無駄予算、補正で復活 [国会]
2月7日(金)
国の補正予算
疲弊している地方自治体において、国の補正予算はけっこう臨時収入になる。経済対策という名目で、補正予算は国会において、甘い査定で、あるいは論議もなく通りやすいからです。
目的が「地域の活性化」「地域の元気」なんて言う大ざっぱなくくりで交付されるから、理由さえ合えばもらえるお金です。こういった臨時の交付金をもらうのが上手な自治体もある。めざとい職員がいて、うまく見つけてきてちゃっかりもらっている。近隣の議員と情報交換などをして、「えーっ、そんなのあったの? うちは逃したー!!」なんていってうらやましがることもあるにはある。
2013年度は5.5兆円の補正
昨日、主に経済対策の名目で2013年度の補正予算が成立しました。補正予算の編成作業と、2014年度当初予算の編成作業は、昨年9月ごろから、ほぼ並行して検討されます。
当初予算は、注目の度合いが高く、無駄遣いとか、同じような事業があるとか、いろいろな理由で削られますが、補正予算はものすごく甘い査定で、特に「景気浮揚」とか「地域活性化」とかの目的ですんなりと組まれる。
それどころか、国民の多くは、(補正予算て言うのは、余っているお金をどうするかの補正かな)というアバウトな感覚でいるらしい。言っておきますが、それ、違いますからね。
だから、2014年当初予算と2013年補正予算が同時進行で検討・審議されて、当初予算で削られても、政府は平気。審議時間の短い、甘い査定ですべりこませられるとタカをくくっているからでしょうか。どのくらい「あっという間」かというと↓
審議2日で成立
補正予算は、衆議院で3日、参議院で2日審議しただけですんなり成立しました。この中に、2014年度予算審議の段階で、有識者会議で無駄遣いと指摘されて削減した4800億円のうち、3600億円が復活していたというのです。
地方自治体、あわてて申請
こういうことはよくあることで、地方自治体には、(県を通じて)突然通知され、申請締め切りまでの期間が極めて短いということになります。ですから、うっかりしていると使える(おいしい)補正予算メニューを検討する時間も情報も不十分だったりする。
しかし、この補正、10分の10(つまり全額国が負担する)という、すなわち自治体負担がゼロのものが多い。十分吟味する時間がないが、とにかくもらっておこう、というのが無いでも無い。
使い切れない補正予算は、県にプールされることもありますが、「はい、没収!」と取り上げられることもあり、これが省庁の内部留保の財源になったりする。
だから、市町村は、ほとんど使われていない備品を「地域活性化」メニューで購入したり、効果のわからない調査で雇用を創出したりする。でも、自治体は「いやー、失敗しました。結局あまり使われていませんね」とは絶対言わない。「いや、時々、役に立っていますよ。アレはいいですよ」と言う(しかない)。
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