町民にとっての「六花」 [医療]

7月16日(土)

診療時間以外は対応しません

 昨日の朝、知人から電話。「聞いてくださいよ。夜中(1時くらいらしい)にお腹がものすごく痛み出して脂汗が出て、ガタガタ震えたんです。それで、『六花』に電話したんだけど、当直医がいないから急患は診ない。ほかに行ってくださいって言われたの。次に息子が、東埼玉病院に電話したら救急車がどんどん入っているから、来てもらっても診られないって。行ってみたけど結局診てもらえないで、朝になってしまって、そのまま帰って来たんだけど。不安でしょうがなかった」というのです。

特に、彼女(70歳前後)が言いたいのは「六花」の対応なのだそうです。「公設宮代福祉医療センター」の名前が示すように、町民の税金で作った町民の福祉と医療を支える施設なんじゃないかと。

私も、9時から17時の診療時間以外は何もしません、というのは(町民の)期待に反していると思います。これでは民間や個人の医者と同じ、いや、個人開業医のほうが、痛いところ痒いところに手が届いているんじゃないでしょうか。

そもそもの設置目的は

そもそも、「公設みやしろ福祉医療センター『六花』」を作るとき、医療過疎だった宮代町に病院がほしい、町民の命と健康を預かる<主治医>を作ろう、往診もできるシステムにしよう、との熱い思いで論議したと思うんですけど。で、その結実が宮代方式を構築したと、町民の誰もが思っている“ふし”があります。

その町民の思いを結集させて、6つの機能を持った「六花」医療センターが、H15・10月オープンしたわけです。H7年、熱い論議を重ねた検討委員会の立ち上げから8年目のオープンでした。

 しかし、期待した「往診」対応は、結局できなかった。みんなの<主治医>という認識も、限られた人にしか浸透しません。まぁ、これは多種多様な病気で、患者それぞれがすでに専門的な担当医を持っていると言うのが現状で、「六花」の診療施設では思ったような対応は出来なかったということなんですけど。

せめて、最初のコンセプトの一つ、プライマリケア(初期対応)・問診の重要性をがんばっていただきたいと思っているんです。

だったら、未明に苦しんでいる患者に、どうしてくれたらよかったか…。所管している宮代町保健センターに聞いてみました。

保健センターとのやり取り

「『六花』では、当直医がいないので、ダメですっていわれたというんですが、2階、3階には入院患者がいるわけだからお医者はいるんでしょ?」 保健センター「はい、宿直医がいます」 私「宿直医は、当直医と違うの?」 保健センター「宿直医は入院患者を診るためで専門医ではないので診察には応じてないです」 私「専門医じゃなくてもお医者さんでしょ、七転八倒している患者を、とりあえず診てくれることはできるのではないですか」 保健センター「専門ではないので。それに診療時間以外では・・」

私「そういう時にはどうしたらいいんですか」 保健センター「そういう時、<埼玉緊急医療情報センター>というのがあって、そこで、この近くで緊急でも診察してくれるところの情報をお伝えしています。TEL 048-824-4199 です」 私「それを教えてくれれればよかったかも。とりあえず診てくれて、次の手配をしてくれるのが<公設>の役目と思うんですけどね」 保健センター「専門ではないと出来ませんし、診療時間意外ではで来ません・・」 私「町民が<六花>に期待しているものとの間にギャップがありますね。すくなくとも税金(基金)を使って作った医療施設なのに」

まぁ、そんなこといっても仕方ないので、「未明の対応について、上司とご検討いただき『六花』にも希望を伝えてください」といって電話を切りました。

 埼玉緊急医療情報センター TEL 048-824-4199

次に、<埼玉緊急医療情報センター>に電話しました。 私「救急車を呼ぶほど緊急性がないと判断するけど、かなり苦しかったり痛い時は、そちらが近くで診療可能な医者の情報を教えてくれるんですか」 情報センター「はい、そうです」「でも、熱があるのか、腹痛なのか聞いて、専門の先生がいるか、受け入れ可能な状態か、そのときの状況によります」 私「じゃー、診てもらえる医者がいない場合もあるの?」 情報センター「当直に専門医がいなければ、朝まで待って開業時間に行ってもらうか、あとは救急車を呼んでもらうか、です」

私「ちなみに聞きますが、昨晩は、この辺ではどこが担当していたんですか」 情報センター「朝、情報を解除したんで、分かりません」 私「えっ、ゼンゼン分からないんですか。まぁ、いいです。じゃ、今晩の担当は、この近隣ではどこですか」 情報センター「それも、今晩6:30にならないと情報は入ってこないんでわかりません」

へぇー、そうなんだー、なんかたよりにならない情報システムです。

私「じゃー、1番確実なのは、救急車を呼んじゃうこと?」 情報センター「そうです。119番要請してください。緊急病院でも家族が連れていったんじゃー、診てもらえませんから」

どうりで、昨日未明の「東埼玉病院」は、次々に救急車が入って、突然行った(七転八倒患者)の番はついに回ってこなかったわけだ。そう言ったら情報センター「そうですね。やはり119番要請ですね」

本人、家族が「緊急性、生死を争う」病状じゃないけど速く診てほしいと判断しても、救急車でないと夜中は診てもらえない。これでは119番要請は増えるばかりです。

※ 自分達の税金で作った「六花」をもっと使いましょう、という人がいるけど、われわれが「六花」に期待する問診、初期対応、<町民の主治医>は、まだまだ。「身近な」施設になっていない。


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