防災と女性 [災害]

7月24日(日)

災害時に、女性の視点、女性の作業が重要視されると思います。救出されるのも女性が多かった、一方で、救出の際の主な原動力も女性の力が少なくなかった。にも関わらす、災害時における女性の苦難、役に立った女性の力が総括されず、意思決定の場に、またしても関わっていない現実があるのではないでしょうか。たとえば

1、弱者救済に女性のちから

災害弱者を安全に導くこと、危険な場所にいる災害弱者(高齢者、障がいを持った人、子ども)を意識し誘導できるのに、普段家庭、地域にいる女性の視点、行動力は大変必要です。地域防災計画の中に、あらためてしっかり位置付ける必要があります。

2、母子家庭

母子家庭の収入は、全国平均の三分の一しかなかった。母子家庭の借家率は70%以上、特に離別所帯では83%である('94、東京中野区調べ)

母子家庭の場合、災害の衝撃によって精神的に不安定になった母親が子どもを抱え、避難所にもいけない状況があった。

母親が勤めていたのは、零細企業が多く倒壊で廃業、事業縮小になった場合が多く、解雇になった人も多かった。そうすると保育所も利用できず、男性の雇用より、希望が言いにくい現状がある。

離婚の場合、親戚などと断絶していることがあり、支援が受けにくい。こういった災害時の弱者への気配り、目配りに同じ女性の視点が必要であり、普段から計画に関わるべきである。

以上のように、災害によってさまざまなマイナス面に直面する女性をフォローするのは女性の視点、計画への参画は不可欠です。

3、高齢者の中の女性

阪神大震災当時、65歳以上の老人は男性が43万人、女性が168万人だった。4人に1人が高齢者年齢になる20-25年には、65歳以上の高齢者の7割が女性で、75歳以上で夫のいる女性は2割と推定される。

こういったことを推測すると、災害時の救出がさらに遅れるおそれがあります。災害時に助けられた人の8割が近所の人に助けられているのを考えると、「地域防災」のあり方をさらに研究する必要があります。

震災後の不十分な救済救援体制の下で、肺炎、心筋梗塞、肝硬変などで病死した「災害関連死」は高齢者に多い。高齢者には暖房があり、暖かい食事ができる「介護施設」などの一部を避難所にできるよう、弱者への視点が必要。福祉避難所の再点検もしておかなくてはなりません。

4、暴力

災害時の、暴力も表に出てきてないが、多く報告されています。避難所でのきゅうくつで不便な生活から家族への八つ当たり、暴力は、弱い女性、こどもに向けられることが多いそうです。また、電気もない、倒壊した建物ばかりの廃墟の町に、多くの「レイプ」などの性暴力も発生しています。混乱した中で訴えるところもなく、訴えた人に「あまり言わない方がいい」といった警察もありました。トイレの問題にも、女性の視点、支援物資の分別にも女性の視点が必要である。

以上のことのほかにも、女性の立場、ジェンダーの視点が求められるのはたくさんあると思います。でも、今のところ、復興に向けた構想の中に、女性の立場、配慮、女性がもつ力の活用が取り入れられていないのが気になるところです


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