住民投票条例 [議会]

1月30日(木)

宇都宮で住民投票条例案設置→否決

昨日、宇都宮市議会では、住民団体が直接請求した住民投票条例制定案を賛成少数で否決した。市が計画している「次世代型路面電車」導入の是非を問う住民投票をやってほしいという住民の願いは議会の壁に阻まれた。

宇都宮市長は、この路面電車の整備などを公約に掲げて当選した。議会も住民に選ばれた議員が賛否をあらわす。この両者が、こぞって「住民投票」の必要はない、と退けた形です。門前払いという高飛車な政治家軍団に、住民はなおも反対運動を続けるといっている。

北本市の例

以前、ブログで北本市の住民投票のことをお知らせしました。

新聞は、昨日の宇都宮市の否決結果と対照的な事例として、北本市の住民投票、およびその結果に従って市の計画を白紙に戻した「北本市長」の決断を上げています。

北本市長は、選挙の公約としてJR高崎線の新駅設置を上げて当選した。しかし、住民から設置の是非をめぐって住民投票を求める声が上がると、自ら発議して住民投票を実施した。そしてその結果を受けて新駅設置計画を白紙撤回した。

宇都宮議会の否決を受けてインタビューに応じた北本市長は、「宇都宮の件にはコメントしない」と断ったうえで、住民投票は前向きに考えるべきだ、と言っている。

新聞記事から

Q・・市長選で新駅設置を掲げて当選した。「市民の負託を受けた」と、言えるのでは

A・・一つの政策だけで選挙に出るなら認められた(付託された)ことになる。88も公約を出して勝っても、全部了承ということにはならない。住民の参画意識が高まる中、もうそういう時代ではない

Q・・住民投票をやってよかったと思うか

A・・当初は悔しい気持ちがあったが、今は市民は正しかったと思っている。ある哲学者が、民衆は抽象的な問いかけには間違うこともあるが、具体的な問いかけにはほとんど正確な答えを出す、と言っている。住民投票はお金がかかるが、衆議院選挙や市議選などと同時にやればそれほどかからずやれる。

北本市長(石津賢治氏)は、とても謙虚で良識を持った人だと思う。

選挙の時に、あれもこれもと盛りだくさんの公約を掲げて当選したとする。「勝てば官軍」で、公約すべてが、あるいは公約が変わろうが、消えようが、増えようが、すべて認められた(負託を受けた)と突っ走る首長は多い。

が、実は住民はすべてOKを出したわけではない。極論を言えば、公約の中のたった一つ個人益や地域益があることで決めた人もいるし、政策は関係なしに握手だけで決めた人だっている。

北本市長は、謙虚に「88もの公約すべてにゴーサインをもらったわけではない」「大きな事業には、選挙とか政治の争いとかとは無縁に、純粋に政策論として、みんなで決めることが望ましい」とインタビューに答えている。

具体的なことを示し、住民が決める現場に立ち会えば、住民は自ら出した結果に納得するものだ。


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