いじめ・いじめ自殺に関するアピール [教育]

8月31日(金)

長女が働く「フリースクール」が関わる全国団体が、緊急集会を持ち、このほどアピール文を出しました。アピール文から抜粋し、少し付け加える形で、お伝えします

北本市の判決

・・・略・・・ 実態に即した認識が必要だと思います。7月9日、北本市のいじめ自殺裁判が出ましたが、原告(遺族父母)の訴えはすべて却下、という不当なものでした。

判決理由は、「一つ一つのいじめは、<いじめ>と認定できない」または「自殺につながったとはいえない」ということです。

そういうわけで、いじめが成立しなかったのだから、原告がいう学校、市、国を訴える点は却下されました。裁判官があまりにも実態をしらなすぎる、想像力がなさ過ぎる。

本人がいやだったり、苦痛だったりしたら「いじめ」です。また、いじめが継続的に行われることにより、人格が破壊されるほどのダメージを受け、追い詰められることがあるのです。子どもの最善の利益を守る目的で、当事者の立場に立った調査、判決が行われる必要があります。

命をかけてまで行く必要はない

第2に、この世に生を受けて何年も生きていないというのに、(ほかに逃げる道が見つからず)子どもが自らの生命を絶つ、ということはなんとしても防がねばなりません。そのために私たちは、長い経験から、子どもたちに「いじめから逃げなさい」と伝える必要があります。

日本社会では、86年の鹿川君事件から四半世紀経つというのに、同じことの繰り返しで、いじめ自殺を防ぐことができていません。どんなことがあっても学校は行くべきところとされてきました。不登校はいけない、早く復帰せよという施策も片棒を担いでいます。学校は命を懸けてまで行くところではありません。 --中略--

子どもたちの命がけのサインに応え、これらの課題に、真剣に、今すぐ取り組むことを訴えます。

子どものみなさんに訴えます。いじめを受けていると感じたら学校を休んでください。親や教師はそれを受け止めてください。

以上がアピール文の抜粋です。学校、教育教育法に真っ向から難問をぶつけているアピールです。だいたい、学校が「フリースクール」なんてものの存在を認識すること自体とんでもない。休んでください、なんて学校関係者は、「口が裂けても」いえない法のもとにいるんです。

しかし、いじめにあったり、自分なんかこの世から消えてしまった方がどんなにラクか、一度でも考えた過去がある人は、教育法の冷たさがすんなり心の中におさまるでしょう。

歌手でクリエイターで、不思議キャラをもった中川翔子=ショコタンは、朝日新聞コラム「いじめられている君へ」で、こういっています。「いじめている人から逃げなさい。学校を休みなさい。学校なんて命をかけて行くところじゃない。今を何とかきり抜ければ、生きててよかったと思える日がきっと来る」と。

29日の「構想日本」のフォーラムで、パネラーとして出ていた、前志木市長の穂坂さんが「学校に行く事務があるンじゃないんですよ。教育はすべての子どもに受ける権利がある、と書いてあるんですよ、憲法に。そのための環境を整える必要が学校がわにある」と。

認知数が「いじめ」数

よく「学校にいじめはあるか」「どう対応するか」などの質問を受けた教育委員会、学校現場などは、いじめ認知数は何件、解決に至った例何件、というような数字を出します。

「あ~、そうですか。少なくてよかった。これからも解決に向かって努力・・云々」とシャンシャンする問題では決してないのです。認知数ほど意味のないモンはない。先生が認知しなければ数にカウントされないだけです。それどころか、救いの道を閉ざしてしまうのです。どんな小さなことでも認知することの方が大事なのです。

嫌がらせやいじめをやっていたこどもたちに内在する問題も放っとかれるのです。いじめるほうだって、高度に競争的な教育社会、家庭の中で、抱え込んでいるストレスや満たされない心、認めてもらいたい心、存在を大切にして欲しい思いがあるでしょう。そういった要因にも目を向けないで終わりにすることになります。

20年近く前、中学1年の娘は、同級の男子生徒の集団に取り囲まれ、無言の圧力を受けていた。ウサギのように敏感な心を持っていた娘はカッコウのいじめ相手。男子生徒集団は気軽な気晴らし相手を見つけたくらいの気持ちだったし、周りの女生徒も、「そんなことあったー、知らないよ」という程度。だけど、娘には耐え難い無言の圧力だった。

「学校イヤなんだ」「行きたくない」と、いうようになったが、ダメな親(私)は、「弱そうにしょげている子はもっといじめたくなるんだよ。がんばって輝いちゃおうよ。そうすればもういじめられないヨ」とか言っていた。ちっとも子どもの立場に立ってなかった。反省。

それでも、当時の担任の先生には伝えた。先生は「〇〇子ちゃん、可愛いからカラかっているんでしょ」と軽く受け流した。そのあと、あろうことか、当の圧力集団のリーダー格の男子生徒に聞いたという。「加納が困っていたぞ。なんかしているのか?」とダイレクトに聞いたというのだ。その有名進学校を目指す男子生徒は「いいえ、ナンにもしていません。」とさわやかに答えたということです。先生いわく「△△達には言っておきました。だいじょうぶですよ」と。熱血漢のいい先生でした。

結論を言えば、娘は休まず学校に行き、高校に進学して、大学に進学して今は子どもを持つ立場になっているのですが、5年も経った大学生のある日、急にフラッシュバックのように、電車の囲まれた空間にいられなくなった。息苦しくなった。電車に乗れず半年休学した。

それから、アルバイトしていた学習塾で、男子生徒たちが騒いでいるのに突然恐怖を覚えバイトをやめた、ということがありました。

最近のことです。居間にいた時、大津市のいじめ問題がテレビニュースで流れたおり、我が家ではこの問題をさけた。消してしまいたいつらい期間をもっている(今は)大人がいたから。

その娘は、今、フリースクールのスタッフをやっている。


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