消防議会の３議員は不可欠

消防広域化

災害の大規模化、多様化に加え、少子高齢化に伴う緊急ニーズの高まりなど、消防を取り巻く環境は大きく変化しており、適正規模について論議がなされてきました。

今回、Ｈ24年度にスタートする新消防体制の内容、予定規模、タイムスケジュールが＜＜案＞として示されました。　

広域化で想定される規模は、久喜・宮代・鷲宮・栗橋・菖蒲の１市４町で構成する久喜地区消防組合、加須・大利根・北川辺・騎西の１市３町で構成される加須地区消防組合、それと単独の、羽生市消防本部、蓮田市消防本部、幸手市消防本部、白岡町消防本部、杉戸町消防本部を網羅する地域です。　

広域化の目標とされる人口30万人規模以上の消防本部はこれまでなく、人口10万人未満のいわゆる小規模消防本部ばかりでした。広域化計画は、これら５市９町をまとめたエリアで組織する消防計画です。

総人口約５８万人

５市９町の総人口は約58万人、全消防職員一人当たりの人口は平均で745人なんだそうです。

現状は、消防ポンプ車、救急自動車、化学消防車、救助工作車の充足率は100％、署所数はほぼ基準をみたしていますが、職員数の充足率は、66.2％であるということです。

今後住民の消防に対する期待、ニーズに応えるためには、将来を予測したあらたな消防体制の確立が求められるということで、Ｈ24年の新体制スタートに向け、今年は自主的な検討組織が設立されました。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　その後、首長報告⇒消防広域化協議会設立⇒消防広域化基本事項の決定（関係市町合意）というスケジュールで進められる予定です。

その前に、（新）久喜市と宮代町で構成する一部事務組合が

広域化の前に、課題があります。来年３月23日に久喜市、鷲宮町、栗橋町、菖蒲町の１市３町は合併し、新久喜市になります。　　

つまり、新久喜市誕生に伴い、これまでの１市４町の久喜地区消防と違って、新久喜市と宮代の１市１町で構成する久喜地区消防（一部事務組合）が出現するわけで、負担金割合、議員定数などあらたに案分しなければならない微妙な問題が出てきました。

議員定数に関して、４案が提示される

これまで、久喜地区消防の一部事務組合議会は、久喜から６人、宮代、鷲宮、栗橋、菖蒲からそれぞれ３人ずつの議員がで、合計18人で構成されていました。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　で、（新）久喜市になった場合の議員定数をどうするか（負担金についてはあとでお伝えします）が、次のように提案されました。

案　①久喜市12人、宮代3人、　②久喜市10人、宮代2人、　③久喜市8人、宮代2人、　④久喜市7人、宮代1人、の4案です。

宮代町全員協議会の意見

提示された４つの案をもとに、宮代町議会では、８月４日議会全員協議会（懇話会）を開き意見交換をしました。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　新体制においても、出来るだけ３人という議員を確保したい、それは譲れないと言おう、（現消防議員）からお願いしてくるようにという意見が出ました。

人口割でどうこう考えるのではない、自治体と自治体の問題だ

しかし、考えてみてください。人口は（新）久喜市が15万5000人（合計人口の82%）、宮代3万3000人（18%）です。だからといって、単純に人口割したら宮代からは議員2人くらいが妥当というのはおかしいと思います。

新しく一部事務組合を構成する久喜市と宮代町という、独立した自治体が審議する議会として機能するためにどのような議員定数にするか、じゃないでしょうか。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　自治体内の様々な事情を反映するために、議会に必要な人数は当然担保されなければならないでしょう。　　　

少なくとも今までとおなじく３人以上は必要不可欠だと主張すべきです。　　　　　　　　　　　　できれば３人くらいは議員は出したいとか、あいまいな懇願、希望ではなく、議会として機能する人数として、３人を主張する。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　論拠はあるのです。きちんと理論武装して取り組まないと、この組合議会は機能しなくなります。

いずれにしても、Ｈ24年には広域化消防のスタートです。それまで、久喜地区消防において、きちんとしたスタンスを確保したいものです。