1都3県で13万人分の介護施設が不足する [介護]
1月30日(土)
37年には13万人分が不足
日本創生会議の試算によると、東京、埼玉、千葉、神奈川の1都3県で,H37年には13万人分の介護施設が不足する。
政府試算では、42年には約160万人の死亡者のうち、47万人ほどの人が、死に場所の定まらない「看取り難民」になると予測されている。
みとり難民看てくれるかわからない、ということなのでしょうか・・・。
空き家を介護住宅に活用
一方、総務省によると、25年の全国の空き家率は13.5%、(東京は11%)。
政府は、17日、将来の介護施設不足が懸念される首都圏を中心に、空き家を活用した住宅介護・医療のインフラを整備する方針を固めたと報じている。
空き家を在宅介護施設に転用市、要介護者を24時間,ICT(情報通信技術)を使った高度医療システムの導入を進める。で、この事業は、厚労省、国土交通省、経済産業省が連携して行い、28年度補正予算に計上することを目指すという。
まだ、詳細も、金額もはっきりしたものではないのですが、空き家を介護施設に、というのは方向性としては、いいのではないかと思います。
ただ、これが成功するにも、介護職員、要員の確保が重要。安倍政権が「1億総活躍社会」を掲げ、「介護職の離職ゼロ」を目指しても、現場の環境は、まだまだ改善されたとは思えない。
介護コンビニ [介護]
9月18日(金)
介護ローソン
流通業が介護も取り入れ始めた。4月に、コンビニエンスストアのローソンがウィズネットと連携し、ケアマネージャーを常駐させた「介護ローソン」1号店を埼玉県川口市に出店しました。ついで今月は、さいたま市に2号店をオープンさせたということです。
日常生活と身近な流通であるコンビニ業界が積極的に展開し始めたことに注目が集まっています。
介護ローソン1号店は、65坪ある店舗に6坪を加え、ここに介護支援事業所の窓口を設置した。ケアマネージャーが常駐し、様々な相談に乗る。
またとなりに居場所としてサロンスペースも作り、購入した商品を食べながら、歓談することができます。サロンスペースでは液晶画面に運動指南も映し出される。みんなで和気あいあい、体を動かすのも楽しい。
血圧計もあり、いつでも測定してもらえる。
商品は、3500品目に500の介護用品目を加え、4000品目を揃えているという。食品で言うと、主食はあるがおかずがつくれないというお年寄り用に、小分けにした惣菜がたくさん並ぶ。野菜不足にならないようにサラダや煮物も豊富です。キャベツが多いのも整腸機能を重視するからです。
夏場などは特に注意したい水分補給に、口径保水液、栄養ドリンクもあります。
また、排泄まわりの商品もたくさん揃えた。匂いを強力除去する洗剤、たくさんの紙おむつ、尿パッドなども種類が多くあり、持って帰れない人には配達もしてくれる。
どこで買っていいかわからない補聴器用の電池もいろいろ取り揃えている。入れ歯接着剤、入れ歯洗浄剤ももちろんあります。
流通と介護が融合し始めたのは必然と言える。このほか、ショッピングモールを展開するイオンや、百貨店の高島屋も、介護と連携したサービスを始めた。
地方の町や村こそ、コンビニが介護用品、介護サービスの機能を持ってほしいと思うのですが、なかなかうまくいかない。
今月から介護サービス負担増 [介護]
8月1日(土)
介護サービス・費用負担が上がる人
8月1日から介護保険の費用負担が引き上げられます。一定以上所得がある人は、介護サービスを利用した時、これまでの1割負担から2割負担になります。
負担が増えるのは、65歳以上で、年間の合計所得が160万円以上のひとで、合計所得というのは、収入から公的年金等控除額や給与所得控除額などを引いた金額のことです。
老齢年金受給者である65歳以上の人の公的年金控除額は最低でも120万円ですから160万円+120万円=280万円以上を得ている人は負担額引き上げの対象になります。(1割負担のままの人もいます)
厚生労働省の推計では、2割負担となるのは在宅サービス利用者の15%、特別養護老人ホーム入所者の5%くらいだとされています。
