八重山教科書問題 [教育]

10月23日(水)

国が教科書採択に圧力

八重山(石垣市、与那国町、竹富町)地域の教科書採択協議会では、教科書採択に文科省が介入し、独自採択した竹富教育委員会が対立している。独自に選びたい竹富(竹富島、西表島)教育委員会にたいして、教科書無料化をストップした文科省。竹富教育委員会の教師たちは、寄付などで集めたお金で教科書を買って生徒に配ったという。

そもそも教科書の採択は地域の協議会で決めるのが本筋でしょう。怒りを覚える。

国は、竹富町のようなことが全国で起こると、教科書制度が瓦解する恐れがあると、必死になっている、のだという。国(文科省)が、そこまでする意味は何か。

竹富町の公民教科書

教科書をめぐる混乱は3年続いている。2011年、沖縄県の八重山地区採択協議会が「新しい教科書を造る会」系の育鵬社版「公民」教科書を多数決で選んだのが事の始まりです。

協議会から連絡を受けた1市2町のうち、竹富町(竹富島、西表島)だけが、保守色のきわめて強い育鵬社版に反発し、独自に東京書籍版を採択しました。

その後、沖縄県の仲介が入り、全体会議が再度開かれたという。今度は、東京書籍が多数決で選ばれたのですが、そこに文科省の通知が入り、最初の八重山地区採択協議会の結果に従うよう介入した。竹富町はこれを拒否したというのが経緯です。

文科省は教科書の無償供与をしないことを決定したため、竹島町(西表島も入る)保護者や教員OBらは寄付で教科書を買い、2012,2013年中学3年生に計50冊(約4万円)を配布し、授業を進めました。

その地域の教科書は、その地域の協議会で決める、これが大前提であるはずだ。なぜ、国が介入し、しかも教科書が無償化にならないのか。教育の平等に反する。

育鵬社の教科書は、沖縄戦や米軍基地の記述が少なく、反対に尖閣列島問題でナショナリズムをあおっているような感じがするという。なんとない危険を感じて竹富町は、これを拒否したのでしょう。それでいいではないかと思う。地域の判断で・・。

保守色の強い首長の誕生で

なぜ、こうこじれてしまったかというと、その理由の一つに、石垣市、与那国町で、保守色の強い首長が誕生したことも大きいだろうという。そうなると、歴史認識をめぐって、竹富町とアイ入れないようになって来るのでしょうか。

いずれにしても、教科書の問題に国がここまで強行に出て、無料化までストップさせたとなると、異常だ。

最近、憲法の内容にも抵触しそうな案件が多い。「特定秘密保護法」は、秘密に指定された情報を取材(どれが秘密か公表されないのに)しようとしただけで監視されるという、憲法で保障されている基本的人権に抵触される可能性がある。また、教科書を地域で採択できない、国の意向にそぐわないという理由で無料化を切られる、これなどは、教育の公平性に欠ける、と思われます。

国全体がゆっくりと右寄りにかじを切っているように見えるのは私だけでしょうか。


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