鮫川村村長選挙せまる [放射能]

8月4日(火)

あの鮫川村の村長選挙

昨日は、つくば市発の住民投票のことでしたが、今日は、鮫川村発の問題をうったえます。

4月15日のブログで、鮫川村に作られた、放射能に高濃度汚染された指定廃棄物の焼却炉の問題をお伝えしました。この焼却炉が民地でありながら、契約を結ばずに使われていること、この焼却炉(実証炉)が稼働後10日で爆破事故を起こしたことなどのついてです。その裁判の結審が近づいているとお伝えしましたが、まだ引きずっているとのことです。

村長を告訴

先月・7月9日に、大楽勝弘村長に不動産侵略罪で告訴状が出、当該地の棚倉警察署によって正式受理されました。

これをうけて、鮫川・汚染問題を考える会、鮫川村焼却炉問題連絡会、放射性物質拡散阻止!3・26政府交渉ネットなどの団体が、村長に所見を発表する記者会見を開いてほしいと要求しましたが、これには答えないまま、村長選挙に打って出ようとしています。

(国の下してきた)地方自治体の公共事業。この実施に当たり、私有地を賃借するにも契約なしに造成物をつくり、賃貸料も払わない、自治体として重大な過失です。

この村長は「土地を管理する和牛組合と同意がなっている」という、いわば団体と自治体の長の暗黙の同意。「福島民報」の記事では、村への情報公開請求で、契約文書は不存在、賃料を払うことなく占有状態のままということがわかりました。

刑事告訴が受理された事態です。この局面を受けて村長は、村民の土地を侵奪したという容疑について説明をするべきです。記者会見を開いてほしいという要求にこたえるべきです。

しかし、選挙(の告示日)が目前に迫っている中、いっさいこの問題に口をつぐんで選挙をするつもりなんでしょう。

国の申し出なら、なんでもかなえる、という地方の村の閉鎖性に、村民は「NO!」「no more大楽村長」を突きつけることができるでしょうか。

選挙前の微妙な時期には、マスコミも取り上げてくれません。

つくば市の住民投票のように反対が勝てば、連日紙面を飾ってくれるのが世の常。 8月23日投開票。かの地では(熱い旧盆)となっているのか、それとも水面下で着々、なのか。気になります。


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指定廃棄物を液状化地域に?! [放射能]

5月7日(木)

ゴールデンウィークが終わったー。私の中では、ゴールデンは5日ですでに終わっていて、昨日からいつもの作業を始めています。

田園風景の中の道を通れば、すでにほとんどの田んぼで田植えが済んでいました。

「あたらしい村」に作業の一部を委託していたヒトデの足りない農家で、これも「ヒトデの足りない新しい村」の受注体制の影響が出たようで、「しろかきをしてあんまり時間が経ちすぎちゃったら、だめなんだよ」といった文句が少々あったとかだったが、まずは順調な野良道です。

農業従事者がいなくなりつつある農家で、「あたらしい村」の農作業受託は、これからさらに「頼りにしたい」ところなんでしょうね。

中島地区の方では、敬愛する農家のばあちゃんにばったり。「元気?」という私に「元気じゃないけど、やんなきゃ。膝の痛いのもしょうがないよ」。私「そうだね~、大黒柱だもんね」ばあちゃん「そうさ、農家の社長だからさ」と笑ってらした。 進化するばあちゃんです。

いつ帰ってきたの? 安倍さん

スタンディングオベーション14回だとか(えっ、もっとだっけ)、安倍総理のアメリカ興行は成功のように見せています。が、果たしてそうなのか・・。アメリカでの演説風景のあとは全くニュースにのらず、いつ帰ってきたのか、まだ帰ってこないのか、興味の範囲から消えていました。

そしたら、もうすでに3日に帰ってきていたんだとか。「ご苦労さん」というほどでもなかったんでしょうネ。

スタンディングオベーションといっても、米国議会のみなさんが感激して思わず立ち上がったのでなく、事前に渡されていた長い原稿を読みこんでいたから、(ここで立ってあげましょう)的な打ち合わせがあったということで・・。そうでしょうね、あのベタベタの日本語英語がすんなり通じたとは思えないですもの。