これは「福祉」的考えで、本来「保険」と名のつくものとは違う。
介護保健の学習会
私たち「地方政治改革ネット」のメンバーは、昨日(7/31)、越谷市民会館で、介護保健の学習会を実施しました。講師は、34年間所沢市役所の職員として勤務したあと退職し、現在、淑徳大学・コミュニテー政策学部の教授をしていらっしゃる鏡 諭さんです。介護保険制度には最初からかかわっていた人です。
3年ごとの改正の根っこは財政
2000年に介護保健制度が始まって15年たちます。3年に1回保険料の改定が行われてきて、今1号被保険者(65歳以上の人)の保険料は、15年前の2倍になっています。また、介護サービスの給付内容もその都度変えられてきました。
ご承知のように、社会保障の主軸は、高齢者対策と少子化対策。2013年8月6日の社会保障国民会議の報告書の方向性は「高齢者対策の持続の可能性と子育て支援」でした。
持続可能な社会と、よく言われますが、これは≪財政的な持続性≫にほかならず、改正は給付の見直しにつながり、給付の見直しと負担(保険料)の強化が主なものと言い切ることができます。
この頃は特に所得のある人には、これまでより多くの負担を求める、給付の方は、自助、共助、公助、の中で高齢者を含めた各世代が社会参加することにより給付の縮減を図るという内容です。
ここで、鏡講師が言うには、「保険と言えど、内容は福祉政策に近づけている」。つまり、保険だったら、払っただけ自分に帰ってくる仕組みというのが本来の姿。しかし、現状「介護保険」制度は、持っている人がもっていない人を助ける「福祉」の形にかじを切っている、というのです。で、この流れはおそらく変わらないと・・。
この流れを受けて、2014年6月には、団塊世代が後期高齢者枠に入る2025年問題や将来の人口減社会を見据えた、医療・介護のありかたを見直す「地域における医療および介護の総合的な確保を推進するための関係法律に関する法律」が成立しています。
この法律から言えることは、後期高齢者が今の2倍に膨らむ2015年までに、当然足りなくなる介護施設や病院から地域に受け持ってもらいたい、という、これも、もっともらしく文言を整えたが、その「根源」は財源なのです。
これは、在宅医療の充実と在宅介護の充実があり、「施設」から「地域」へ、「医療」から「介護」へが基本的な流れである、と。
年寄いじめするな、という声
よく聞く言葉に「年寄いじめするな」「結局、厄介者扱いしているじゃないか」という声があります。これまで払ってきた年金保険料や各種税金に見合った扱いをされていない、という不満や心細さがあるのでしょう。それと本当にごもっとも。だけど、それでも現実は、高齢者の社会保障関係には7割以上が割かれているわけで、(打ち出の小づち)がない以上、社会インフラ、つまり人的財産に頼らざるを得ないということは理解しなければならないのでしょう。
だって、2号被保険者(40~64歳の所得からいただく保険料)は、差っ引かれている介護保険料は、自分のための蓄積になっていないで、確実に自治体介護保険会計に吸い取られている、これが(はたして保険制度と言えるの?)という疑問になるものです。
自治体の裁量で
介護保険制度は、≪自治体の試金石≫と、発足当時から言われたものでした。保険料も自治体が決めて、どういう高齢者介護をするかも自治体の仕事、つまり自治体のお手並み拝見=試金石と言われたものです。しかし、そうはいってもこれまで味わったことの無い急速な高齢化に、自治体の裁量なんて言っていられなくなり、国のトップダウン政策に付き合わざるを得なかった、のが介護保険制度の実態なのだと、あらためて感じました。
少しでも自治体の特徴を
各地で始まっている「地域サロン」は、ある程度の見守り、安否確認、相互ボランテァなどの役目を果たしていると思う。これをもっと広げるのも一つの方策です。実施主体は大変なご苦労があると思いますが。
それから、特別養護老人ホームが介護保険適用施設でも待機者が多ければ、介護保険を払っていてもその恩恵を受け取れないわけで、だったら、自治体独自で、入りたい人を入れられる仕組みをつくらなければならない。介護認定4、とか5とかでなければ基本的に入所できないとなると、中には切実な問題として家族が壁に突き当たってしまう。
