エネルギー政策の選択肢と日本の投資余力 [エネルギー]

5月13日(木)

エネ・シフ・ジャパン

昨日の夕刻、参議院議員会館講堂では、緊急集会「エネルギー政策」に関する集会が行われました。この緊急集会は4月末の集会を始めに、今後週に1回の割合で開いていこうという動きになってきました。

昨日は、講演とディスカッションの二部構成。講師は北澤宏一氏。氏は、日本学術会議東日本大震災対策委員会、およびエネルギー政策の選択肢分科会委員長という立場の方です。

「エネルギー政策の選択肢分科会」設置の目的は、エネルギー政策を従来の枠にとらわれずに抜本的に見直すきっかけを作り、積極的な情報発信を目指す。とし、外部委員会との連携、学術会議のポテンシャルを活かす、というものです。出来立ての委員会です。

前日開催されたエネルギー政策の選択肢第1回委員会(2011.5.11)の、ほやほやの資料が用意されました。

再生可能エネルギーに替えるべき

「脱原発」を、さらに火力発電を増やすことでまかなうとすると、コスト的にどうか。現在の化石エネルギー輸入代は25兆円とかなり高額。再生可能エネルギーにすべて置き換える時には、この25兆円が、そのまま財源として考えられる。

例えば、風力発電。イギリス政府が、大規模な風力発電計画を進めている。2020年までに7000基以上の洋上タービン(風力)を設置する計画。イギリスの全消費量の3分の1をまかない、世界中の風力発電企業の研究施設や製造拠点を集積させ、一大産業にさせることを担う。

◎「数年前までは、風力発電はおもちゃだと思われていた。が、今は違う。原子力は未来の無い技術。未来のある技術に<頭脳>は集まるものだ。」と言った宮台真二(首都大学院教授)の言葉が印象に残った。宮台先生はすごくいい。年も若いが頭脳はもっと若い。この人のコメントは、いつ聞いてもビビッとくるものがある。

ドイツは、「2020年に全エネルギーの23%を、再生エネルギーにするという同国の目標を達成するために、6ギガワットの洋上風力発電を導入する」とし、「2050年までに電力の80%を再生可能エネルギーでまかなう」とする新エネルギー政策を発表。

<フクシマ>は、海外諸国のエネルギー政策にすくなくとも「原子力新設、再開計画の凍結」(米、中)、自然エネルギー計画の発表(英、仏)、卒原子力発表(独、伊)などに影響を与えている。

中国は、ここ数年、再生可能エネルギーに非常に熱心で、国民1人当たり年1.5万円の投資額になっています。2010年は20兆円。3年で5倍の投資額の勢い。日本は、ここ10年再生可能エネの設備投資が止まってしまった。

25兆円化石燃料を買っている日本。ちなみに日本のパチンコ代が25兆円なんだそうです。日本の娯楽費は年100兆円(GDPの20%)「国民の生きがい」としてのエネルギー投資を日本は出来るか・・。

やるべき(シフトすべき)

福島の人たちは我慢強い。それに日本中が少し甘えて、時間を稼いでいるが、充分シフトしていける。原子力は豊かさの象徴か、地方が豊かじゃなくなる。(小林たけし氏)

原発を許す社会をなぜ変えられなかったのか。疑念の対象であっても今更止められない、というのが本当のところ。しかし、原子力は未来が無い技術。未来のある技術に頭脳はかならず集まる。(宮台真二氏)

こんなことしている時間に福島に行きたい。20キロ圏内で踏ん張って動かない人もいる。これまで原発反対派にデザインが描けなかった。反省している。「経済」を振りかざされると負けた。今「危機」と引き換えに十分シフトしていける。(キャンドル・ジュン)

◎エネルギー政策って、要は「国民の価値観が変われば」変わるんです。そのために、政治は半歩先を行って準備しなければならない。(自民党の議員だったか、誰が言ったか忘れた)

あんな甘い補償スキームを許していいのか。電力会社の言い値じゃないか(朝日新聞論説委員)

※ 中国の風力発電能力は42ギガワットで原発8基分に当たります。日本はなにやっているんだろう。

☆ 今ポスティングしている会報185号を見て、宮代台の女性からメールをいただいた。「加納さんなら解ってくれると思った」と。放射線の線量を測定すべきと役場に言ったら「久喜などでやっているから、そちらを参考にしています」と返事が来たという。何を言っているのですか。いくらでもない、測定器、買えばいいじゃない。(ちなみに久喜のは35万円とか)行政が測定し、公表することで面倒が起きると思っているのか、情けない。行政の役目です。

この件はちょうど私も担当課に言おうと思っていた。週明けに言おう。

民間会社でも購入したところは多いようです。友人の会社では「国際規格のヤツ、100万円くらい」だそうです。食品関係の会社でも、実は買って測定しているのだそうです。「今のところ毎日、測定値は<ゼロ>だそうですけど、それでいいんじゃない? 風むきによっては突然測定値が上がるかもしれないけど、それでもいいわけです。よその市でやっているのを参考にしてください、というのは行政の姿勢としていかがなものか。この成り行きは、会報来月号でお知らせしマース。


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