あらためて隷属

演説の大半が、感謝、連携、お世辞、無駄なユーモアで占められていた、世界のなかで「我が国が一番の親米国ですよ」を繰り返したにすぎませんでした。よくわからない私だって、見ていてうんざりするような画面だったので、もうあれ以上ニュースに流さなかったのかもしれません。

指定廃棄物を東電敷地内に

環境省は、4月24日、福島原発事故で発生した放射能汚染ごみ(指定廃棄物)を最終処分(埋め立て)する候補地として、千葉県千葉市蘇我地区の東京電力敷地を千葉県と千葉市に提示しました。(たしか、栃木県の町も断固拒否を示した)

このニュースを聴いてすぐ、「東電で出した放射能汚染ごみは東電敷地内」で、なるほど、そうかも、と思ったものでした。が、すぐにこれはとんでもないことだと気づきました。この地域は京葉工業地帯で、広大な埋め立て地の海側最前線のところです。

津波や液状化の最も危険度の高いところです。なぜ、環境省は、今後予想される首都圏直下大地震や東京湾北部地域大地震によって、大津波や液状化の起こる危険な場所を選んだのでしょうか。

千葉県内5000か所以上の候補地から熟慮して選んだ結果だといいますが、どこを選んでも拒絶されると思った環境省が、東電敷地という場所なら、と選んだんじゃないだろうかと思います。

千葉市議会は、熊谷市長に対して、「環境省は議会に対して説明」を求める申し入れをするように、迫っています。

一方、千葉県漁連は、死活問題と、「断固反対する」姿勢でいます。

事故で出た高濃度汚染ごみの受け入れ先がないという現状の中、原子炉の再稼働ばかり焦っている経産省、環境省(の一部?)。

選ばれなかった自治体が、「うちには関係ない」と知らんふりをしていていいのでしょうか。


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鮫川村焼却炉爆破問題が結審 [放射能]

4月15日(水)

鮫川村仮処分裁判

いつだったか、福島県鮫川村に政府が造った高濃度放射能汚染物質(指定廃棄物)を焼却するための焼却炉が稼働後すぐに爆発事故を起こしていたことを、このブログでお知らせしました。

この環境破壊、健康被害そのものの施設の共有農地の地権者が起こした、指定廃棄物の焼却に異議を唱え、仮処分を請求したものです。

それが今日、いよいよ結審を迎えることになる・・。

環境省が取ってきた住民不在の態度

鮫川村のこの事件をめぐり、環境省が取ってきた数々の犯罪行為ともいえる態度について、原告側の事務局を務めてきた環境ジャーナリスト青木泰氏が月刊誌「紙の爆弾」で、資料を添付して掲載しています。

国は、福島県をはじめとする被災地各地で出た指定廃棄物と言う高濃度の放射性廃棄物の焼却を進め、関連する各地でも汚染牧草などを焼却処理しようとしています。

しかし、当時潤沢に用意された復興予算の中の高濃度放射性物質処理費用の使われ方のほとんどは、むちゃくちゃでした。

この裁判でも明らかになったように、焼却炉の実証実験はわずか10日で爆発事故を起こし、大気中に汚染物質をまき散らしました。環境省と炉の請負事業者である日立造船(株)は、その爆発事故の事実さえ裁判の中で認めようとしませんでした。

消防庁(総務省)が認めている一方で、環境省は、爆発の事実を隠し、再発防止策を立てたから大丈夫と言っています。が、爆発の事実を隠して、再発防止はできません。

内部被ばく

世界で初めてという高濃度放射性廃棄物の焼却処理。そのことによる大気中への拡散、放出。空気汚染を通じて内部被ばくの影響が広がります。

低線量の内部被ばくによる甲状腺がん117人と発表された福島県。もう被ばくによる影響はないから帰還するようにと促している。稼働し続けると、子どもたちの頭の上から放射性物質を吐き出すことになる、と関係者はうったえます。

