ケニア共和国 [国際交流]

異文化講座

南アフリカでは、今、まさにサッカー「ワールドカップ」が開かれ、世界の注目が集まっています。

13日午後、「国際交流ネットワーク」は、日本工業大学修士課程に在籍している、ケニアのケヴィン・ンガリ・ムリティさんのお話を聞きました。13:30~15:30、途中にケニアのお茶がサービスされました。ケニアは、思った以上にさわやかな国です。

正確な日本語で

自分で作ったという12ページの資料は(本当は19ページだったのを短くしたんだそうです)、歴史から地方行政区分、政治、地理、自然・・・と、どんどん紹介が進むに従い、面白さも大きくなっていきました。しゃべりも流暢で、きちんとしています。以下、ケビンさんの資料に沿って紹介します。

ケニアの州

8つの州がおかれている。その下に約2000の県(日本で言う市町村か)があるが、2007年、大きな変更が加えられた。中央州、海岸州、東部州、ナイロビ州、北東州、ニャンザ州、リフトバレー州、西部州の8つ。

地理と自然

ケニアの首都、ナイロビは、マサイ語で、「さわやかな水」を意味する。ナイロビ側は、冷たくてきれいな水が流れている。ケニアは、赤道直下に位置していて、インド洋や、ヴィクトリア湖沿岸は、年間平均気温が28℃の熱帯性気候である。しかし、国土の大部分は、標高1100メートル~1800メートルの高原なので、年間平均気温は19℃の乾燥した高原サバンナ地帯となっている。11月から2月にかけて、北東モンスーン、5月から9月にかけて南東モンスーンと呼ばれる季節風が吹く。最高地点はケニア山(5199m)。

動物の宝庫

ケニアは動物観察の機会に恵まれた国です。ケニアの平原地帯(ナイロビ、海岸州にあります)では、たくさんの大型動物に出会うことが出来る。すべて平原ではない。ケニアでも北部と東部の高原地帯は不毛な高原地帯です。高原は20パーセントを占めています。

ケニアには、10の主要な動物生態系があり、これらは国立公園、国立保護区、動物保護区として、それぞれ国、地方自治体により管理されています。ケニアの国立公園は、“ツァボ国立公園”です。実際には2つの国立公園「ツァボイースト」「ツァボウエスト」国立公園に分かれています。この2つをあわせると、イギリス・ウエールズと同じ大きさになります。(国立公園に入るには、入場料金を取られますが、ここを横断する鉄道に乗ると、ただでいろいろな動物を見ることが出来る、とケビンさん。鉄道は、インドが作ったものだそうで、東南部を横に貫いています)

文化

ケニアは、インド文化、アラブ文化の影響を受けています。今、新しい文化と伝統文化、そして多種な民族文化の影響を受けて誕生した近代があります。様々な影響を受けているにもかかわらず、ケニアは本物の生粋のケニア文化を創りました。遊牧民から海上貿易商人にいたるまで、多様な新しい文化を採用し、吸収してケニアの文化となったのです。

経済

主要産業は農業です。GDPの3分の1近くを占めています。工業化も進んでいます。特に製造業。独立以来、資本主義体制を堅持し、東アフリカではもっとも経済の発達した国になった。しかし、政情不安、政治の腐敗、貧富の差の増大によって経済は伸び悩んでいます。

ナイロビは東アフリカの、通信・金融・交通の中心。タンザニア、ウガンダとともに地域経済発展のため、関税、人の移動、インフラの向上を目指した東アフリカ共同体を作り、2004年には関税同盟を確立しました。(非常にたくさんの国があるアフリカ大陸にあって東側には、経済を引っ張ってきた国の存在があったのでしょう)

民族

43の民族が住んでいるそうです。キクユ族が一番多く22%、ケヴィンさんも、キクユ族だそうです。その他、ルヒヤ族14%、ルオ族13%、カレンジン族12%。ほかにマサイ族、サンプル族などがいますが、これらはイギリスが植民地支配のために作り出したもので、民族間の境界はもともと存在しなかった。

言語

言語は、スワヒリ語と英語が公用語です。100万人以上の語者が存在する。キクユ語の語者数は600万人。ルヒア語400万人といった具合。

スワヒリ語は公用語であるが、司法機関は、スワヒリ語より英語を重視しており、国民感情にも同様の傾向がある。イギリス統治によるイギリス文化の影響が大きい。ケヴィンさんは、家族と話す時、キクユ語、あと、スワヒリ語、英語を使い分けているそうです。もちろん、日本語もうまい。

宗教

プロテスタントが38%、ローマ・カトリックが28%、イスラムが6%など。仏教は約2%。

音楽

ケニアの音楽には、様々な種類がある。ほとんどの民族が独自の音楽を持っています。ルオ族素晴らしいニャティティ・リラ窓の伝統的な楽器もあります。マサイ族とサンブル族は、歌の天才だそうです。彼らの“征服”や“武勇”は、男性が歌う低く太い〈うなり声〉で、表現されたり…。

今日では 、若い才能が終結し、近代的なヒップホップ、R&B、レゲエなどが、ケニアのリズムと混ざり合い、新しい音楽を生み出しています。

食事

ケニアの食事は、インド料理の影響を受けた独自のメニューが確立してていきました。伝統的なケニアの食事は、お腹を満たすのが目的の、tでんぷん質の多いのが特徴でした。ウガリ(とうもろこしのケーキ)は、ケニアを代表する主食です。主食は、鶏肉、牛肉、ヤギの肉、野菜のシチュー、魚、豆などと一緒に給されます。ニャマチョマ(炭火でローストしたマトン、ヤギ、牛肉)は、代表的なおかず。

このほかにも、祝祭日、スポーツ、著名なケニア出身者など、本当に、ケヴィンさんのお話は多岐にわたっていました。


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