東風吹かば [歳時記]
1月30日(日)
梅の花
東風吹かば匂いおこせよ梅の花 主なしとて春な忘れそ
東風も吹かない、どころか北風がほっぺたにそうとう冷たい日でした。まだしばらくは我慢しなければなりません。
でも、おととい、ある人の家に寄ったら、そこに来ていた客人がポッケから梅の花を出したのです。「東風吹かば 匂いおこせよ」と言いながら。ポケットの中でチョットよれよれになった梅の花は、もうかぐわしい匂いを放っていはいませんでしたが、楚々とした白い花は1メートル四方くらいを<春>にしてくれました。
それにしてもこの方(男性です)、目についた白梅を折ってポケットに入れるなんて、見かけによらず優しい人なんですねー。こちらも呼応しておもわず下の句「主なしとて春な忘れそ」・・・と、いえ、ガラじゃーないのでそうは言いませんでしたが。(ほかに3人ほど女性たちがいましたが、みんな「赤福もち」に気を取られていました)
梅の花はやっぱり白がいいですね、凛として。
梅が枝餅
九州福岡に5年ほど住んだことがあります。九州って暖かいイメージがありますが、福岡県、実は日本海側気候でしてよく雪が舞います。冬は寒かった。
子どもの遠足で大宰府天満宮に行きました。菅原道真を奉った神社で、「東風吹かば匂いおこせよ梅の花 主なしとて春な忘れそ」といった道真を追って、梅の木が京から移り住んだといわれるところです。それにちなんで天満宮への沿道にはたくさんの「梅が枝餅」を売る店がありました。お参りが済んだ人は、帰り道歩きながら食べるのにみんな買っていました。
大福餅をぺっちゃんこにして焼いたような「梅が枝餅」は今日のような寒い日に食べると本当においしい。甘さと香ばしさが一緒になって・・・。
梅の美しさを語ったツモリが、また好物の話になってしまいました。
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