バグフィルター

焼却による環境への影響について、(焼却炉に)バグフィルターを備えているから99.99%除去できるといっていた環境省。この裁判の中でも言っています。が、廃棄物学会の中で批判され、これを唱えていた大迫(教授)仮説は、数々の批判にこたえられなくなっています。

私のような素人でも、放射性物質がバグフィルターでほぼ完全に取れるなんて信じられないし、ましてや、実証炉そのものが爆発事故を起こしてしまえば、大気中に出てしまうのは明らか。

焼却炉に不可欠な搬入路は、鮫川村が造ったものです。そこにあった道を使っただけという環境省の言い分は嘘、さらには地権者全員の同意が必要な工事着工の契約は、地権者16名のうち、4名分はすでに亡くなった人のハンコ。

やくざも顔負け(やくざさん、すみません)のありとあらゆる手段を使って、環境省はこの訴訟に対応してきた、と関係者は言っています。

今日の第5回裁判で結審となるこの訴訟。11時から始まります。遠く、福島地裁・郡山支部で行われるため、行けませんが、気になります。


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「住民の健康管理のありかた」環境省のパブコメ募集に [放射能]

1月21日(水)

野田市長に続いて、柏市も環境省へパブコメ

昨年12月22日から本年1月21日まで環境省が意見募集していた「東京電力福島第一原子力発電所事故に伴う住民の健康管理のあり方に関する専門家会議の中間とりまとめを踏まえた環境省における当面の施策の方向性(案)」に関する意見募集(パブリックコメント)が締め切られました。広く国民から意見をお聞きするというものですが、これに野田市長がパブリックコメントを提出したのに続いて、柏市でも環境省へパブコメを出していました。

これは、平成24年6月に「東京電力原子力事故により被災した子供をはじめとする住民等の生活を守りささえるための被災者の生活支援等に関する施策の推進に関する法律(平成26年6月27日法律第48号)が成立したのを受けて、その第13条...〈国は放射線による健康への影響に関する調査等に関し必要な施策を講ずる...に意見を聞こうとするものです。

ご存知のように、福島第一原発の原子炉爆発事故によって流出した放射性物質は、風の流れで、群馬県の一部、千葉県の一部などに、いわゆるホットエリアを作りました。この流れは、埼玉県においても三郷市、八潮市などにも数値の高い地域を生み出しました。

福島県の子どもだけでなく

 野田市長(野田市)の意見は、「放射能汚染から子どもたちを守る会・野田」などの母親たちによる市への強い働きかけがあって、市長が自ら動いた。市長名で出したことに意味があると思います。

福島県の子どもたちはもとより、放射線の影響を受け、不安がある(野田市のようなエリアの)住民に対しても、調査、住民の費用負担に支援する施策についても項目に入れ、対策を講じるべきというものです。

これに続き、同様の意見を柏市でも提出しています。

 同じようなホットエリア、ホットスポットのあった埼玉県内の自治体でも、パブコメはするべきではなかったか、と思います。しかし、県内自治体は、環境省のパブコメは、よそ事と思っていたフシがあり、仮にエリアとして同じようなことが懸念されようが、「以下同文で、ひとつ・・」というような薄い関心だったことが推測されるのではないかと思います。

三郷市市議の一人が「みんな必死です」といっているのに、いやぁー、ほとんどの人は動くわけではなかったし、行政としては(いや、いや、忙しくてそれどころではないんですよ、との〈常とう句〉よろしく)無関心だったです。

野田市の根本市長は、自ら案文をつくるくらいの関心事だったでしょうし、柏市だって担当課が案文は作ったとしても(ふつうはほとんど担当課が作るもので、首長がやることはないんですがね)、きちっと住民への手当はしている。

