「スパイダーマン」と「オリンピックの身代金」 [日常]

7月1日(日)

3Dらしい、アメリカ映画らしい

昨日は、幸手シネプレックスで「アメイジング スパイダーマン」を観ました。スパイダーマンシリーズは、ずっと観てきましたが、今度のが一番おもしろかった。

画面がシャープであたらしい。主役が替わった。相手役の女の子も可愛くなった。

くもの糸を引っ掛け、摩天楼を自由自在に飛び回るスパイダーマン、3D画面の中から突然目の前に飛び出してくる迫力に、2時間半が少しも長く感じられません。

いままでのもったりした男優の姿では、とてもスパイダーマンに変身するのに無理がありました。今度のスリムな男優、それにヒロイン役の女の子がいい。

次作がたのしみですぞ。

このての映画が好きな人には、お奨めの映画です。 

「オリンピックの身代金」

続いて、本。こちらも久しぶりに面白く読み進めている本です。お奨めします。

題名は「オリンピックの身代金」著者=奥田英朗 です。推理小説なんだけど、(あの頃)に自分を置いてみてしみじみする。あの頃とは、1964年、東京オリンピックの頃。

朝日新聞に紹介が載った時から、読みたいと思っていました。だけど、本屋に注文するのも面倒くさいとあきらめていたところ、二女が読み終わって「これ読む?」と聞いてきました。たまたまなんだけど、二女とは読みたい本がカブることがある。

1964年の夏=東京オリンピックの時、私は高1でした。著者は、わたしより10歳ほど若いのですが、(比較的若い層に人気がある作家です)よくここまで、あの頃の時代背景を盛り込んだ、と驚くくらいに高度経済成長に沸くあの頃を映し出している。

45年以上も前とは思えない。すぐにでもあの風景の中に戻れそうな気がします。登場人物は、まさしくこの私です。

ビートルズの映画「ビートルズがやってくる ヤァ ヤァ ヤァ」を、当時東銀座にあった「松竹セントラル」に観に行ったのぼせ気味の登場人物は私。首都高速が空をさえぎり、掘削工事で埃だらけの銀座に、田舎っぽい洋服で出かけていったおのぼりさんの高校生が私だった。私は、なにしろ勉強そっちのけでビートルズにいかれていた。

この本のBGMはビートルズ。それまでウエスタンカーニバルなどで若者を熱狂させていたアメリカンポップスと一線を画したのも、時を同じくして新しい時代に変身していった東京とダブル。高度成長した証が「東京オリンピック」だった。

ストーリーは、東京オリンピックへ突貫工事が続く酷暑の東京。未来都市をつくるのは下請け、孫受けで、昼も夜もなく牛のように働く地方からの出稼ぎ労働者だ。あまりの過酷さにヒロポンを打つ飯場。・・・時間の流れはたった3、4ヶ月に凝縮されている。

2ヵ月後の10月10日、戦後から立ち直った日本が威信をかけて誘致した「東京オリンピック」。三波春夫が「オリンピックの顔とかお~、ソレ、トトント、トトント」とうたい、国中がオリンピックに沸いていた。

無理してカラーテレビを買った。首都高速道路が走り、東京モノレールがビルの間から発車し、新幹線が開通して・・・・。修学旅行に新幹線が使われて・・。そう、そう、そうだった。

でも、電車に3時間も乗れば、戦後から覚めきらない地方の実態があった。東京と地方は10年も生活に時間差があった、と小説では言っている。東京は未来都市みたいに、一月ごとに変わっていったのかもしれない。(まるで、今の中国みたい...カナ) まぁ、埼玉県は東京と同じように進んでいったから、私自身は、時間差はあまり感じなかったけど。

多感な年頃だった1964年に連れて行ってくれる本でした。 良くも悪くも東京は熱いものを噴出していた。

団塊の世代(もう少し上の方も)なら誰もが、あの頃の舞台に立つ自分を思いだす。 お奨めの本です。


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