年金スライド [年金]
11月12日(火)
年金支給額は計画を上回っている(!?)
どんどん減らされている感がある年金ですが、まだ計画通りに減らされていないのだという。
マクロ経済スライド
年金は、本来、インフレに合わせて金額が調整されるもので、1%のインフレのとき、1%増やさないと実質的な購買力は1%小さくなってしまうのだそうです。(うん、それは、わかる)
しかし、来年4月から「マクロ経済スライド」が始まると、この通りになりません。
スライド調整率の介入
たとえば物価上昇率が2%だとすると、年金の引き上げは、2%-(スライド調整率)という引き算が入ります。スライド調整率とは、現世世代の人口減少率と平均余命の伸びを足したものだということで、1.3%とされています。
物価上昇率が2%だとして、2%-1.3%の、0.7%分だけ、引き上げられるのだそうです。なんだか、損な計算のようですが、この仕組みは小泉政権の2004年に決まった政策なんだそうです。
この「マクロ経済スライド」は、最新の年金再検証によれば、2043年ごろまで、今後30年間は続けられることになります。
これは、自民党の河野太郎氏のブログで明らかにしています。河野氏は、大きな釜の中にご飯があり、おにぎりを2個ずつもらうための行列が続いている。ところが、途中で釜の中の御飯が、このままでは足りなくなる。おにぎりを1個にするわけにいかず、後ろの方の人の分がなくなるということもダメ、そこでおにぎりを小さくしてみんなに配っていこうということになった、という絶妙な表現をしています、が。
この「おにぎりを小さくする」ことをやらなければ、行列の後ろの方までくばれないのです、と。
ところが、実際は、もっと早くから「マクロ経済スライド」を発動しなければならなかったのに、≪デフレでは発動されないことになっていたため≫、「マクロ経済スライド」の仕組みはあっても発動されなかった、と言うのです。
と言うことは…!!
「減った」「減った」と言われている年金も、物価が下落した分に合わせて差し引かれる分は引かれてなかった。本来支給されるべき年金より2.5%上回って支給されていたというわけです。
物価の下落に合わせて年金額が削減されると同時にスライド調整率分がさらに差し引かれる仕組みにしなければ意味がないという。 そのためには法律の改正が必要です。
ここ2年間、毎年1%ずつこの差が解消されてきましたが、マダ、0.5%支給されるべき金額を上回っている。この分は来年4月に引き下げられる予定だそうです。
2%物価上昇なっても
来年以降、もし、2%の物価上昇率の場合、そのまま物価調整をすれば2%年金も上がるはずですが、まず、取れなかった0.5%の解消が行われます。
そして(さらに)そこに1.3%のマクロ経済スライドが適用される。つまり、2%の物価上昇率でも、来年の年金額の引き上げは、たった0.2%ということになります。
で、その後はずっと、1.3%のマクロ経済スライドが適用されることになる。
つまり、何のことはない、ずっと、物価の上昇より(0.7%)にぶい上昇率の年金を余儀なくされるのです。
来年になる前に・・
来年になると、こういった年金目減りの表面化、原発再稼働、など与党にとってマイナス面が出てきてしまう。だから、やっぱり、どうしても年内に衆議院を解散して、消費税先延ばしの(目くらましの選挙)を済ませておいた方がいいのでしょうね。