「減築」工法 一長一短あり [活動]

2月6日(水)

水戸市の視察では担当課の職員さん、ダンどってくださった取手市議には大変お世話になりました。

2013水戸_1.jpg

実は、久喜でJR宇都宮線に乗り換えるとき、さっそくつまづきました。山手線の人身事故で遅れた湘南新宿ラインの宇都宮行きが大幅に遅れ、小山発水戸行のローカル線に乗り継ぎ失敗。何しろ1時間に1本程度のローカル線、この線は、やはり難解です。

常磐線・北千住経由の仲間は予定着。久喜回り組の4人は、水戸駅の3駅手前で降車、タクシー相乗りで直接双葉台中学へ。悪戦苦闘をすることになりました。

そんなことも、振り返れば楽しい。[もうやだ~(悲しい顔)] (仲間が4人いてよかった!人間が出来上がっていない私は、JRに腹を立てホームの柱やベンチを蹴っ飛ばしていたかも)

減築工法を選んだ校舎

2013水戸_2.jpg

2013水戸_3.jpg

水戸市には小学校33校、中学校が16校あるそうですが、減築工法を取ったのは、このうちの双葉台中学校の1校だけだということでした。

H15年、4階建だったこの校舎、耐震化診断で、IS値は0.43でした。補強するにはブレースが32か所必要とのことで、これだと工事費が2億8000万円かかる。財政的にも、また工事による教室への採光不足も懸念されました。

一方、生徒数は、マックス668人から341人と減っていました。必要教室は19教室から12教室となりました。

そこで、最上階の4階部分を撤去して、荷重を軽減する方法が検討されたのでした。

費用的には、4階の解体費用、1,860万円、鉄骨600万円、屋根の取り付け、防水に1億円など、1億7000万円ほどでできる。補強工事と比べると、「減築」は1億円強も安くできます。

財産処分できるのか

文科省などの補助金で作った校舎、(あるものをなくす)財産処分できるのか・・・。補助金の返還など迫られなかったのか・・。補助金事業の場合、資産価値を下げることは認められない。当然、当時は難色を示されたそうですが、今では予算の削減は大いにみとめられる、とのことです。

こうして、校舎の「減築」は進められ、3階建て3077㎡から2358㎡の面積になりました。屋根の上には、おまけに太陽光発電も取り付けられ、エコスクールも担っています。

今後の維持費のメリットもある。800トンの荷重が100トンになったわけだし、当然かかりも少なくなる。

実は工事は思ったより大変

質疑応答で、大変な部分もわかってきました。

(Q)どこから「減築」構想が出たのか (A)実は、財政課は、「費用も安い。できるよね」という姿勢だった。が、建築課は「無理がある」という考えだった。しかし、滋賀県大津市ですでに「減築」の先例があった。

実際、工事が始まったら、大変だった。屋根を取ることのむずかしさがあった。夏休みから翌年の2月までかかったが、4階部分を取っ払った後、雨の日には、階段をつたって雨が流れたこともあった。

(Q)「減築」は今後も取り入れるか (A)いや、もうないと思う。公共施設、教育施設の集約という方向で、「公」は進んでいるような気がする。

基本的に、教育施設は3階建て、というセオリーがあるそうだ。

今回の視察は、今「減築」工法を検討している自治体に、いろいろな示唆を与えてもらえるものになりました。


nice!(0)  コメント(0) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。