「窓口総合セミナー」から [行政]

8月13日(水)

第4回「窓口総合セミナー」

7月31日に、受講した「窓口総合セミナー」(会場・コクヨホール、品川)は、副題 住民にも、職員にも優しい窓口へ

いくつかの事例が紹介されましたが、その中で、東京都文京区 区民部 戸籍住民課の委託業務をお伝えします。

文京区は予算760億円を持つ人口20万人余の区です。人口・世帯数ともにこの10年間で、かなりの増となっています。それと相まってか、戸籍住民課は忙しい。この業務を業者委託した。職員9名を削減して、この9人は他の部署に移籍、具体的に他を補充した。(なんとなく他の課に吸収されたのでは、住民に透明化されていない)

行財政改革推進計画(H24~H28)

文京区の公共サービスの考え方・・区が公共サービスを提供することに加えて、業務委託等の民間活力を一層活用することによりサービスの向上を図る。そのため、以下の目的を掲げた。

①区民サービスの向上に向けて、効果的な事業実施や多様な主体との協働を推進する。②新たな行政課題に柔軟に対応するために、健全な財政運営を確保する。③効率的に事業を執行するための庁内体制を構築する。

品質の確保

住民サービスという役所の一番大切な「商品」、ここがはずせないから、どこの役所でも職員で対応する。しかし、ここの部分を、民間との協働・協治で商品価値を向上させる、というのが文京区の目指すところです。

職員でなく、民間あるいは住民力でも問題なくしたのは、品質の確保に十分力を注いだからです。すなわち、教育・研修の充実です。

その①■履行開始前・・・△基礎知識研修 △コンプライアンス研修 △接遇・クレーム研修 △端末研修 △窓口研修

その②■欠員補充時の「新人研修」・・・△座学研修ー就業前ー●基礎知識研修 ●コンプライアンス研修 ●接遇・クレーム研修  △OJTl研修ー●端末研修 ●電話対応研修 ●窓口研修 (おおむね1か月)

その③■履行後(終業後)・・・△コンプライアンス・セキュリティ管理研修ー事前研修後の確認テストで不正解が多い項目について再確認し、理解度を深める。(終業後3か月おきに実施) △定期的な勉強会ーおもに戸籍関係について(月に一度)

以上の研修を経て、業務を委託。繁忙期は、委託業者と仕事を調整できる。その結果、

サービスの向上その1

繁閑期に応じた柔軟な人員配置ができ、住民にとっては(いつ来ても親切なサービスが期待できる) ◇繁忙期(3・4月)ー〇窓口・・17~21名  〇フロア・・4~6名 ◇通常期(6月)ー〇窓口・・14~17名  〇フロア・・2名

サービスの向上その2

◇委託前は・・・とくに3,4月、受付に時間を要する申請があると、その次から渋滞が発生。 →◇委託後は、戸籍の「遡り」など時間がかかる申請は≪専用窓口≫にて対応、お客様を待たせない。

サービスの向上その3

毎週水曜の夜間延長と、第3日曜の窓口開庁時での取り扱いを拡大。

サービスの向上その4

昼休み時間帯の対応  委託後は、窓口業務に影響がないようにローテーションを組み、電話も5コール以内に必ず出られる。

サービスの向上その5

お客様の声を聴く。アンケートを実施するなど窓口に来たお客様に、良い点、悪い点など様々な声を聴く。その結果、申請書の見本が古い→最新の物に変更、などちょっとしたことでも丁寧に対応することによりニーズがわかる。

 ★ なお、業務委託した後の職員のスキルアップを図るため、業務終了後に勉強会を実施しているとのこと。証明発行係の職員は全員参加。戸籍係、住民記録係の職員も意欲的に参加している。 結果↓

ある職員の一言……自分たちは日ごろから法令等を勉強している。お客様に気持ち良く帰っていただくように、接遇に気を付けている。私たちは委託事業者には 負けていない! [ダッシュ(走り出すさま)][グッド(上向き矢印)]

つまり、文京区の窓口改革とは?

区職員と委託事業者がお互いに切磋琢磨して区民満足度を上げていく。ことである。人件費の削減効果は付録みたいなものである。


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