随契になったわけ [執行]

2月1日(土)

「国立保健医療科学院」のカーテン

国や自治体が独占的に発注先を選ばないように、一般競争入札を採用するようにとの通達が出て久しい。市町村も、地元業者ができるものは地元の業者に頼むように、また、できるだけたくさんの業者が参入できるように一般競争で、仕事を落札できるようにしている。

それでも、技術力や専門性、経営規模で参入できない管内事業者がJVなどを組んで参入している。

国立機関の入札

ところで、今朝のテレビ番組で、国立機関で、おもわぬすり抜けがおきていたことが分かった。厚生労働省の外郭団体である「国立保健医療科学院」というところの、カーテン発注の事例です。

250万円以下は随契でOK

250万円を超えていない金額では、随意契約できるという規則がある。これがあるばかりに、とんだ抜け道ができていました。

国立保健医療科学院では、まず2Fのカーテン設置をある業者が63万円で受けた。250万円以下なので随意契約であります。

次に3Fのカーテンも、同じ事業者が同じ金額で受けたという。その次に廊下側のカーテンなど3か所、これらはそれぞれ91万3500円で、これも同事業者が、やはり随契で、バラバラの時期に受注した。

つまり、おなじ材質の同じカーテンを、一つの事業者が受注したのです。その合計金額は、400万500円。5ヵ所一緒に発注すれば250万円を超えるから当然一般競争入札になるはず。そして競争入札なら当然、競争の原理が働いて、カーテンの設置価格は下がるはず。

この「無駄遣い」に対して質問したら、この国立機関は「当時、遮光カーテンは品薄になっていて、いっぺんに入荷できない状況だった。だから1か所ずつ注文した」と。

さらに「合計すれば随契できない金額だ。なぜ、一括発注できるまで待てなかったのか」という質問に「カーテンですこしでも節電効果を上げたかった。環境に配慮して」と答えた。

お上の考えそうなことではあります。環境対策だったといえば、ぐ~の音も出ないと思召しているらしい。同じようなおかしな話はいくつかあります。

環境・健康不安のためエアコンは「ダメ」

福島県のある自治体議員の報告であります。

ご承知のように、放射線量の不安が福島県の浜通り、中通地方にはあります。子供たちの健康を守るために教室にエアコン設置を求める要望が出ると、「空気中の線量は基準値を超えていない。よって教室にエアコンは必要としない」と受け入れられなかった。

これに対して、文科省が「子どもたちの学習環境の改善、暑さ対策にエアコンが必要」と言えば、「それは妥当だ」という。

これを報告した市議は、「エアコン設置」の根本的な議論ではないものに賛成できなかった、と反対討論でしめした。

何が言いたいかというと、(言わなくてもわかっていただけると思うけど)、環境被害や将来にわたる健康の不安を理由に教室のエアコンが必要というと、いろいろな影響をかんがみ、「no!」というのに、学習環境の改善、成績向上のため、という大義?だと「yes!!」と設置費用に補助が出る、のだ。

こういうおかしいことが、行政というところではたびたびある。そして担当部署は(縦割りだから)説明に苦しさを感じてないようなのです。


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