栗山町の議会 [議会]

1月26日(日)

本日は、予定通り、午後1時から四ツ谷で「保育の質を高める・・」シンポジューム、夜6時半から千葉県我孫子市で「我孫子市の市民自治・自主講座」≪市民はどんな議会を求めているか≫に参加。結局、帰宅は午後10時を回ってしまった。

議会運営の半分は市民が担う

我孫子市の「市民自治」は、元我孫子市長(前消費者庁長官、現中央学院教授)の福嶋さん、それに元栗山町(北海道)議会事務局長の中尾さんを招いての「議会基本条例」の学習会。中尾さんは、12時に千歳空港をたって、夕方5時には我孫子についていたとのことでした。

栗山に生まれ、栗山役場に勤め、6年間議事係長、8年間議会事務局長を務めた中尾氏は、現在、東京財団研究員(構想日本のスタッフと同意語と考えていいと思う)、早稲田大学マニフェスト研究所研究員、第30次地方制度調査会委員、と中央の役職をこなしている。

市民のための「議会基本条例」のはずが、市民がその議論に入れない。アクセサリーになってしまっている条例。

7年前に日本で初めて、栗山町議会が「議会基本条例」を作ってから、今では450の自治体議会で基本条例を持つ。

しかし、初期モデルを超えられないではないか、と中尾氏は言う。

初期モデルを

車やパソコンなら、7年もたてば初期モデルをはるかに超えている。しかし、議会基本条例で、「くりやま」を超えているものはほとんどない。(いくつかはある。たとえば流山市議会とか)

市民の権利、市民の求めているものになっていないからだ。議会運営の半分は市民が担う。議会がこれを本当の意味で理解していないからだ。

・市民の側から、議会に対する信頼の欠如をどう回復するか。

今日はこれがテーマだったように思う。

まず、議員間の討議

議員の間での議論はほとんど行われていない。もっぱら執行からの説明を聞く、議員が質問する。あるいは議員が執行に一般質問をする、執行が答弁する。これだけで、議員間の討議を十分経て決議をする、という手順になっていない。

そこを、栗山町議会の基本条例は、7年前に、第9条で以下のように定めている。

第9条 議会は、議員による討論の広場であることを十分に認識し、町長等に対する本会議等への出席要請を必要最小限度にとどめ、議員相互間の討議を中心に運営しなければならない。

議員相互間の自由討議により議論を尽くして合意形成に努めるとともに、町民に対する説明責任を十分に果たさなければならない。

つまり、市民の意志を受けるのは議会の役目であり、活発な意見交換で、最高議決機関として決める。

このため、「一般会議」を設けて市民と議員の会議を実施しているのは守谷市。条例で「市民の意見を聞かなければならない」と、条例に盛り込んだのは取手市議会です。

参考人制度と公聴会制度

住民の声を積極的に聞く制度があるのに、活かされていない。これが初期モデル以上にならない原因だ、という。

確かに、住民の要望を受けて議会の特別調査委員会や常任委員会で調査を始めても傍聴者の声などを拾えない。

参考人制度、公聴会制度をもっと使うべき、と福嶋氏も、中尾(元)事務局長も口をそろえて言う。

傍聴者が発言できる委員会もある。いろいろな方法を使って声を集めなければならない。

議員間の討議では不十分で、たくさんの可能性、再考の気づきも見落としてしまう。

住民は、もう一方の「議会活性化」の要員です。これが活かされなったら、やっぱり「議会基本条例」は、アクセサリー条例と呼ばれても仕方ないのではないでしょうか


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