宮代町には、最近「サービス付き高齢者住宅」だできた。こういった介護保険と関係ない施設に、例えば(例えばです)町独自で助成措置をすれば、「特養」の代わりに受け入れ可能になることもある。
とにかく、10年後に後期高齢者人口が2倍になろうと、施設や病院を2倍に増やすわけにはいかないし、仮にほとんどの人が施設に入れたとしたら、利用者負担が1割から2割になろうと、残りの8-9割を税金で補完できるわけないから。
教科書の修正要望ー介護6団体 [介護]
7月19日(日)
「介護は低賃金重労働」
全国老人福祉協議会や全国老人保健施設協会などの看護関連6団体は、中学生、高校生の教科書を出版する2社に教科書の表現の修正を求める要望書を提出しました。介護について「重労働で低賃金」としている記事、写真の修正を求めています。
要望を出した6団体は、全国老人施設や全老健、日本慢性期医療協会、日本介護福祉会、日本認知症グループホーム協会、全国社会福祉法人経営者協議会。表現が不適切であると。
修正が求められている出版社は、教育出版の「公民 ともに生きる」と、高校生向けの教科書を作成した実教出版の「最新現代社会」。
「現代社会」の教科書では、介護する男性職員の写真が載り、「特別養護老人ホームで働く若者。介護現場は重労働で低賃金」との説明がついている。
修正すればいいのか
しかし、出版社が修正すればいいのか。現状を伝えるのも教科書の役目だ。きれいごとだけ載せても真実ではない。実際、低賃金で定職率が低いこと、および非正規職員の率が高いのは、知れ渡っていることではないですか。
業界の動きは、益々の「人手不足への危機感」からの緊急要請なのでしょう。
6団体は、経営する方の団体。こういうのが教科書に載ると、ますます嫌われ、従業員が集まらなくなるという危惧はわかります。業界の悩みは深刻でしょう。しかし、隠したところで好転するわけではない。社会の問題として教科書は取り上げているのだから、大きく社会の問題として解決を図っていかなければならないと思います。
ある論説では、「業界の実態を伝える教科書の記述を修正させる」というものは、ブラック企業のブラックの部分を隠す業界体質から抜けきっていない、とも言いきっている。
低賃金で、重労働、非正規職員がほとんどで、定職率が低い、3拍子も4拍子もダーティなイメージが重なっているのは困る、というのは、重労働の職員を雇う側の言い分。
実際、雇う側は十分経営できるからやっていくわけで、ブラックな部分を受け持つ現場従業員の境遇の改善を急がなければならない。
この問題は、もっと論議が広がっていいと思います。要望に従って〝教科書を修正して終わり”ということではない。
介護器具 [介護]
9月17日(水)
介護保険会計
昨日は、特別会計(国民健康保険、介護保健、後期高齢者医療保険、公共下水道、農業集落排水) 企業会計(水道)などの決算委員会。
介護保険会計は、相変わらず右肩上がり。介護保険で使えるのは介護サービス給付だけではありません。介護を必要とする人が使う介護器具、介護を必要とする人が家に手すりを付けたり、トイレを直したりするにも介護保険が使われ、利用者は1割負担、残り9割に公費が使われます。
私は、介護器具について、以前から再利用の仕組みを作るべきと考えていました。要介護度が高くなるにつれて、介護器具も多く使われます。たとえばシャワーチェア、例えばポータブルトイレ、介護ベッド。
これらが必要になった時、ほとんどの人は新品を購入します。介護用品業者も新品を勧めることが多いです。「人が使ったものは嫌でしょうから」と。
そのため、保険者の自治体は、9割分を負担するわけで、自治体財政はより厳しくなり、介護関係業者はビジネスを広げるわけです。
しかし、言いにくいことですが、多くの場合、高齢者の方は介護用品をそう長く使うことなく、死亡に至ることもあります。家族は本人の快適な暮らしのためにいろいろな介護用品を買ってみたものの、新品同様で、これらが残ったりするのです。
