出生率を伸ばした小さな村の大きな挑戦 [地域発]

10月23日(火)

長野県下条村の挑戦

昨日、いろいろ情報を教えてくださる知人が、メールでNHKで放映した「小さな村の大きな挑戦-下条村」のことを発信してくださった。

「テレビ、見たかもしれないけど」とおっしゃるが、いえいえ見てなかったんですよー。ありがたかったです。

以前から、全国の関心を集めていた長野県下条村。豪雪の村は冬すっぽりと雪に包まれ、陸の孤島になってしまう。しかし、公共事業も自分達でやろう、という村人による道路作りなど注目を集めている村なのだ。

民間人が村長になって

まず、職員の意識改革

注目の村づくりは現村長の当選から始まった。村長はH4年当選し、まず取り掛かったのは職員の意識改革でした。どうしたかというと、予算編成で一番忙しい1月に近隣の飯田市のホームセンターに全職員を出向させたのです。5人ずつ11チームに分け、物品販売の店頭に立たせたというのです。

当時は民間企業に研修に出すことは自治法に抵触すると、県の地方課からきつい忠告がありましたが、任命権者の村長が責任を取るということで、あえて取り組んだということです。(今では県でも民間企業にどんどん出しているという)

外の世界を体験することで、やる気になり、効率を気にするようになった。55人いた職員はH18年には35人になりましたが、使命感を持ってがんばっているそうです。

村長は、前述したように、村民に資材を支給して自分達でやってもらう、いわゆる「資材支給事業」で、道路を普通言われる道路建設費の10分の1の事業費で済ませた、というのはあまりにも有名な話ですが、ほかにも画期的な施策がたくさんあります。

合併処理浄化槽を選ぶ

上水道は、約30億円を投じてH2年に完成しました。上水道が完成すると、次は下水道整備です。

公共下水道をどうしようと、H元年から検討を始めました。国ではそれより前から公共下水道、農業集落排水を積極的に進めていました。

しかし、公共下水、農集排水に取り組めば、上水道の1.5倍、最低約45億円はかかるとの試算。補助金が下りてきたとしても、30年にわたり、多額の借金を背負うことになります。人口4,000人の村で、はたして耐えられるか・・・。

ランニングコストを、未来永劫払い続けることは小さな村にとって非常に危険であるという結論になりました。そこで、選んだのが、村全体を、合併処理浄化層1本で行くことにしたそうです。これで、総事業費が6億3千万円で仕上がりました。村の実質負担は2億2千万で、後年度負担なし。ランニングコストも軽微で済んでいるそうです。すごい決断です。

若者定住促進で、35年ぶりに人口4200人に!!

もう一つすごいのが、若者定住住宅の建設です。若者が好むマンション風の集合住宅の建設をH9年からはじめました。1棟に12標準の建物で、2LDK20坪で、家賃が月3万6千円。飯田市で同じ広さだと7万円くらいかかります。駐車スペースも2台分付いています。非常に人気があり、作ればすぐ入るという状態だったそうです。

H17年までに、9棟112戸を建設しました。ここに住んで、近隣市に働きに行けばいいです。

こんな住宅政策のおかげで人口が35年ぶりに4200人を突破しました

合計特殊出生率が上昇

また、0歳から17歳までの若年人口率も17.3%と、長野県下で一番になりました。(すごい!)もっとうれしい指標は、合計特殊出生率(女性が一生のうち産む子どもの数)が、国では1.25で、5年連続過去最低を更新している中、下条村では1993~1997年の1.8から1998~2002年には、1.97に上昇、2003~2005年には、2.12になったそうです。

保育園では延長保育、学童保育も充実し、中学卒業まで医療費の無料化など子育て支援を行っています。

今日はここまで。下条村の情報を教えてくれた友人に感謝、感謝。視察に行って見たくなりました。


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