宮代町の公共施設、大胆に更新投資を削減する?! [公共施設]

11月26日(金)

東洋大学P・P・P研究報告

昨日、宮代町は、かねて依頼していた東洋大学・根本祐二教授をチームリーダーとする「PPP研究」チームからの報告を受け、議会全員協議会に報告し、同時にホームページで公表するとしました。

正式なタイトルは「宮代町公共施設・インフラの更新のあり方の研究報告」で、これまで、秦野市、藤沢市、習志野市など人口10万人以上の市での研究報告はありましたが、人口3万規模では初めてのケースです。

大胆に更新投資を考え直す!!

また、公共施設だけでなく、インフラについて詳細に調査したものを盛り込んだのも初めてです。報告は、社会的な分析評価を行い(定住人口、産業振興、子育てなど)、町の魅力の発掘、更新管理、更新のありようなどにも触れています。

何より、公共施設について、将来設計の中で、統廃合を具体的なケースで検討した点がこれまでにない点であろうと思われます。

現施設を現状のまま維持することが財政上無理ならば、学校の統廃合と多用途の中核コミュニティー施設に変更するA案、大胆に集約して更新投資負担を大幅に削減する検討するB案、とそれぞれの投資負担額を試算して示してあるのは、根本チームの特徴といえます。

今後の計画のたたき台、ベースとして、「報告書」は、十分な検討材料として活かされるでしょう。

「進修館」「笠原」小学校

122ページにのぼる研究報告の中から抜粋して「宮代を代表する建物」2つについてお伝えします。

独創的なデザインと景観、周辺整備との調和を持つ、進修館と笠原小は、「象設計グループ」の力作であり、全国的に評価されています。反面、建設費はもちろん、メンテナンス、清掃を含めた維持管理に多くの人手や経費を伴う建造物でもあります。この2つの建造物を個別に分析しているのも、報告の特徴でしょう。

〇進修館・・メンテナンス、清掃が行き届き、良い状態。しかし、問題も露見できる。(1F、2F両方から広場に出られるが)1F広場側の天井に漏水箇所が見られ、漏水を起こした水の跡もある。土と木と建造物の総合美の施設であるが、土はいつも大量の水分を含んでいる。植栽枡は、水対策上、もっとも危険な箇所の一つであることに言及している。

進修館は、家具の一つ一つにもストーリィー性がある。作り付けのの家具は、建物の一部。しっかりとしたチームで維持していくことが必要。町の文化財、名物となりえる財産。

〇笠原小・・(木立ちの中の建物であるから)排水溝、排水口に枯葉や土がつまり、そこに植物が繁茂してしまっているくらいにひどい状態だ(実は、そういう空間を目的に作った独創的空間ではなかったか・・)。雨樋が(重みで)落ちてしまった箇所すらあった。早急な対応が必要。いったん水が建物に入ってしまうと水の道が出来てしまう。 

1Fが教室、2Fは土を盛った草木のガーディン。コンセプトはいいが、今後の維持管理に相当な改修工事を伴う。 窓・・笠原小の窓は、木製。外壁と窓の間はコーキング。あらゆる箇所で、コーキングの打ち替え。多くの箇所で、経年劣化。

他のページでは、老朽化した東小の廃校、笠原小への統合も検討材料として示されている。贅沢さ、独創性に富んだ笠原小も、設立当時の1学年2クラスから、今は1学年1クラスということで半分は空いている。夏涼しい建造物も、冬の空っ風が身にしみる~~!

「象設計」は、初代町長の遠縁とかで、進修館、笠原小という建造物、周辺設備も含めて精力的な仕事だった。予算もどんどん膨れて、議会でも問題になったと聞いている。しかし、当時の(右肩上がりに増えた)財政力を持って、近隣、いや建築業界の評価で言えば全国的に有名な建造物を持つことになった宮代町。

これを活かすも殺すも、考え方、言い換えれば大胆な割り切り方が必要ということでしょう。なかなか町や町民が気づかないところ、思い切れないところに、あらたな検討材料を提供した根本チームの「報告」。

1年延長させて策定する「第4次宮代町総合計画」は、今までの「継ぎ足し」「継ぎ足し」の計画から大きく発想転換を図ることになるのか? ある意味そうであってほしい。新しい局面を乗り越えられない。


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