衛生組合の焼却炉 [ごみ行政]

久喜・宮代衛生組合議会会期は3月13日~3月26日
先週金曜日(3月13日)、衛生組合議会が開催されました。
衛生組合議会は、ごみ処理施設が並ぶ衛生組合事務棟の2F会議室で開かれます。

普通、こういった一部事務組合議会は、1日で終わるのですが、「久喜宮代衛生組合」議会は、2日間目いっぱい開催時間を取ります。

1日目の13日は、一般質問と21年度予算などの議案上程・説明
(一般質問締め切りは3/5)
2日目の26日は、予算など議案に対する質問、討論、採決となります。
(質問締め切り3/18)
13日~26日までは、調査日となります。

あらたな方向性を模索する時
私は、今回、大きくは7問、小項目で31項目の質問を出していました。
質問順は、1番目、宮代議会が忙しくなる前に出しておこうと、かなり準備を早めました。
質問から、浮かび上がった衛生組合を取り巻く事情、方向性について5日間にわたって報告します。

今日は、1問目をご紹介します。

加納の質問[ダッシュ(走り出すさま)]

1、プラスチックの混合焼却実験について
 去る12月3日、衛生組合は、分離処理をしているプラスチックを混ぜた焼却の実験をしたと聞いております。以下の質問をします。

(1)プラスチック混合焼却実験の目的は?
(2)投入するごみは、どのように用意したか?
(3)組成内容は?
(4)焼却実験時の排ガス測定の結果は?
(5)焼却実験時、炉内の温度は?
(6)温度から炉への影響をどのように考えるか?
(7)プラスチック改修の見直し点はあるか?
(8)分離回収・処理の方向性を修正するのか?

衛生組合の答弁
(1)当組合は、ダイオキシン等の発生抑制を目的とし、H6年10月からプラスチックごみを分離収集し、収集したプラ資源ごみは、燃料として、福島県大熊町の民間施設に燃料として売却してきました。
(分離処理することにより、老朽化した炉からのダイオキシン濃度は、当時の基準で10分の1、その後の基準値の190分の1まで減らすことが出来ました。 しかも、分離したプラごみは、1トン1000円で売却され、2000万円を越す売却益を得た年もありました)
 しかし、H18年から、福島県の民間施設との契約が切れ、リサイクルルートに乗らないプラごみは、他県に処理費を払い、処理してもらう事になりました。こういった処理をしてくれる処理施設もだんだん少なくなってくる傾向にあり、早急にあらたな処理を考える時期になっていました。そこで、老朽化して大改修をした炉で、焼却処理をした場合、の実験をすることにしました。

(2)投入するごみは、燃えるごみとして回収したごみに、プラの選別を委託している「ウイズ、ウエリスト」から選別してリサイクルルートの乗らないプラごみ5トンを搬入、混合焼却用のものを作りました。

(3)組成内容は、紙類、48,2%、ビニール・合成樹脂16,5%、木・竹・わら17,77%、
厨芥類9,2%、など(プラ混入については、プラスチック選別残渣5,050㎏〈1日あたりの排出量〉を投入攪拌したもの)。

(4) 〇排ガス中ダイオキシン 0,12ナノグラム(基準1) 
    〇飛灰中ダイオキシン  0,25ナノ    (同3)
    〇焼却灰中ダイオキシン 0,00099ナノ (同3)  などいずれも基準値クリア

(5)炉内温度は、通常ダイオキシン発生をクリアする800~900度であるが、実験時は1000度を超えた。 2150キロカロリーという高カロリーであった。

(6)焼却炉に負担がかかる。 耐用年数に影響。

(7)洗浄することにより、リサイクルルートに乗せられるプラ資源を増やす。
  4月の「衛生組合だより」で周知する。

(8)どのくらいの混入率なら、炉に負担をかけないか調査するために、21年度は4回の混合燃焼実験を予定し、予算に載せた。
 4月から、分類の認知度の低かった、長靴、スリッパ、サンダル、スニーカーなどを「燃やせるごみ」に入れる周知をする。
これは、焼却量全体の4%にあたる。

プラごみの処理形体は、15年ぶりに大きく変更される

以上が、加納の1問目の答弁でした。
私の質問から、プラごみの受け入れ先がなくなっている現状(現在は、鹿沼市に処理費用を払って焼却してもらっている)、リサイクルルートに乗せるプラを増やなくてはならない。一方、大改修後の焼却炉(2号炉)へのプラ投入で炉に負担が増すことが懸念される。などが新たな課題として浮かび上がってきました。
「プラごみ」の処理形体は大きく変わることになります。
住民のみなさまは、プラごみは、依然「サーマル燃料」として売却していると思っている。徹底した周知が必要。

問題は、久喜エリア3ヶ所の焼却炉
合併協議が進んでいる久喜・鷲宮・栗橋・菖蒲には、3ヶ所の「ごみ処理施設」があり、それぞれ焼却炉を持っています。このいずれの炉も耐用年数が残り少ないことが、私の7問目の質問でわかりました。

[ダッシュ(走り出すさま)]加納の質問

(問)7、久喜・宮代衛生組合、鷲宮・栗橋衛生センター、菖蒲環境センターの、それぞれの炉の耐用年数を示して下さい。

衛生組合の答弁
(答弁) 菖蒲環境センターの炉は、H12年に大改修、鷲宮・栗橋衛生センターの炉はH13年大改修をした。改修後の焼却炉の耐用年数は、通常10年~15年が耐用年数といわれている。両焼却炉も耐用年数は、残り少ないと考える。

※ 久喜市、宮代町が別々の合併枠になったとしても、久喜・宮代衛生組合は存続し、 久喜合併エリアの3つのごみ処理施設は、「久喜・宮代方式」を基本方針とすることが、11月26日の「久喜市枠1市3町合併協議会」で確認しています。

ということは、混合焼却により、耐用年数が少なくなる「久喜・宮代」の焼却炉を含め、このエリア内に焼却炉の建て替えが、検討されること。
そしてそれは、3つのごみ処理施設を包括的に考えた焼却炉建設-ごみ処理形体になるであろう、ということが浮上してきました。
新焼却炉の建設用地の問題、跡地の問題も同時に浮上することになる。

nice!(1)  コメント(0) 

nice! 1

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。