埼玉県内では、早くも風化しているんでしょうか。

〇昨日、宮代町選挙管理委員会に、「『原発反対』に関する≪埼玉県条例制定請求者名簿≫に集まった署名簿を届けて、受理書をもらってきました。(提出締め切り1/20)

恥ずかしいことに、私は忙しさにかまけて、署名活動をやらず、集まった署名簿を届けるだけの届出人です。この署名は、選挙管理委員会で慎重な(名簿の)審査を経て縦覧となります。時期としては2月10日前後でしょうか。


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突然やってきた指定廃棄物 [放射能]

8月10日(日)

台風来るも休息の雨

台風11号は高知県に上陸したらしい。人数にして、これまでで最大の避難勧告は大変なことですが、台風がもたらす雨は、一方で、酷暑が続いていた関東地方では、草木だけでなく人間、動物すべてに休息を与えてくれた感があります

千葉県・東葛地域の指定廃棄物問題

指定廃棄物とは、ご承知のように、H23年・3月、東京電力福島第1原子力発電所の事故によって放出された放射性物質(主にセシウム)が、ごみの焼却灰、稲わら、たい肥、下水汚泥、浄水発生土などに一定(8000ベクレルから10万ベクレル)の濃度を超えて付着したものです。

指定廃棄物は、国の処理体制(県内に1か所選定する。、しかし、候補地が発表された宮城県・栃木県では地元が猛反対)が構築されるまでの間、ごみ焼却施設や下水処理施設などで一時保管しなければならないとしています。

千葉県東葛地域では、千葉県に4市1組合(松戸市、流山市、柏市、我孫子市、印西組合)の指定廃棄物の保管場所建設を要望していましたが、県は、2011年10月31日、「手賀沼終末処理場」に施設建設を発表しました。

我孫子市、印西市はここにもともと処理場としていた自市分のみ搬入したいと考え、松戸、流山、柏分の搬入を拒否した。

この実態を我孫子市は、ぎりぎりまで黙っていて、12月20日になって初めて議会に報告。市民の知るところとなる。

近隣住民への説明・時系列

2012年6月8日、施設から200m以内の住民、地権者(印西市にある施設)に第1回目の説明会を実施するも、住民からは「白紙撤回」要求が出された。しかし、

6月18日、県は一時保管施設建設を決定

9月8日、県は日中に建設許可申請を提出し、夕方2回目の地元説明会を開くという強行にでた。

9月21日 建設工事着工。住民の意見は完全に無視されました。簡易なテント式倉庫、底面は10cmのコンクリートという簡略のもの、短期間で建設完了。(現在7棟がある)

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反対運動と搬入の既成事実

9月25日 広域近隣住民連合会が発足。白紙撤回要求の署名活動開始。11月16日 千葉県に16320筆の反対署名を提出。同時に訴訟を起こす。

2012/12/20 千葉県が「明日から搬入」を発表

2012/12/21 施設前で搬入阻止運動、しかし強行された。

2013/1/8 流山搬入開始 これまで、松戸市 51.97トン 流山市 177.85トン 柏氏96.30トン 

※指定廃棄物は、8000ベクレルから10万ベクレルという範囲。ここに運ばれるものは5万ベクレルという高濃度のものが多いという。

一時保管施設の問題点

なぜ、印西市住民、我孫子市住民がこれほどの反対運動をするか・・。

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①放射能汚染物質は、発生元で保管が原則 ②保管施設はテント倉庫、風速27.2mでテント幕が破れる設計。 ③焼却灰の入れ物はフレコンバック塩化ビニールの袋、強度が弱い ④施設の場所は、利根川、手賀川が氾濫した場合、5m以上浸水することが想定される ⑤施設から300m以内に安孫子東高校、(在校生600名)がある。 ⑥大規模地震発生時、液状化の可能性が大きい、などです。


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首都圏で除染辞退 [放射能]

7月12日(土)

