに遅れるおそれがあります。災害時に助けられた人の8割が近所の人に助けられているのを考えると、「地域防災」のあり方をさらに研究する必要があります。

震災後の不十分な救済救援体制の下で、肺炎、心筋梗塞、肝硬変などで病死した「災害関連死」は高齢者に多い。高齢者には暖房があり、暖かい食事ができる「介護施設」などの一部を避難所にできるよう、弱者への視点が必要。福祉避難所の再点検もしておかなくてはなりません。

4、暴力

災害時の、暴力も表に出てきてないが、多く報告されています。避難所でのきゅうくつで不便な生活から家族への八つ当たり、暴力は、弱い女性、こどもに向けられることが多いそうです。また、電気もない、倒壊した建物ばかりの廃墟の町に、多くの「レイプ」などの性暴力も発生しています。混乱した中で訴えるところもなく、訴えた人に「あまり言わない方がいい」といった警察もありました。トイレの問題にも、女性の視点、支援物資の分別にも女性の視点が必要である。

以上のことのほかにも、女性の立場、ジェンダーの視点が求められるのはたくさんあると思います。でも、今のところ、復興に向けた構想の中に、女性の立場、配慮、女性がもつ力の活用が取り入れられていないのが気になるところです


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<水産特区>構想の混乱 [災害]

7月7日(木)

「水産特区」構想

宮城県知事が(宮城県の漁業を守るためと考え)「復興会議」に提案し、一次答申にも盛り込まれた「水産特区」に、現場では混乱があるようです。今日のニュースでは、全国の漁協(魚業協同組合)が、反対集会を開いていることが伝えられました。

東日本大震災、津波により甚大な被害を受け、一部の港、市場は復旧したものの、船そのものの多くを失い、加工場もなくなってしまった魚業関係者の環境は改善されていない。

がれきで埋まった海(の底)、失ってしまった船、網、養殖場もあとかたなく持っていかれました。政府は復旧を支援するといっていますが、なかなか進みません。

そこで、民間資金と民間ノウハウを導入し、水揚げや加工に外部の力を注入しようという<水産特区>>構想が持ち上がりました。大規模経営、集約化、経営効率を上げる、という民間力を活用し、早急な復興に推進力をつけようということです。政府は、こう言う手段にも支援をしようと。

しかし、今まで培ってきた、浜の秩序、結束力が寸断されてしまうと、全国の漁協を中心に反対行動が集まってきています。これまで、漁業の権利は、地元の漁協に与えられていました。

「血(流血)を止めるのが先だろう。止めないで輸血するようなものだ」という地元漁協。「いや、大きな民間資本と民間のノウハウが、きっと復興の道筋を速くつける」という国や県の関係者。

どちらの言い分も、観点は別ですが、分かるような気がします。

豊かな海と、豊かな町民がいました

6,7年前、議会編集委員会でいった宮城県雄勝町、その後合併で石巻市に編入されたあの町は、帆立貝、かきの養殖で生計を立てていたところでした。養殖場は流され、それだけならいいのですが、港からかなり遠くまで、海の底は、陸から流されてきた大きながれきがそのまま。船は漁に出られず、養殖の土台も、カキなどの「種」もない状態です。

このような状況に、なにが必要か、順序を分かりやすく地元に説明することが大事だと思います。分からないことに巻き込まれる不安は、あるのが当然です。

それでないと、村や町を2分してしまいます。そして小さな自治体がもつ特徴として、あい反する考えや行動をした人間を一生許さないという、「ギクシャク」を生み出しかねません。


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理解に苦しむ 復興大臣 [災害]

7月5日(火)

勘違いでもなさそう

松本龍という人は、復興担当大臣になって、総理大臣と一緒に皇居に行って、天皇じきじきに任命書をいただいたから、大臣という役職がとてつもなくえらいのだと勘違いしたのかと思っていました。

でも、あれだけ重なると、<いや、もともと、あんな人なんだろう>と思うようになりました。が、まてよ、選挙をかいくぐってきた国会議員さんです、普段ふんぞり返っていようが、選挙期間中はそうもいかない。もともとのキャラ全開では、選挙事務所ももたなかったはず・・・と、これも?マークです。

