元気な菌床--久喜・宮代衛生組合 [ごみ行政]
HDMシステムに関心集まる
久喜・宮代衛生組合が、新しく始めた台所資源(厨芥ごみ)のHDMシステムは、昨年4月から投入量を増やしました。実証段階の日量1トンから4トンに増やしましたが、まったく支障は無く、菌が活発に働いています。あいかわらず、分解率95%、減容率は95~6%だそうです。投入しても増えないので見た目にはまったく風景が変わりません。
ゴミが減容する、においが無い、ということは首都圏だけでなく、住宅が迫る地域においては、不可欠の要因であり、一般廃棄物処理行政から注目を集め始めました。
処理コストがかからない、すぐ始められるということも注目の要素です。
昨日、「衛生組合」を視察すると
ひさしぶりに『衛生組合』」に行きました。菌床(コロニー)を見学するのも、およそ8ヶ月ぶりです。コロニーは、元プラゴミを(1トンの)さいころ状に圧縮していた家屋に作られています。週4日収集された台所ごみが、日量で4トン投入されているのに、増えません。
家屋の扉は、開けっ放しですが、扉のところに行ってもそれほどにおいを感じません。水分も出ません。それどころか、夏場は散水して乾燥をある程度抑えるほどだそうです。
剪定枝と半々に混ぜて
衛生組合では、いくつかの方法で生ゴミの堆肥化を行っています。剪定枝の処理も10年ほど前から取り組み、熟成した堆肥を管内住民に堆肥1号として配布しております。
HDM方式の方も肥料として申請中
剪定枝堆肥と、コロニーから取り出したもの(月24㎥)を1:1で混ぜ、熟成させています。窒素、リン、カリウムの成分率が近いのだそうです。しかし、施用するとなると県の認証も取らなければならず、今申請中だそうです。PH(ペーハー)は、「大地の恵センター」(休止中)から出来た「大地くん」と同じくらい。住民へ配布、農家の施用までには、もうちょっと時間がかかるようです。
続々視察が
「久喜・宮代衛生組合」には、ただいま続々と視察が訪れています。鳥取県、東北のいくつかの自治体から、、、。
東京小金井市からは、最初、住民団体20人、活動団体「ゴミを考える会」22人、そして3回目は行政職員と、3回の視察団が訪問、並々ならぬ関心のようです。神奈川県逗子市でも2回いらしたそうな。また、宮城県のある町では、早速実証の取り組みが始まったとか、多治見市では多治見モデルの検討、と。
なにしろ初期投資が安い
何億円もするプラント建設の必要がありません。極端なこと言うと、屋根のある家屋があれば...。初期投資が少なく、ランニングコストが少ない。このシステムには複数のメリットがあります。
大きな投資をした全国の生ごみ処理は、多くの場合、畜産の糞尿処理との混合処理だったりしました。 温度管理、臭気管理に多くの費用、神経を使いました。 全国にはシステムが破綻したところもたくさんあります。 しかし、公共団体というのは、採算ももちろん考えなくてはなりませんが、環境、ごみ処理という分野は、パイロット的に取り組まなくてはならない使命も持っているわけです。
衛生組合も、たくさんの視察に備え、あらたな資料を準備するといっています。
あったかい部屋で
昨日の視察は、前からアポを取り、午前中に伺うと連絡を入れていました。 途中で、宮代台の友人を一人誘い、二人で行きました。 午前中ということで、ある程度時間がわかっていたということもあったのでしょうが、研修させていただく会議室はあっためられていました。それにあったかいお茶もいただき、..。 寒風の中行った二人は、ご配慮に感謝しております。
「大地の恵堆肥化センター」稼動時には、微妙な温度管理も大変でした。外気が寒すぎても、暑すぎても醗酵温度に影響が出て。 われわれ堆肥化委員会は、「大地の恵センター」の醗酵層を視察するたびに、体をすっぽり覆う防護服のようなものを着用しましたっけ。においが服に移るのを避けて。
この管理からも解放されたHDMの新システム、5トン(未満)のこの処理施設が、今後も支障なくいい働きをすることを期待しています。(新)久喜市において、いくつかのコロニーが分散されるのはいつでしょう。
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