除染しても

福島原発事故で出た放射能汚染。空間放射線量が0.23μシーベルト以上の汚染状況重点地域では市町村が中心になって除染をしてきました。対象は岩手、宮城、福島、栃木、群馬、茨城、埼玉ですが、福島県は中間貯蔵施設への搬入が決まっています。が、他の県は処理方針が決まっていません。

そこで、除染しても置き場がない以上除染できず、(補助金が出るのですが)除染を辞退したという家が少なくとも3700戸もあるということがわかりました。

それはそうでしょう。除染した汚染土、ごみなどを家の周りに積んでおくのでは意味がない。また、家の周り、家の屋根などを除染したところでも裏山には手を付けられなかった地域では、また、数値が上がってきたという。

こんなことしながら、国の復興予算(20兆ともいわれる)は、残金が少なくなっているといいます。

公共事業をする余裕がないといいながら、防災に名を借りた膨大な公共事業費の垂れ流しです。

自然災害でどうなる

学術会議は、2012年、高レベルの放射性廃棄物は、取出し可能な場所で暫定的に保管し、その間に最終処分場の進め方で国民の合意をいるべきと報告していました。最終保管には、金属容器などなどにれる貯蔵を採用すれば数百年は持つ可能性もあるなどと言っていましたが、期間が長くなれば、地震などの自然災害の確立が高くなり管理が難しい、と指摘したということです。

バグフィルターで除去できる?

焼却炉に関心がある人たちは、廃棄物循環学会が言う「バグフィルターで99.99%除去できる」論に疑問符をもっていた。

放射性廃棄物を焼却するために作られた鮫川村の焼却施設は爆発事故を起こしましたが、政府によって隠されてきました。この焼却炉で燃やされた指定廃棄物の実証実験や宮古市の焼却炉での放射能汚染物質の焼却データから、バグフィルターで捕捉されているのは80%でしかなく、20%余は大気中に放出されている可能性が高いとの指摘がありました。

大気中に放出されている証拠の一つに、宮古市の焼却施設の風下にあたる宮古市役所のモニタリングポストの空間占領地が、焼却に合わせるように変動している点があります。

バグフィルターは万能ではない。それをわかっていて、99%などといった廃棄物自然循環学会(以前は廃棄物学会)は、環境省の廃棄物焼却政策を後押しする発表が幅を利かせる学会になっているのだそうです。

しかし、放射性廃棄物は燃やして問題ないとしてきた学会に、異を唱える論文がその学会で発表される事態になったということで、今度の研究発表会は関心大です。が、今回の場所は広島工業大学、とてもいけません。

何年か前、東洋大学で行われた学会の発表にはいきました。市民グループが大勢くりだし、私も2日間ばかり参加しました。あれは多分2011年の9月だったと思うのです。


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「美味しんぼ」の波紋 [放射能]

5月14日(水)

「美味しんぼ」

ビッグコミックススピリッツの漫画「美味しんぼ」をめぐり多くの報道が駆け巡っています。福島や日本をマイナスイメージ、風評被害に陥れては行けない、ということでの出版社批判にもなっているようです。

漫画に対する批判、バッシングはすごい。まず、福島県知事のコメント、汚染がれきを受け入れた大阪府、大阪市の抗議、前町長が漫画に登場する双葉町も小学館に抗議文を送る。さらに、環境省はことを鼻血にしぼり、健康被害はないとする文章を出した。ネット上では、原作者のリンチまで叫ばれている。

この問題を、小学館の謝罪、「スピリッツ」の廃刊に追い込むような事態にしてはいけないと思います。今回の問題は憲法で保障する「表現の自由」「思想の自由」をも抑え込む事態になりかねないと思うからです。

今朝のニュースでは、復興の副大臣に起用されている小泉進二郎のインタビューが多く「私は何度も福島に行っていますが、一度も鼻血は出ません。ますます元気になって帰ってきます!」というコメントを流している。これは、この人の一言の効果、あるいは父親の「原発は危ない」発言と対比させても面白いから出しているような感じがしてならない。