そうすると、やっぱり「菅下ろし」の刺客を自認し、グレて見せたのだろうか。

本当にいやになる

それでもああいう言動を見せられると、国民は本当にいやになるのではないでしょうか。すくなくとも私はいやです。たとえ、能力のある人でも「オレ様がやってやる」風な態度は許せない。能力のある無しの前に思いやりが見える態度と言葉が必要だと思います。特に壊滅的な打撃を受けてから、4ヶ月近くも光明が見えない被災地の人への、最低限持たなくてはならない<基本中の基本>ではないか。

最初、メディアも野党も、この低レベル大臣の言動をあまり声高に追求しなかった(ように見えた)。口をあんぐりあけて、あっけにとられていたのか…。メディアの分別臭いコメントより、国民に直に焼きつければいい。国民の本能がこの人を裁くのではないでしょうか。

辞任会見で、「つなみ」なる本を示した。被災の子ども達が書いた作文集です。「皆さんにプレゼントします」という。被災者に人一倍寄り添っているんだ、ともいう。やめてよ、ひとりよがりと、おもいあがり。

「私はB型だから短絡的だと、女房にも言われました」。<長幼の序>を出して、宮城県知事を叱責した人は、「女房にしかられました」といってバランスをとろうとする。

大きな仕事をしようとしていても、高圧的な人には、ひとは心を開かない。


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放射性物資が付着したがれきを焼却処理 [災害]

6月20日(月)

非公開の「安全評価委員会」

環境省は、放射性物質が付着した可能性のあるがれきの処理方針を、19日開催された「安全評価委員会」でまとめました。

がれきの撤去は一日も速く

復興を促進するため、がれきの撤去は一日も早くと、国会質問などでもうながされていました。それは誰もが祈るような気持ちです。その中でも、福島県内の放射性物質が付着したがれきをどうするかが問題でありました。環境省は、「安全評価委員会」を作り、6月5日、6月19日に会議を持ちました。この会議は非公開です。

焼却炉で燃やすことに

19日の<まとめ>は今日の朝刊の2 面に小さく載りました。放射性物質を除く設備を備えた焼却炉で燃やし、焼却灰は放射性セシウムが1グラム当たり8,000ベクレル以下であれば埋め立て処分できるとしました。

福島県内ではがれき処理を中断していましたが、この「まとめ」により処理が再開されることになります。焼却灰に基準を設けて処理をするのは27市町村で、福島原発から半径20キロ圏内と一部20キロ県外の計画的避難区域は入っていません。この地域はこれから処理方法を検討するとして保留になっています。

8,000ベクレル以下の焼却灰は、埋め立て場所を記録するなどして福島県内の最終処分場に埋め立てられます。8,000ベクレル以上の焼却灰は最終処分場に一時「保管」するとし、その後の処理方法は<未定>ということになっていますが、新設の最終処分場を作ることになる方向です。

100%(放射能)除去設備の付いた焼却炉?

焼却できるのは、100%セシウムの放出を防げる焼却炉といいますが、これまで焼却炉というものは放射性物質を処理するために作られていたわけではありません。ダイオキシンなど有害物質を吸着させ、あるいはふるい落とすバグフィルターはありますが、「放射能を吸着させる」??

バグフィルターに放射性セシウムを99.9%吸着させることができる焼却炉ってあったんですかね。また、うまく吸着させてふるい落とせたとしても、その焼却灰(100%危険な灰ですよね)をどうやって保管していくのか、まだまだ未知のことばかりです。

埼玉県の資源循環推進課に

県の「資源循環推進課」に電話して聞いてみました。焼却炉のことは、ここが担当してますので、いつもここに聞きます。

 「国は昨日まとめた放射能の付いたがれきの・・・」という私の説明が初めのころは通じなくて、衛生課につながれそうになったのを「環境省の分野だから、衛生のほうに回したら余計遠くなっちゃいます。環境省分野の焼却炉のところでいいと思います」と引き戻したのは私。担当が出てからは話がどんどん通じる。以前は、もっと通じるNさんがここにはいた。

 さっそく「焼却炉って、そもそもセシウムなどの放射性物質をとるものとして造っていましたっけ? ダイオキシンなどの生成物なら分かるけど。原子力関係は、これまで大気汚染防止法だとか、土壌汚染防止とか水質汚濁防止とか環境省分野の法律からは治外法権だったでしょう。特別扱いのものが、突然今ごろ焼却炉で燃やしてくださいっていわれても、一般廃棄物処理のほうは戸惑ってしまうのではないですか」と私。

