伊勢原市「事業仕分け」 [事業仕分け]

11月4日(月)

議員が実施した「事業仕分け」

11月3日、伊勢原市の「事業仕分け」を傍聴しました。今年2月9日(だったかな)に、傍聴して、今回の「第2回」も参加。片道2時間以上の旅は、電車の中で、パンとお茶でおなかを満たす忙しさでしたが、それなりに収穫もありました。

伊勢原市の「事業仕分け」は、最大会派(8人)の議員が実施する「事業仕分け」というもので、この形は全国でも初めてです。ふつう、事業仕分けは、行政側が実施するもので、そのための予算が組まれるし、予算の裏付けで、仕分けに出される事業数も多い。

そのための「事業シート」の準備もかなり大変で、職員も苦労する。執行側が「やる」と言わなければ、なかなか実行できないものだ。その点、議員が実施するのは、めずらしい。

2月に伺ったとき知り合ったこの会派の議員とは、その後、「構想日本」が開催した「事業仕分け」の学習会でも再開し、また〝行きます”と約束していました。

3つの事業について「外部の眼」で検証

「事業仕分け」の大きな目的の一つに、《外部の視点》を入れる、というのがあります。〝そもそもその事業、必要なの”から検証が入り、時には外部の眼は、「不要」の判断を出すことも。今回は、それぞれ5人の「仕分け人」と、この頃では定説となっている無作為抽出の市民判定人が52人。それに「構想日本」のコーディネーター、事業の説明用人として、担当課の課長など数人、という作業参加者です。

今回の対象事業は、①伊勢原市役所・「駅」「石田」両出先窓口の運営費 ②「みどりのまち振興財団公益事業推進」費(公益財団を作り、みどり政策を丸投げ) ③公立保育所運営事業(公立から民設民営への移行の可能性) についてでした。

目からうろこ[ひらめき]

いやー、面白かったです。②の「みどりのまち」推進のための公益財団には、52人の市民判定人の過半数が、不要、あるいは再検討の評価を出したことは「仕分け」ならではの市民感覚が出たのだと思います。こういう事業は、担当課も(しどろもどろ)の説明になっていく。自分が実施した事業でもないので「仕分け人のご指摘の通りだと思います」…になっていくので、説明職員もつらいのであります。

それ以上におもしろかったのは、公立保育園の民営化。財政厳しいのはどこの自治体も同じ。民間運営に移行する(意味)がよくわかりました。市の「第2次行財政改革推進計画」、「総合計画」に唱ってあるものですが、丸々市の運営費を使う公立保育園と違い、民営というのは、国、県、市の補助金が入るということ。内容の充実という意味でも、公立が一番、という定説は崩れた。検討の価値はある。

また、国の大綱「子ども・子育て3法」の一環、幼保連携は、保育園だったら使えない「送迎バス」が使える、など、プラス面を生かす検討、なのだという大きな視点の転換。「目からうろこ」の発言が、外部の眼(「構想日本」の参考人)から出て、12月議会の質問にも使えそう。

担当課の説明用人に加え、公立保育所の園長さん3人も登場した。園長さんたちは「公立」維持の意義(経験豊かなベテラン保育士がいる)をお話され、これも説得力がありました。が、大方の仕分け人、市民判定人の多くは、民営化の可能性を支持した結果となりました。

詳しいことは、後程お知らせするとして、伊勢原の(議員会派による)事業仕分けは、私の「事業仕分け」参加20回以上の経験の中でも、面白い方に属する、のです。

ちなみに、この「事業仕分け」の費用は、最大会派の「会派政務調査費」+自費の合計だそうで、こういう使い方も面白いと思います。さらに、この最大会派は、大きな会派に特有の「与党色」が一切ない≪是是非非≫の思考を持つということも面白い。市が作った公益財団に、「不要」の判断を突きつけたなんて面白いじゃーありませんか。


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