「美味しんぼ」の中の人物の表現「それは被ばくしたからですよ」などは確かにまずい表現だと思います。しかし、復興の道程として、あれもこれも受け入れて考えてみよう、というスタンスでいいのではないでしょうか。インタビューに応じる福島県人も、受け止めはさまざまだから。「事実とは思えない。迷惑だ」という人。「実情知る契機にしたい」など。

問題点を検証することは、国や自治体の責務です。被災したことは確かなのですから、それが大丈夫なのか、そうでもない部分があるのか、一つ一つ取り除いていく必要があると思う。過酷な原発事故があった以上、一気に「安心な国」に持っていけないということは覚悟しなければならないと思います。それが日本の「誠実」だと思うから。

復興予算がアダルト本、オカルト本に?

一方、以下のようなニュースもある。書籍の電子化を通じて福島の復興を支援するという名目で国が2012年補正予算でつけた10億円。電子化された本の中に、アダルト本、オカルト本もあるのだそうだ。

コンテンツ緊急電子化事業(緊デジ)

どんな本が復興にふさわしいか、決めるのは難しい。

補助金の条件

2012年補正予算を発表するとき、経済産業省は「作業は被災地で行うのが条件。作業を実施する企業は公募で選ばれ、「日本出版インフラセンター」がつなぎ、経済産業省の補助金を受けられる。被災地では多くの書店が失われ、雇用状態も悪い。そこで、電子化事業を東北で行うことにより、雇用を促すのも目的」と公表した。

6万点の書籍の電子化をねらっていた。東北や被災地の出版社の書籍や東北に関する内容の書籍には3分の2、その他の書籍には2分の1が補助された。雇用は数百人の雇用が創出できると見込んだ。

これも復興?

どんな本がこの事業にふさわしいか。(確かにかたぐるしい本ばかりでは安らぎにさえならない) 外部委員会は目安を示した。「被災地の人々の役に立つと出版社が考えるもの(娯楽的なものも含む)を優先」多様な試みがあってよいと思います。ただし、公費(税金)が入っている補助であることを忘れないでください」

 その結果、電子化された中に、アダルト本などが少なくとも100点ほど含まれていた。オカルト本や古い電子機器の解説本なども含まれ、東北関連本は2287冊にとどまった。その内容に、審査委員会委員長のライター永江朗氏は謝罪した。

なぜこうなったか

補正予算事業というのは、往々にしてこんなことが起きるようです。日本出版インフラセンター(JPO)は、2012年6月受付けを開始し、半年後を締め切りとしましたが、11月時点で1割しか申請がない。補助金を使うには2013年3月までに補助金を使いきれないといけない。そこでJPOは、予算を使い切る6万点を急きょ確保した。

補正予算というのは、「年度内予算消化」という大名目があるので、こんな事が起きやすい。といっては言いすぎでしょうか。

どう考えたって、国民の血税を、丸投げして、使途をアバウトにしている。[もうやだ~(悲しい顔)]


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放射性木くず、琵琶湖へ投棄 [放射能]

3月7日(金)

琶湖に投棄された木くず

放射能監視ネットワークから送信された「京都新聞」記事です。

滋賀県が住民からの情報で投棄を把握したのは、昨年4月25日。県は放射能汚染の疑いも指摘されたが、空間線量率を調べただけで木くずは検査しなかった。

木くず投棄に関与したとされる人物から情報を受けて検査し、その結果を嘉田由紀子知事に初めて報告されたのは9月。半年近くたっていた。

嘉田知事は、「排出者に責任がある。地元の怒りは共有する」といっている。

県が管理する河川敷の出入りに必要なカギを一か月余り貸しっぱなしにしている間、573mの長さの通路に木くずを敷き詰められたことを県は気付かなったという。

県の機関で検出した放射性セシウムの最大値は1キロ当たり3900ベクレル。国の支援がないまま、処分先を探していたものだという。早期撤去を要望した高島市には11月に入っても具体的な検討内容は知らされず、投棄の意図も経緯も明らかにされなかった。