さすがに担当は「確かに原子力関係は、全く別世界の処理でこちらとは関係なかったです」と同感しながらも、「でも、これは福島県のことで、こちらには通達はないですから」とおっしゃる。

私「でも、あれだけの量のがれき、いつ関東近県の処理施設でってことにならないとも限らないですよ」 担当「そうですよね」 私「とにかく、放射能除外設備のある焼却炉って、一般廃棄物、産業廃棄物にだってこれまでなかった話です。バグフィルターの説明で、これは放射能も取りますって、聞いたことない。これから造る焼却炉には設備がつくのでしょうか」と皮肉混じり。(第一、『原発』から廃棄物が出るなんて想定外)

県・環境部・資源循環推進課には「また、電話します。何か変わった通達が下りてくるかも知れないから」といい、担当の人も「分かりました」と。

東北の、その中でも福島県の放射性物質の付着したがれきをどうするか・・・。「人災」によっていろいろな苦しみを与えられてしまった県民のみなさまのことを思うと、何とかならないか、と思います。でも、まかりまちがうと、あらたな放射能拡散になってしまいます。

燃やすと、がれきは約10分の1に減容化されます。でも10倍濃くなった放射能の灰が依然としてあるだけです。

福島県の人は、これを県内の既存の処分場、新設の処分場に埋め立てられるわけです。どこにどんな焼却灰を埋めたか「記録」は残すとしても・・・。

 非公開の「安全評価委員会」がこの次いつ開かれるか分かりません。非公開にしているということは、会議のメンバーの誰がどんなことを発言したか明らかにしないということです。こんな無責任なことあっていいのでしょうか。この委員会のメンバーはすべて公表されましたが、県内自治体関係者は一人も入っていません。すべて、中央の有識者です。


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チャリティーコンサート [災害]

5月29日(日)

チャリティーコンサートに集まった人々

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↑ 宮代台集会所には、雨にもかかわらず120人以上の人が集まっていました。奥に布陣した「フルトネーズ」の後ろには「東日本震災(被災地)支援チャリティーコンサート」の横断看板。

コンサートは、4部構成

第1部は、フルトネーズによる元気なアニメ曲と懐かしい曲。「勇気100%」「崖の上のポニョ」「地上の星」「服部良一メドレー」 etc 

第2部では、女性コーラス隊「コールブーケ」も加わり、「瀬戸の花嫁」、「ビリーブ」、「見上げてごらん夜の星を」、「あの鐘を鳴らすのはあなた」の美しい歌声。1曲目が終わったところで「女学生みたいダヨ!」と会場から掛け声が。コーラス隊からは「3年前までそうでした」と40年以上もサバよんで・・・。ファミリームード満点です。

第3部は、みんなで歌いましょう。「手のひらを太陽に」、「みかんの花咲く丘」、「365歩のマーチ」歌うと元気が出ます。

第4部は、民謡と懐かしい歌。「南国土佐を後にして」、「相馬盆唄」など。専属歌手?を自認する方の「古城」うまかった! 

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フルトネーズのメンバーからお誘いを受けていた。だけど、同じ時間国際交流「アウトドアパーティー」のボランティアがあった。「あ~行けないや」とうっちゃっておいたのを突然思い出した。幸いの雨、行けて良かった! なにしろ歌ったり手拍子したりが大好きな(根っからの宴会体質)もんで、オープニングには間に合わなかったけど、十分楽しめました。

宮代台のように、有志の意志に有志の善意が集まるのも「支援」、学園台のように、総会の時に会場にはかり、自治会の貯金から60万円(一人あたり1000円チョット)を義援金に出すのも「支援」、いろんな方法でずっと続けたい支援がまだまだある。


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いわき市小名浜、豊間、薄磯海岸、久が浜 [災害]

5月24日(火)

いわき市小名浜支所で

まず小名浜支所長から話を聞く

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 昨日から3日間、静岡市の議員・市民が中心の「ふくしま視察、ボランティア」団は、25人乗りバスで早朝静岡を出発。

