春日部枠1市2町合併「絵に描いた餅」は食えない

宮代町議会全員協議会

　昨日、宮代町議会は、「全員協議会」（全協）を開催し、「春日部・宮代・杉戸」合併に関する研究会の中間報告を受けました。
　このほかにも、国民健康保険、介護保険の料金改定に関する報告もありましたので、
約1時間半の中では、半分しか報告を受けられず、質問も少々にとどまりました。
　この日、午後からは、前から決まっていた「埼葛町村議会功労者表彰＆講演会」があり、ついでにと設定された10：00～11：45までの「全協」は最初から時間に無理があったようです。

　傍聴者にだって失礼だ

全員協議会は、今後公開するということは、「議会運営委員会」で決まっていたのですが、4月からという認識があり、「なぜ、今日から傍聴者を入れたのか」と、推進派を中心に事務局および議長に疑義があり、開始前にもめましたが、私はいっさい問題にしていない。
公開はどんどんやるべき。
（ギャラリーが多いほど燃えるってモンです）

　50席用意した傍聴席は3人しか埋まらず、記者席も「なんのため？」誰も来ないよ。
つまり、つまらないことに「あーだ、こーだ」言っている場合じゃないのですよ。
活性化してないから、宮代議会なんてみんな興味なくなって、来ないんだ。

財政計画も年次計画も、優先順位もない「新市基本計画」なんて！

これまで、事務レベルの合併研究会は、昨年11月27日の第1回を皮切りに、今年1月14日までに5回の研究会をこなし、中間発表となりました。
それぞれの会のあと、議員には1枚ぺらの（式次第）程度の報告があったのですが、
あっさりすぎてわからない。
一応、資料らしいのは今回が初めて。
でも、驚いた。
合併の必要性から始まった5ページ余の中間報告は、夢の積算。
説明する総務政策課長が「将来に夢を描く、そういう考えがよろしいかと…」というように
まさに夢の合算なのでした。

推進派の手が一斉に動いたのは、「220億円」
春日部枠合併推進派議員は、発言も発行物も、執行側が出す資料以外のものは何もない。
だから、こういうときはだんまり。質問なし。余裕の表情（？）
しかし、一斉に手が動いた瞬間があった。

合併になったら宮代、杉戸にどんな整備方針が描けるのかといった加藤議員の質問に、
当局が「宮代では以下の4項目、杉戸では以下の6項目を図ります。その合算が220億円と見込んでいます」と答えた瞬間だ。
私は、内心ニヤッとしました。（やっぱりメモった！）
これをネタに推進派はチラシばら撒き作戦をやるだろうなーと。

「絵に描いた餅」
この220億円のくだりは、
地域別に春日部地域、宮代地域、杉戸地域の整備方針を書いてあるところです。
杉戸、宮代にこんな整備が出来ます、と。
前回の合併計画のときとほとんど同じものを列記しただけです。

だけど、合併すればこんなものが出来ます、といっても
一番上にたった1行書いてある
「春日部地域については、春日部市総合振興計画に基づき整備を進めます」が重要なんですよ、生き残るんですよ。

合併と同時に宮代、杉戸町は消滅し、条例、決まりは失効するんですから。

それでも、いいんだ、合併ってのはいいもんだ、とおっしゃる方々に文句言うツモリはないです。もちろん、春日部のいいところはいっぱいあります（あとで述べます）。

言いたいのは、財政の裏づけも、優先順位も、年次計画もない「新市建設計画」なんてまったく意味を持たないということです。

私は質問しました。
「新市基本計画のための、財政措置、裏づけは検討しましたか？　
　何年に何をやるという年次計画は検討しましたか？
　優先順位は検討しましたか？
　いくらこれとこれが出来るといっても、切迫した課題、急を要する事業で後回しになることもある。要するに緊急に取り組まなくてはならない問題、事業をどれだけ抱えているかを精査することです。それにより約束は変容します」　と。

これに対して執行側説明員は「研究会では、そこはやっていない」と答えるばかり。
こんな絵に描いた餅を説明する説明側も気の毒ですが、
「夢の積算]
に付き合わされるわけにはいきません。

まぁ、その他にも具体的に問題点を正しましたが、説明側は「まだ、そこまで研究してない」というばかり。

で、時間がないということで、短い時間に質問したのは、
加藤議員とわたし加納というチョイの間報告会でした。
「これじゃなんにもならない、後日きちんと時間をとるように」との議会側の要求を
執行側説明員は了解しました。