医療と介護を結ぶ「多職種連携」 [地域発]

11月30日(金)

「在宅医療連携拠点」事業"菜の花

昨晩、アスカル幸手の会議室では、東埼玉総合病院の中野医師が呼びかけて立ち上がった、地域医療の新しい試み、「在宅医療連携拠点」事業の第1回報告会が行われた。

情報をいただいたのが当日。私たち一般人が傍聴してもいいのかどうかもわからず、とりあえず行ってみた。もう一人、関心がありそうな人を誘って。

これは、東埼玉病院の医師、スタッフが深く関わっているようですが、当然主催しているわけではない。その報告会が何時からどこで開かれるのか、事前に、「アスカル幸手」に、問合せてみた。「はい、とねっと、で予約はありませんが、東埼玉病院から予約が入ってます。準備も含めて5時から9時までです」という。(始まりは6時かな、もっと後かな)と迷いながら、とりあえず6時に到着。

あいかわらず、アグレッシヴな先生たち

この連携に参加していたのは、そうそうたるメンバーだった。ハブになるのは、医師やケア・マネ。中心となったのは、「とねっと」の仕組みづくりに参加した中野先生。この先生については、11月7日ごろのブログに書きましたが、とにかく高齢化して行く地域の医療、介護のセイフティー・ネットの仕組みづくりに汗を流している先生だ。

昨晩の会合は、かなり専門的な集まりで、「とねっと」の講演会のようなものではない。中野医師の仕組みづくりにバックボーンとして参加している(表現が適切でないかもしれません)東埼玉病院の副院長、ケアマネージャー、民生委員、埼玉県幸手保健所、幸手医師会会長、歯科医師会会長、市役所から担当の介護・福祉課長、厚生労働省職員、自治会、青年会議所、などなど、本当に<多職種>の方々が参加している。ハブとなるのは、医師、ケアマネ。

この仕組みで、医療と介護の隙間を埋め、living in place つまり「いつもの場所で老いていく」のを支えられるか、の連携を模索しての1年だ。

多職種が連携して

医療、介護は、いろいろな職種が連携しなければ、かならず機能が落ちてくる。報告の前に、厚労省の人だったかの短いレクチャーがあった。PDFのグラフは、またまた衝撃的なものでした。

アタマ以外は治せる医療社会

これからの高齢化社会は、4病、5病など複数の病気をもっている人が長生きできる社会だ。薬を飲みながら、介護を受けながら、病院と介護施設を行ったり来たりしながら、延命できる。つまり、頭(認知症)以外は治せる社会なのだ。

しかし、これからは、(手あげ)機能が落ちてくる。どういうことかというと、「私は病気だ。具合が悪い」「助けてほしい」と名乗りあげる機能さえなくなってくるというのだ。長生きできる社会でもストップをかけられない認知症の増加で、自分がどういう状態なのかわからない。医療も介護も連携できない。見守り機能が落ちてくる。高齢者の単身世帯、高齢者だけの世帯がどんどん増えてくる。、

幸手モデルを作る!

これからは、手あげ機能が落ちてくる。まず、地域住民のキュアとケア(治療と介護)のニーズ総量を把握しよう。ニーズ総量に優先順位をつける。医療や介護の一歩手前で何とかする仕組みをつくる。これができれば、ギリギリに悪化して病院に運ばれる⇒治っても施設⇒悪化している病状なだけにたびたび救急車で再入院、という悪循環がさけられる。

早速健康生活実態調査が始まった。東埼玉総合病院のお隣さんは、幸手団地だ。かっこうの(失礼)モデル事業になった。高齢者が多い。自立しているが、実は孤立している世帯も多い。

上記のようなセオリーが考えられるのも、東埼玉病院の入院患者をみても、65歳以上が7割、そのうち75歳以上が4割を占めるという現実があるからだ。

バラバラに散在する既存の見守り機能を引き上げる

そこで、多職種協働の考え方が必要になった。ワークフローを作成してみた。コミュニティー・ケアの拠点が必要です。これは医師がやるしかない。(これは簡単なようで、かなり難しい。ほとんどの医師、医療機関は、賛同しにくい。沈黙してしまう)

256人が参加

多職種に呼びかけたら、なんと256人、20職種の人が立ち上がってくれた、というのだ。すごい。住宅関連の人もいた。これも今後重要なファクターなのだ。

さて、その仕組みが始まるわけですが、続きは、あとで。すみません、用事ができました。その②で報告します。


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