 この方達は、3月19日、4月5日に続いて3回目のボランティア・視察だそうです。今回は、23日・小名浜漁港、壊滅的な打撃を受けた海岸地域の視察、佐藤県知事との意見交換などで、2日目の24日はボランティア、3日目は南相馬市に入り、「原発」に関する情報収集などです。

 わたしたち9人は上野から「スーパーひたち」に乗り、いわき市小名浜支所で合流しました。私と八王子市議だけは1日だけしか都合がつかず、申し訳ないのだけど日帰り視察です。夜20:02発の「スーパーひたち」で帰りました。

 今回は、福岡から来た市議、新潟からの市議、兵庫県、大阪府からなどいろいろな地域から集まり合流しています。まず、小名浜支所で江尻支所長からいろいろお話をお聞きしました。

安定ヨー素剤の配付

 原発事故のあと、放射線対策のため、いわき市では39歳以下の市民、妊婦などに安定ヨー素剤が配られました。昨日も支所の玄関には「ヨー素剤の配付日の案内」がでていました。対象者約4万人のところ、現在までに6万人分が出ているそうです。中にはインターネット上に、一個3万円で売り出している人までいるそうです。

 職員が配付するのは「薬事法」違反になるし、行政区長さんに頼んでも「違反はいやだ」と断られることもあったそうです。が、一人の職員の父親がお医者さんのため、医療相談にのり、配付がスムーズに行ったということでした。医師免許のある人しか説明できないのですが、住民は医者の話を十分理解したそうです。

3/14~3/20有給をとって逃げた職員

「30キロ以内で原発が爆発。ヨー素剤を飲んで逃げてください」と支所は必死で訴えたそうです。実は、風向きでここは問題なかったと解ったのはかなり後ですが、一時期いわきはゴーストタウンになり、国から見捨てられました。

  実はオフレコ気味な話があります。少なくない職員が有給を取って逃げたのだそうです。減った人数でがんばった現場に、有給明けでもどった職員はどんな雰囲気だったのでしょう。※ 支所長のためにあえて言いますが、こういうオフレコは管理職からはでません。どこからともなく漏れます。

小名浜港

 小名浜港は、国際港です。貿易港でもあり、漁港でもあります。いたるところ道路に津波の跡がありました。漁港は閑散としていた。現在、出漁禁止です。福島原発から30キロ圏内の海水汚染は、見通しが立ちません。陸に乗り上げた船もそこらじゅうにありました。

 福島原発3号機が爆発した3月14日からいわき市の事情が一変。人も情報も物資も燃料も何も入ってこなくなり、ゴーストタウンになりました。港には(国際港だから)燃料石油の備蓄タンクがあるのに、3月20日までガソリンなど燃料が手に入りませんでした。政府の通達がまずかったのと、上記のように職員がいなかったというのも理由にあるそうです。(これは小名浜支所長の話から)

結局、原発から20キロ、30キロという圏内は、何の根拠もなく、すべては12日、14日の水素爆発時の風向きが重要な要件だったわけですが。海からの風はいわきより内陸の郡山市、福島市のほうに流れ、いまでも高い値を示しています。

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↑石油備蓄タンク

ガレキの撤去が進んでいない

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ガレキだけ。海岸線に沿った豊間地区。まるで空爆の跡みたいに何もなくなっていました。潮水をかぶった木は変色しています。

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遺体のあった場所 ↓  何人かの遺体があった場所には今も花がそなえられて。一本の松ノ木につかまって強力な引き潮から身を守った人がいた。

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家があった場所には 

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↑もっと壊滅的な薄磯海岸。全部瓦礫の風景だけど、思い出の庭には生き続けているものがありました。家人には小さなつぼみからでも、そこが「我が家」だったことがわかる。

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土台からはなれたものは瓦礫つまりゴミであり、土台にくっついていれば個人の財産だそうです。「撤去確認」のすんだ貼り紙があちらこちらに。片づけが始められている。


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屋根瓦の対応 [災害]

5月20日(金)

屋根瓦

東日本大震災で、宮代町の場合、一番損害が出たのが、屋根瓦です。今も、修繕を待っている「屋根」には、ビニールシートが何箇所もかけられています。

作業中の職人さんに状況を聞いたりしています。昨日も、いろいろな種類の屋根瓦が積んである瓦屋さんがあったので、ぶしつけながら、「ごめんください、ちょっと教えてほしいのですが」と玄関先におじゃま。

