「新しい公共」とは「市民の公共」のことしか・・・ [国-地方]
「新しい公共」円卓会議
内閣府の「新しい公共」円卓会議の、何回目かが、昨日4月9日、開かれ、寄付税制度などについて話し合われたということです。
民主党、いや鳩山内閣の「売り」=「新しい公共」を考えなくてはならない背景は、十分わかりますが、うっかりしていると、市民は、行政の下請けになったり、体のいい資金援助(寄付制度-税制優遇などで、市民のお金を出させる)の形に参加させられたりするのではないかと、心配します。
円卓会議の方向性
①これまでの「官」(政府、行政)も変わる ②これまでの市民も変わる ③これまでの企業も変わる ④そして、①~③までの関係が変わる ⇒「新しい公共」の成立
と、言うことだそうです。5月下旬に考えを取りまとめる予定で会議をひんぱんに持っているようです。そして、鳩山首相も加わって、円卓会議メンバーが、共同宣言を出すのだそうです。
そのイメージとして「P・P・Pのトライアングル」なるものが公表されていますが、官僚お得意の相関図はわかりやすいようで、やっぱりわかりにくい。 この資料を勉強するためにダウンロードしましたが、いつものように30ページにもなります。お役所仕事は、大体こんな感じ。文書の山!
公共を育てようとしていない
私の仲間が、新しい公共として、<協働労働>のNPOを作って、活動を始めました。市民目線による活動は行政も注目し、期待を担ってスタートしました。ところが、次年度、行政は、この仕事を「社会福祉協議会」に委託したそうです。
「社協」も、民間組織ですが、<半官>のような内容を併せ持っています。「社協」が、あわてて意欲的な企画書を挙げたのかもしれません。それで、「社協」の方に委託事業が流れたのかもしれません。しかし、新しい公共の胎動期に、行政意識の後押し、「認めること」は不可欠です。旧態依然とした「人材」の使い方では、換わるものも変わりません。
15年前、「地方分権一括法」が出来たのに、地方が権能をもてなかったのは、官がよく理解してなかったからです。つまり、上からの「通達」「通知」への依頼心。
今度は、名前を変えて「地域主権」! 地方の「官」組織のすべてで、このシステム、目的をかみ締めて展開しなければ、いつまで経っても、「民」は「官」の下請け、ご都合主義につき合わされるだけではないでしょうか。 今、 一番望まれるのは、首長以下地方職員の「頭」の切り替え、市民の<お任せ主義>からの脱却だと思います。
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