認定こども園 [子育て支援]

4月12日(月)

県内で先行している幼保一体

幼保一元化、幼保一体という言葉が取りざたされています。お隣杉戸町でも、現実問題として浮上しています。これは、少子化の中、幼稚園にどんどん空きが出来ている。経営が成り立たなくなったところもある。一方、保育園では、家計がどんどん苦しくなる中、お母さんが働きたい、でも、保育園はいっぱい、待機児童は増え続けているという現実。これを、一体化して双方の問題を補い合おうというものです。杉戸町のように、町立の保育園、幼稚園があるところは、当然この偏りを何とか解決したいという動きになって当たり前かも知れません。 

しかし、そう簡単に事が運びません。保育園は、厚生労働省、幼稚園は文部科学省の管轄。それぞれ設立目的が違います。

宮代町のように、公立のものは保育園しかない場合、そして待機児童がほとんどいないという自治体は問題ありませんが。

さいたま市-認定こども園

4月10日、さいたま市で行われた学習会に行ってきました。                 さいたま市には、施設名「母の会」という、幼保一体施設があります。学習会参加者の報告によると、現状では、たくさん問題を抱えているそうです。幼稚園児は、お昼に帰る、しかし保育園児は夕方まで園に残る。幼稚園で教えてもらいたいことが、保育内容中心になる、ということで、まぁ、当たり前の問題が解決されないまま、運営がなされています。

類型

全国では、いろいろな運営、事業主体があります。社会福祉法人、学校法人などが運営しています。いずれもH19年度くらいから運営が始まっています。

埼玉県では、1例として、紹介した認定こども園「母の会」のほか、松伏町、所沢市、熊谷市、秩父市、桶川市などに8例ほど施設があります。設置者は、学校法人7つ、社会福祉法人は松伏町だけです。                              

類型も違います。松伏町の認定こども園「こどもの森」は、幼保連携方、「母の会」は幼稚園型、という風に。

こども主体から保育サービスの位置づけに変化

親のニーズに合わせる、クレームに対応する、といったことに軸足が置かれようとしています。朝食も出しますよとか、時間外保育もしますよとか、親の方を向いたサービスが多くなってきているとも言われます。

チャイルドアビューズ

自分の利益のためにこどもを利用する。思い通りにする、といった行動をチャイルドアビューズというそうです。保育者は、「売り」「採算」を考えていると、(悪意はない場合もあるが)そういう傾向を生むことがあるでしょう。

余裕の無い中、他児との比較を口にする、強い叱責、強制的な寝かしつけ、おしおき、などは、チャイルドアビューズです。忙しさの中、意図しなくても出てくるのではないかと思われます。幼保一体化という、そもそも目的が違う中、強制的な「お昼ね」、遊んでいるのに一方は「お帰り」、一方は「居残り」に分けられることも、想像に難くないのです。

公設民営化が進みます。本来の目的からは遠くなることもやむを得なくなり、混乱が生じることも多いでしょう。また、民間委託では、異業種からの保育産業参入に頼ることにもなります。現場が抱える問題は深刻です。

何がいいとは言えません。一概に決められません。しかし、多くの角度から検討しながらでないと、子供の境遇を向上させることにつながらないといえます。


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