「瓦の入手状況はどうですか」「受注したものが終わるのにどれくらいかかりますか」など聞いた。若社長風の人が言うには「受注したものが今年中に終わるかどうか分からない」「製品は千葉県、茨城県などにも行っているので(焼きが)間に合わない」「実は、それにもまして足らないのは、職人です。技術を十分持っているのは年配の人が多い。この忙しさで体がまいっちゃうことも在るでしょう。若い職人だけでは対応できないものもある」と、震災から2ヵ月半たった今の現状を語ってくださった。

 屋根の上のブルーシートは、ずっと前に書いたこともありますが、ほとんどは町からの支給品ではありません。町からは、各自治会に10枚しか渡っていないから、自治会からのものは少ない。自前もある、が、これも少ない。まず、瓦の工務店がとりあえずかけたものが多いのだそうです。

 つまり、受注して、(瓦製品、職人の手配が間に合わないので、順番が来るまで)シートで応急処置していったものだそうです。こうなると、確実にいつか修理してくれるのはたしかですが、逆に言えば、もっとはやく工事に入ってくれる工務店が他に見つかっても、なかなかそっちには移りにくいのでは?

 それは工務店のほうでも気にしているところもあって、「すぐにいけないくて申し訳ない」と思っているみたいですが、こうも瓦製品、職人が足らないのでは、たいした違いにはならないでしょう。

 確実に、早く「屋根工事」に着工してもらう方法は、在ります。(この際と)、そっくり瓦屋根からコロニアル屋根などに変えてしまう方法だそうです。あるいは2階の屋根をコロニアル仕様にし、2階で使っていた瓦で使えそうなのを、1階の屋根の修繕に使うとか・・。これなどもあらたな瓦を必要としないので、早く工事にかかれるそうです。

 いずれにしても、梅雨末期の集中豪雨、台風シーズンの到来に間に合わない家屋がたくさんあると思います。ご注意してください。

 瓦屋さん、突然お邪魔していろいろお聞きしてすみませんでした。またうかがうかもしれません。


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台湾の義援金144億円へ感謝を [災害]

5月9日(日)

台湾義援金になぜ感謝広告をしないのか

東日本大災害に、台湾から日本に送られた義援金の合計は、144億円に達したといいます。ほかの国に比べてダントツの多さです。

日本政府は、これまでいただいた外国からの支援に対して、アメリカ、イギリス、中国、ロシア、フランスの6カ国の7大新聞に感謝広告を載せました。しかし、いち早く、最大額の義援金を寄せてくれた台湾に対しては、新聞への感謝広告をせずに、菅直人の名前で、台湾の馬英九総裁に感謝の言葉を届けたにとどまりました。

なぜでしょうか。中国への遠慮からオフィシャルな新聞広告での「お礼」がいえないのですか?

どこの国より心配してくれ、多額の義援金を送ってくれた台湾、実際に義援金を出してくれたのは台湾の国民(市民)なのです。心からの応援に、誰でも目にすることが出来る、台湾の新聞に感謝広告を載せるのが当たり前でしょう。

大国中国に気を使った「差別」です。素直に「ありがとう」を載せましょうよ。台湾の国が、台湾の市民が、「わがことのように」心配してくれて多くの義援金を寄せてくれたのは、日本国民周知の事実なんですから。

※ 大人の世界がこれだから、子どもの世界で差別が起こっても仕方ないですね。「まぁ、しょうがないね」と知らなかったことにする「シカト」がいっぱいあります、大人の世界には。


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東京電力の賠償 [災害]

5月5日(木)

子どもの数減少の一途

総務省統計局の発表です。

子どもの数(15歳未満)  1725万人   27年連続減少

子どもの割合   13.5%  34年連続減少 

子どもの割合が一番高いのは沖縄県、一番低いのは東京都

まだまだ連続減少の記録は、ストップされないのですね。

東京電力の賠償(案)

東京電力の福島原発の事故の賠償案には納得できない。まだ、『案』の段階なのに、新聞が一斉に報道することで、この案が「市民権」を得るのじゃないかと心配です。最初から料金値上げで、国民に負担させるという「案」に納得できない。