「他人の使ったものはイヤ」はわかります。どうしてもイヤだという方には勧めませんが、「きれいに消毒したものなら気にならないよ」という方にはリユースをおすすめしたい。膨らみ続ける介護保健会計が少しは助かります。
社会福祉協議会が「お貸しします」
宮代町の社会福祉協議会では、使わなくなった介護用品を寄付してもらい、貸し出しています。2年前、「社会福祉協議会ってそもそもどんな団体?」の勉強会をしたとき、宮代町社協では「介護用品を引き取り、貸し出しています」と言ったら講師の先生に「いいですね」と言われました。
夕べ「うちのを寄付したい」とTELあり
昨晩、「うちのおじいちゃんが使った脱臭つきのポータブル便器、ひじ掛けつきのシャワーチェアがあります。社協で引き取ってくれるかしら。加納さんが、以前会報でこのことを書いていたのを思い出したから」と電話をいただきました。
「社協に聞いてみて、あとで電話します」とお答えしました。でも、ひじ掛けつきのシャワーチェアならお風呂に入るのに負担が少ないです。また、脱臭つきのトイレも便利。どちらも数万円はします。新品同様のものなら、ぜひリユースしたいものです。
朝日新聞9月15日朝刊
昨日、メールが届いていました。以前取材に協力した朝日新聞記者から。「取材協力ありがとうございました。社会福祉協議会の記事をまとめ、9月15日朝刊4面ー〈報われぬ国・負担増の先に〉に掲載しました」という内容。
記事から:社協は本来、自治体から委託された仕事ばかりでなく、行政で対応しきれない住民の困りごとを解決する役割が期待されている:
以上の内容は、私が一押しした「社協の役割」で、記者が気に留めてくださったのか、と思っていますが・・・。
※昨晩電話くださった方「加納さんのご主人だったか…102歳で亡くなった方のシャワーチェアを社協にゆずったとか・・前、何かで読んだことあるので」と。もちろん、この方は悪気はない、単なる言葉の流れですが、でも、「102歳は、おじいちゃんです」と内心むきになって言いました。 …102歳が夫だなんて、そんな……。
単身者、半数が介護準備なし [介護]
9月8日(月)
半数が介護準備なし
共同通信社の9月2日配信。
ーー 一人暮らしの高齢者の約半数が、自分に介護が必要になった時の特別な準備をしておらず、4人に1人は将来的に介護を受けたい場所を自宅か施設か決めていないことが第一生命経済研究所の意識調査で分かった。
単身高齢者の多くに、介護への備えが不足している実態が浮かぶが、介護を頼むつもりだった夫や妻に先立たれ、将来を決めかねている人も少なくないとみられる。
同研究所の北村安樹子研究員は「いきなり単身になって慌てないよう、介護に必要なお金を計算したり、親族に希望を伝えたりするそなえが大事」と話す。
これは昨年末、要介護認定を受けていない65~79歳の男女527人を対象に調査したもの。 --
記事から推量するに、心の準備や、経済的な備えをするにも、施設介護の場合、どのくらいの期間入っているのか(つまり、介護を要するようになってから生涯を終えるまで)わからないし、伴侶以外の家族、親族がどのくらいかかわってくれるかわからない、というのも現実問題としてあるのではないか。だから決められないというのも想像できる。
厚労省の調査で以下のような数字もある
〇老後生活における子どもとの同・別居 ①子供が近くにいれば別居でよい 34.6% ②同居したい 24.6% ③元気なうちは別居し、病気になったら同居したい 8.1%
〇年を取って生活したい場所(介護を必要とする場合) ①特別養護老人ホームなどの施設 30.2% ②住み続けた自宅(子供の家への転居を含む) 19.4% ③病院などの医療機関
〇年を取って生活したい場所(人生の最後を迎えるとき) ①住み続けた自宅(子供の家への転居を含む)32.8% ②病院などの医療機関 32.2% ③わからない 16.7%
〇自宅で介護されるとしたらどのような介護をされたいか ①外部を中心に、家族にも介護をされたい 32.4% ②家族を中心に、外部も利用 30.2% ③家族だけ 10.8%
