東埼玉資源環境組合のイージーゴーイング [ごみ行政]

建設費162億円の第2清掃工場

4月27日は、「地方政治改革ネット」の月例会でした。このときの勉強は、越谷市議が持ってきた「東埼玉資源環境組合」の新しい焼却炉のこと。春日部市の財政白書じゃないけど、よその行政仕事が(ザツなので、失礼)気になる。

東埼玉資源環境組合」は、越谷市、草加市、三郷市、八潮市、吉川市、松伏町の5市1町、87万人(36万世帯)から排出されるごみを処理している、巨大施設だということは以前お伝えしました。

第1工場には全国に例を見ない800トンという巨大焼却炉があります。炉は、ヨーロッパ宮殿風をうたい文句に、展望台からの眺めを喧伝しています。越谷市増林というところにあり、車窓から遠く宮殿風の要塞が見えます。

297トンの第2工場計画は着工直前

処理能力日量800トンの巨大炉での焼却処理では間に合わない!! 今度は、草加市のほうに第2清掃工場の計画があり、都市計画の変更に伴う環境アセスも順調に進んでいます。297トンという規模も決まっています。「機種は?メーカーは?」と、組合の職員に聞いたら「それはまだ」だそうです。しかし、まったく論議もされずアセス実施に向けた住民説明会が進んでいるということは、もう7割がた準備は終わり、着工まで秒読みということだと思います。処理能力日量297トン規模の元になったのは、単純なシミュレーションで、2016年には807トンの焼却ごみが出るという論拠だけです。

山積みの問題を取り残し・・・

ちょっと聞いただけで、問題はたくさんあると思いました。

まず、「一部事務組合議会」がまったく機能していない。5市1町からセレクトされた議員の、ものすごく高い報酬が「雲の上」感を強め、議論なし議会に拍車をかけている。

83万人もいるのに、危機感を持つ住民が少ない(大規模だから見えないということも)。一番のネックになるのが、焼却炉を含むごみ処理の用地だけど、宮殿風の第一工場のとき、それほど周辺地域が騒がなかった。住民は、どれだけお金がかかろうが、目の前から家庭ごみが速やかに消えてくれればいいということです。

焼却炉の業務運転管理は、メーカーである「日立造船」の子会社(株)日進サービスに丸投げ。いきおい委託会社の「言いなり状態」。ここの技術者が「この炉はいっぱいいっぱいですよ」の提言をすれば「なるほど」と、鵜呑み。メーカー技術者主導の運営管理のようです。

職員は、相当数いるが、4~5年で移動するからわからないという(ていうか、移動するから、出向しているいる間だけこなそうという意識だけ)、プロパーの職員がいない(責任を持って進める職員はいない、ということ)。現業職員の意識はどうなのか、議会はヒアリングしたのだろうか。委託会社以上、せめて同等の知識を持とうともしていない職員のようだ。9割が越谷市の職員。

費用の垂れ流しに無関心。混合焼却による炉の消耗に関心がない。何でも燃やすという方法を選んだゆえ、炉のメンテナンスに相当費用がかかっている。住民は、住民不在の行政に「監査請求」を出してもいいくらいだ。あるいは思考が働かない「雲の上」議会のセレブ議会に解散請求か!!(一部事務組合議会って解散請求できるんだっけ? もし、できるんだったらやったらいい。)

ごみを減らすという選択肢は、始めからない?

世の中の流れに取り残され、ごみは減らせるという選択肢は用意していないのです。 大規模なるがゆえに、市民の環境意識も、危機感を持った市民派議員の声も届かなくなっている。     

ここは、首長たちが理事になっている。だから議会、理事会の2大権力だ。       私は余計なお世話の提言をした。「中からではテコでも動かない。地域を越えたネットワークや、マスコミで揺さぶらなければダメなんじゃない?」 いいえ、本当は、工場周辺の住民が危機感を持つことが大切なんですけど。

さっそく、「東埼玉資源環境組合」に電話を掛けて、ちょっとした基本的質問をしました。とたんに、閉鎖的な職員の声に出くわしました。敏感に反応するのが、他組合の職員の問合せ、マスコミの問合せ、のようだ。よその町の1住民ですといったら、丁寧になった。

何も追求しない議会とはちがう圧力を、現場に仕掛けられるか、このまま不発に終わるか・・・。

※ 第2工場はいらない、と訴えている議員・市民も、失礼ながら持っている情報が薄い。久喜・宮代地域で、15年も前に、実施しようとした「黒松の葉」の(やにの)ダイオキシン等調査。これを、最近やった。いったい、なにを検出しようとしたのか、目的がいまいちわからない。調査をして、かえって説得性を欠くということだってあるんですよ。もうちょっと有効な手を打たなければ、周辺住民をも動かせない。

※ 比較的分別が進んでいる草加市と、(例えば)八潮市が、一部事務組合を脱退し、あらたな組合をつくるという選択肢も、実はある。そして、第2工場を仮につくるとしても、その半分の規模にする。時代にあった政策で、分別をさらに進めれば焼却炉にたよる行政から一歩進められる。草加市は、この秋、市議会議員選挙、この辺を丁寧に構想にすれば、選挙の【目玉】になるのでは・・。


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