元気な人生づくり-② [学習会]
「元気な人生づくりシンポジューム」ーアルカディア市ヶ谷
昨夜、6:30から東京市ヶ谷で開催された「元気な人生づくりシンポジューム」に参加しました。 主催は(社)「日本家庭生活研究協会」
プレゼンター・パネリストー宮台真司氏…首都大学東京教授、社会システム理論とフィールドワーク。多くの分野で発言が注目されている。
パネリストー飯島 博氏…NPO法人アサザ基金理事、霞ヶ浦再生事業のほか、各地で自然再生、里山保全のプロジェクト。これまでの参加者は18万人以上。
パネリストー木山 啓子氏・・・1994年よりユーゴスラビア難民、避難民支援活動。「心のケアと自立の支援」。旧ユーゴでは、14の事務所、約500人のスタッフを統括。現在も、世界中の自立支援活動。
コーディネーターに西田陽光氏、と、ユニークな面々がそろった。
「日本家庭生活研究教会」の設立目的・・・1人ひとりが安心して健康で暮らすための充実した家庭生活は、社会の大切な基盤である。現在、家庭、地域、あらゆる社会構造に多くの課題を有している。 ー中略ー 人生の充実が豊かな社会と元気な日本の姿を創造して行く。
宮台氏の問題提起
1999年以来、年間自殺者は、32000人台で変わらない。これは英国の3倍、アメリカの2倍という率です。自殺の定常性です。1998年、3月決算期を境にしている。平成不況の深刻化、「山一証券」に見るように会社が頼りにならず、尽くしても成果、評価がなくなった。社会のシステムが変わった。「金の切れ目が縁の切れ目」という現象。
年間就業時間数、日本2200時間、EU諸国1400時間、アメリカ1700時間台です。この間、まったく会社にとらわれていて、家庭、地域、協会、NPOに参加する時間がなかった。⇒定年になったらもぬけの殻になってしまう。
人々は・・乖離(多重人格)の増大⇒情報処理能力の増大⇒入れ替え可能な存在⇒(うつ)の増大
80年代後半から個室化
<「第四空間」の閉塞化>、<尊厳観念の希薄化>、<ノイズ耐性の低下>と、小見出しは難しそうな文字が並ぶが、宮台氏の話はすっと溶け込んでくる。 例えば<ノイズ耐性の低下>は、こうだ。80年代後半、 急激な個室化が進行した。テレビ(冷暖房も)個室化、歌番組の打ち切りなど⇒「親友」概念の変化・・親友は腹を割れない存在。
ポイントは、「グループワークができること」
学校でよい子なら、子供は幸せになれる? なれないのに気づいた。⇒学校は通過点に過ぎない。グループワークが出来る⇒人のために汗を流せる⇒幸せな気分になれる。これが「鍵」
仕事で自己実現するのが人生の目標⇒仕事の自己実現は、ポストフォード主義の釣りだった!就業時間を短くして家族や地域に参加すべし。⇒人の役に立つ。
人を幸せにする人だけ幸せになれる
キーワードは、「幸せ」 何をもって幸せとするか。人を幸せにすることの幸せ。人に居場所を与えられる人だけ尊敬される。
うん、シンプルにしてたった一つなのだ。
若者の支持が大きい宮台氏。昨日も大学生がパソコン持参でメモを取っていた。援助交際、オタク、アキバ系、少年犯罪と現代用語を使いながら、<真底>を突くから、面白い。
世の中、勘違いが蔓延している
宮台氏は、「社会には勘違いが蔓延している」と言った。勘違いに気がついている人と、どうしても気づかない人、怖くて気づかないままでいる人、はい、相当いるのです。
宮台氏は、子供達には、「現実」を乗りこなす「自己決定力」を習得させる以外に道は無いと言っています。
「加納さん、偉いね、夜もこうやって出てきて・・」と、会場であった友人が言った。 議員の友人が言うのは(えらいね、報酬がないのに、という意味もある)、正直でこちらも答え易い。 私「何もしないでじっとしているか、どんどん出て行くか、どっちかなのよ」と答えた。
だけど、正直に言うと、どっちかというほどでもない。(独りよがりで、ばかみたい)と思わないこともない。
これもひとつの勘違いカナ。 この勘違いをもう少し続けたい。
しかし、宮台さんなど新進気鋭のロジック展開は、ワクワクするほどおもしろい。
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