国民が負担することは当たり前でない。国民は、被災地の方々のために、自分でできることなら何でもして差し上げたいと思っているでしょう。それは本当にそう思う。

だけど、そういう気持ちと、まず財源を作るのに消費税率アップなど税ををなし崩し的に導入することに慎重でなければならない。4兆円の復興費を捻出するためというが、その後もずるずる続けることになると思う。そこンところは全く信用して無いからね。

ましてや、東京電力の「人災」、自民党時代から続いてきたエネルギー政策の失敗に、その賠償金をなぜ、料金値上げで、国民が負担しなければならないのか。

経営陣、社員、株主、金融などは、これまでいろいろな面で優遇されてきたはずです。この部分の責任をまず果たしていただきたい。それから、再処理を前提とした積立金、2兆4000億円を切り崩して、賠償に当てるべきです。事故の原因究明、エネルギー政策の検証をしなければならないのに、再処理事業のために積立金はおかしい。

政府の責任もある。これまで推進してきた各政党の責任はどうか。まぁ、共産党はもらって無いけど、政党助成金は返上して賠償金に回すべきでしょう。

この件について、河野太郎さんのブログが怒っていました。

--引用--

まず、経営陣、株主、貸しての金融機関がそれぞれ責任を果たす。経営陣は総退陣すべきだし、株主勝ちを残したまま国民が負担するのはあってはならない。金融機関も、自分達がリスクをとって貸したお金を、国民に負担させて回収するのは許されない。

他の電力会社に拠出させれば、それぞれの会社のステークホルダーが「事故の後から」負担を迫られることになるから、おかしい。

再処理のための2兆4000億円の積立金(元は電気料金だ!)に手をつけないのも恣意的だ。

賠償のためには東電資産売却はさけられない。スッカラカンになった東電を国有化し、原発部門を切り離し、送電と発電に分割して売却しなければならない。

これまで推進してきた自民党電気族も悪い。

--引用終わり--

被災地の方たちの生活の立て直しは一刻も早く考えていくべきだけど、「政府案」は甘いし、メディアも問題意識が薄い。

それから、テレビ出演した総理補佐官の細野豪志さんのスルリスルリと質問をかわす姿勢に嫌気が差しました。

原発の現場は、汚染漏れの事故を収束させているのか、工程表にそって進んでいけるのか、いくら聞いても「安心」の答えが無い。あの人の顔も、「だいじょうぶです!」という顔ではない。

政府の要職にあり、且つまた小沢氏にも近いという立ち位置の彼は、東京電力福島原発のパイプ役という現在の仕事でも不透明に、誠実そうにこなすという役柄をやっている。テレビを見ている人は、この人がどうすり抜けるか、に焦点を当ててみたほうが面白い。


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津波でなく地震動にやられた、とする学説 [災害]

4月27日(水)

緊急院内集会

 昨日、午後は参議院議員会館1F講堂で、緊急に開かれた学習会に行きました。緊急集会は、午前中から続いていて、チェルノブイリからの報告なども行われていました。ほんの少しの昼食休憩をはさみ、リレー式に密度の濃い緊急集会でした。折りしも、昨日は、あの「チェルノブイリ爆発事故」からちょうど25年目、世界規模でエネルギー問題を考える時でもありました。

石橋克彦さん(神戸大学、地震学教授)の話

 地震学専門の石橋先生の話が興味深かった。

東電福島第一原発の深刻な事故は、想定(5.7m)をはるかに越える14~15mの大津波(地震の約1時間後)によって非常用発電機がすべて動かなくなったからだといわれています。

原子力安全委員会の耐震安全性評価特別委員会委員長をつとめる強震動地震学者の入倉孝次郎氏も、時事通信や東京新聞のインタビューで、揺れについては大丈夫だったとコメントしています。はたしてそうか?

津波でなく地震動でやられた

 しかし、地震学が専門の石橋先生や田中三彦先生は、福島原発1号機について、原子炉圧力容器内の水位・圧力と格納容器内の圧力の時間変化、および水素爆発(12日15:36)の発生状況から、激しい地震動によって配管の破断ないし破損が起こり、津波や全電源喪失の前に、重大な「冷却材喪失事故(核暴走と並ぶ「過酷事故」)が発生したと推測しています。また、2号機でも、地震動によって圧力抑制室の破損が生じて、(15日6:10)の圧力抑制室付近の水素爆発につながっていると考えています。

地震列島に「原発」、大丈夫?