県は、(どんな配慮があるのか知らないが)業者の名前を公表しない。12月、県は投棄した業者が自主撤去すると発表したが、13日になって業者の変更を発表。「相手先の要望がある」としていまだに公表できていない。取材しようとする記者に対し「不審者」扱いで高島署に通報する事態だ。

県は、3月4日、関係者3人を刑事告発したが、氏名を非公表とする方針は変わらなかった。搬出先も「不測の不利益を招く」という理由で明らかにされていない。

この問題で県に15件の情報公開を請求した市民団体「見張り番滋賀」は、「業者名も行先も不明のままじゃ、先でも疑心暗鬼が広がる」と指摘する。

県の迷走は、原発事故の影響を受けても国の支援がない場合、自治体単独の対応では限界があるんだということを浮き彫りにした。


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除染目的バイオマス発電 [放射能]

9月20日(金)

福島県東白川郡塙町

≪3・26政府交渉ネット≫からのML。

塙町では、除染で8000ベクレル以下(相当高い値であることは間違いない)で、管理型保管から外れた(いわくつき)高濃度汚染ごみ(がれき)を処理する方法としてバイオマス発電所の計画が進んでいます。

9月13日夜、塙町の公民館には、「除染目的バイオマス発電施設断固反対町民集会」が開催され、主催者の予想を超える180人が集まりました。会場は満席でした。主催は、今年5月に結成された「塙町木質バイオマス問題連絡会」

連絡会は、これまで誘致計画を進めている町長に対して、計画の撤回を求めてきましたが、平行線。

8月29日に隣村の鮫川村に設置された環境省の焼却減容施設が爆発事故を起こしたことがきっかけに、「当面凍結」と、(塙町長は)言っているが、連絡会側は、あくまで白紙撤回を求めて、リコールも辞さない構えです。

※鮫川村の汚染物質焼却炉は、環境アセスを実施しないでも済む小規模にしたことでこの焼却炉が建設されてしまったことは、以前ブログでお知らせした。が、その後爆発事故を起こした。環境省、県などはベルトコンベア-破損事故といっているが。

中には、これまで町長を3期にわたって後援してきた後援会長まで「リコールすべし!」と強い調子で提案があったそうです。

福島県の小さな町に、危険、環境破壊、健康被害などが付きまとう将来が押し付けられようとしている。

重い腰、保守的な田舎の人たちも、「これを黙認していたら、子どもたちの未来がない」と、危機感、不安を持ったに違いない。

いや、汚染された土や空気を嫌って、若い人や子供たちがこの町から逃げ出すかもしれないではないか。

古い体質は、なかなか変わらない。いちど町長になってしまえば、3期だろうが4期だろうが務められるのが農山村。そういった町村でも、自治体の危機には住民が動きだす。


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「放射線計測の現場から」・・白岡にて [放射能]

5月13日(月)

白岡の活動グループ「たんぽぽのわたげ」

昨日(5/12)午後、「はぴすしらおか」で開催された放射能の学習会に出かけました。これは「さいたま子どもネット」の1団体である白岡「たんぽぽのわた毛」グループが実施した活動の一環です。

地域を越えて(久喜市や蓮田市、春日部市などからも)たくさんの人が集まりました。私などより一回り若いお母さんを中心とした精力的な活動には頭が下がります。

昨日も、50名ほどの方たちが来ていました。用意した資料はなくなり、資金的にも「何とかなりそう」とは代表の言葉。学習会を準備する際、手弁当の人たちの悩みの種のひとつが(開催資金)です。でも、頑張っていらっしゃいます。それに、とても参考になる、良い学習ができました。

都市濃縮

昨日の講師は、東大大学院・総合文化研究科 広域科学専攻・環境分析化学研究室の助教、つまり<計測の現場>の研究者である、小豆川 勝見(しょうずがわ かつみ)先生です。

放射能は、ほぼ東日本全域に広がり、移動し、濃縮しているのが現状です。この都市濃縮をどのようのとらえ、どう暮らしていくか、家庭での考え方、自治体の考え方、そういった基本的な考え方にたくさんのヒントをいただきました。