 つまり、政府、東電、原子力安全・保安室が言う、「津波にやられたのだから、想定外の津波に備える津波対策を十分にすれば、今後このような事故は起こらない」に、真っ向から警鐘を鳴らし、地震列島・日本では原発は危険すぎる。「福島原発震災」の理想的帰結は日本列島の全原発の閉鎖であると主張しているのです。

 地震の揺れが原発に重大な損傷をもたらした可能性は、地震の記録(心電図のようなグラフ)からも推測できます。震源断層面の長さが約450kmという震源域で地震波を約180秒という長い時間放出し続けた今回の地震は、原発での3分間激しい揺れが、建て屋、配管、機器、圧力抑制室など最重要施設に損傷を与えた可能性は十分考えられます。

※ここで、思い出されるのは、長年「原発」で配管工として働いてきた平井憲夫氏の文章です。(微妙なズレを無理やりくっつけて溶接することもあった、と言うくだりです)チェーンメールだと言う人もありますが、真偽はともかく、具体的な作業の様子は現場でなければ吐露できないものでしょう。

地震列島の海岸に55機の原発が並ぶ危険

 2007年、10月中部電力「浜岡原発」稼働停止の訴訟は、ずーっと、原告側が優勢でした。つまり、もっとも危険な活断層の上に立つ浜岡原発は停止すべきとの論調が有利で進められた。しかし、原告敗訴でした。

 このとき証人として裁判に立ち会った石橋先生は「日本の原発のあり方を注目している世界に対して恥ずかしい。判決の間違いは、いずれ自然が証明するだろうが、そのときはひどい目にあっている時だ」と言った。それから4年も経たないうちに壊滅的な災害に見舞われた。

今までは安全だったのではなく、「運が良く何も起こらなかっただけ」と石橋さんは言う。

 日本の原発は、活断層の真上に無いからだいじょうぶと政府は言いますが、直上にあるのと、1キロずれたところに在るのと、どう違うのでしょう。地震列島の日本、ほとんどの商業用原発は危険な場所です。

 さらに日本原子力研究用の「原発」高速増殖炉「もんじゅ」、六ヶ所村の再処理工場は、さらに扱うものが危険です。その上、六ヶ所村再処理工場は活断層の上にあります。扱っているものの危険性と土台になっている場所の危険性、核燃料サイクルも停止を急がなくてはなりません。

浜岡原発が日本一(世界一)危険といって良い理由

 福島第一原発の大事故によって、浜岡原発の危険性が一層明らかになりました。大規模地震対策特別措置法の対象である想定東海地震(2038年までの発生確率87%)の広大な地震域の真っ只中にあるのが「浜岡原発」です。

広大な震源断層は、浜岡直下で深さ15km(福島原発は、震源域の外側だった)。想定地震動・最大加速度800ガルにもなろう。(福島は、550,507,548ガルを記録しています)

浜岡原発5号機は、2009年駿河湾の地震(M6.5 予想される東海地震の200分の1程度)でトラブル多発。なぜ、これほど揺れたのか原因は究明されていない。

そもそも浜岡原発は、将来の東海地震の真っ只中にあることが明らかになる(1976年、石橋氏による東海地震説)以前に1、2号機が着工されましたが、それ以降も危険性を無視して増設が続けられたところです。「東海地震に耐えられる」は、国によって後付けされた理屈です。

石橋氏の推察する「地震で冷却装置が損傷した福島」を考えると、「浜岡原発」の地震動ははるかに強烈であろう。一挙に核暴走するおそれが大きい。

アメリカ、フランスについで世界で3番目の原発立地国。しかし、単純に比べてはいけない。地震の巣=日本の場合、きわめて危ない断層の上に立っている「原子力発電所」なのだ。

※ これまで、反「原発」をネガティブなものと捉えようとしていた。時代に乗り遅れたクレーマーだと切り捨てられてきました。しかし、今こそ「哲学」を伴った科学で、この問題を考えなくてはならない。「フクシマ」(の長い収束への道)を見守りながら・・・。


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