小豆川先生は、「私は教授でも准教授でもありません。講師の下の助教、学生に毛が生えた程度」と言います。だから(というのも変ですが)最前線の現場の話が聞けるのです。文献や権威の世界になってしまったら、現場から離れます。up to dateではありません。現場の実情も、あまりわからないのではないかと思います。

放射性セシウムは土壌とともに移動

福島市内の図書館、美術館の敷地内で、先日かなり高濃度(43万ベクレル)の数値が出たように、放射性セシウムは移動しています。放射性セシウムは土壌の粒(土埃)にくっつき、風が土埃を移動させ、雨が土ぼこりを集めます。

放射性セシウムは、風やほこりの吹き溜まり、水路などに集まってくることが多い。実は、土の表面にしか存在しないといっていい。

たとえば公園、茨城県守谷市で広域的にはかってきた小豆川先生の、ある児童公園のデータ。地上5㎝の空間線量の値で一番高かったのは、何と遊具の下。砂場など粒子の粗い土壌のところは浸透していくのでかなり薄くなる。高く出るのは、樹木の下、舗装の削れてしまっているところ、そしてブランコなど遊具の足元はへこんでいるので、雨のあとなど集まりやすい。

こういったところで遊ぶことは、普段食事に気を付けているのを無駄にするほどかもしれない、と先生は警告します。

小豆川先生は、「私は計測の研究者だから、計測から出たことしか言えない。(守屋市とは連携してやれた。かなり良くやってくれたけど)市役所は計測の技術はない。放射性物質がどんどん移動していく問題に特効薬はない。みんなが継続して関心を持つということしかない」と語っていました。原発事故がどういうことだったか、わかるのは、間違いなく次の世代だから

QA

講演の後の質問コーナーでは、1時間ギリギリまで質問が続いた。

Q ストロンチウムの数値は出てこないが A JEAも実は測定している。もともと測りにくい物質だ。ガンマー線を出さない。ちゃんと測定して公表したのは僕が初めてかも。IEAE本部のあるウィーンで計測した。〈フクシマ〉はかなり大きな事故だったが、数値はそれほどでない。放射性セシウムの100分の1から1,000分の1くらい散らばっている。

Q 紛争地域で使われた劣化ウランから出ていないか A 放射性のものは出ていない

Q チェルノブイリからは? A 出ている。日本(福島)の事故の場合は、かろうじて圧力容器が壊れなかったから(溜まってはいるが)あまり出ていないが、チェルノブイリは出ている。海にはもともとストロンチウムがある。海でいうと、ストロンチウムとセシウムの割合は1:1、陸だと1:1000くらいの割合になる。

Q 久喜市の保育園給食の(1食分まるまる測って)7.9ベクレル出た。セシウム134で、セシウム137で出ていない。おかしくないか。それと、まるまる1食分の測定に意味はあるか A 7.9ベクレルは低くない。137,134は1:1くらいで出るはずだ。その点どうなっているのか・・・。まるごと1食分というのはベターということで意味がある。ベストは、食材別々に、と、まるごと両方。

Q 今年3月4月の(セシウム)数値が高かったが、どうしてか A 風が強く,巻き上げて運ぶ季節と関係ある。約1か月後の5、6月のごみで集められ、灰で数値が高くなる傾向にある。

Q AT1320(シンチレーション)計測器の性能は A まァ、良い。今、100万円単位で、すごいのができている。イギリスのクロメック社のものなど。(自分は計測の専門家だから、ほかのことはわからない)

Q これからも家で勉強しながら暮らしていくために、参考にできる本は? A 実はない。チェルノブイリから27年、やっとわかってきたこともある。フクシマ事故から2年。始まったばかり。影響はまだわからない。

聞くこと、みんなで情報交換すること、全部栄養になる。それにしても、各地の活動、素晴らしいです。

ネットワークに感謝します。


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