数字から、自分の希望通りにはいかないだろうと自ら推測し、社会情勢に合わせようとする意識が垣間見える。
認知症の高齢者、18年ぶり再会 [介護]
6月9日(月)
認知症の男性18年ぶりに身元わかる
狭山市の特養老人ホームに入所していた男性が、18年ぶりに身元が分かって家族と再会したというニュース。東京渋谷区のNさん。18年前の写真をもって本人に会いに行った家族と近所の人が面会し、一目で確認できたということです。戸籍謄本から現在82歳ということになりました。
Nさんは18年前にすでに認知症を患っていたとみられます。1996年10月、散歩に行くといって家を出てから行方不明になりました。行方不明の届け出を出しましたが、それからまったく手がかりがなく家族は途方に暮れたといいます。
一方、Nさん本人は、電車に乗ってはるばる埼玉県の狭山市についたらしい。ホームに引き取られたとき「電車に乗ってきた」といったが、そのほかのことは(認知症ゆえ)手がかりがなかった。この直後、県、市は県内、近隣の福祉事務所、自治体に照会したが該当者はなかった。この後翌年2月と、照会を2回やったが、該当するものがなかったので、その後しなかった。以後18年間も、Nさんはこの施設で暮らしていたということです。
なぜ、18年も
なぜ、18年もわからなかったのか。認知症という病気に対して、しっかりとした対応が18年前はできていなかったのではないでしょうか。最初の2回照会しただけで手がかりなしになってしまった。だから、家族は警察などに届け出をしてひたすら待っているしかなかった。
認知症という病気は、体は元気の場合が多い。電車などに乗ってかなり遠くまで行ける。しかし、自分のことを話せる状態ではない。何度も、それもかなり遠くの自治体、警察などをたどる必要があります。
年間1万人以上
認知症が動機で、行方不明になる人が年間10300人いるといいます。これからもっと増えていく可能性があります。警察、自治体、介護関係の連携をもっと濃密にしておく必要があります。
※18年間の施設費を賄っていた生活保護費は、合計で6700万円公費から出ていたということです。これをだれが負担するのか、という問題は残ったまま・・。
※東京渋谷区のNさん、今後は家に帰るか、このまま特養に残るか、しばらく様子を見ながら決めていくということでした。
認知症医療センター、全都道府県で整備 [介護]
10月9日(水)
認知症疾患医療センター
認知症の鑑別診断や専門的な医療相談などを受け付ける「認知症疾患医療センター」の整備が全国で進んでいる。10月1日には、高知県や静岡県などが県内の医療機関を追加指定したほか、これまで整備が遅れていた秋田県も、同日、県立リハビリテーション・精神医療センターを指定したことにより、都道府県レベルの空白地帯がなくなった。
認知症は、かなりの勢いで増えている。加齢などによって誰でも罹患する可能性がある脳の病気です。発見が遅れ、治療が遅れて症状が進むと、投薬による回復が難しくなるケースがあるため、10年後に後期高齢者世代が倍増するのに備えて、早期治療の大切さが訴えられていた。
厚生労働省は昨年9月、「認知症施策推進5か年計画」(オレンジプラン)を作成し、2017年度までに、「認知症疾患の早期診断などを行う医療機関約500か所」とする目標を掲げ、認知症疾患医療センターを含めて二次医療圏に1か所以上整備したい考えだそうだ。
当町も
宮代町は、比較的老人介護施設は多い。公設の病院もある。高齢者対策の大事な部分を占める「認知症」のきめ細かい対策をして、町の福祉・介護レベルを上げていくというのも大事なことではないかと思います。
研究会
明日は、久しぶりに、議員会館で行われる「国×地方」研究会に参加してくる予定。ここ数週間、地域での声ばかり聴いていたような気がする。これはもちろん大切ですが、、。
老人介護施設でどれだけかかるか [介護]
10月19日(金)
介護保険給付と実費負担
義父(102歳)は、HCU(3日間)から、4人部屋半日を経て、個室療養が9日目に入りました。すっかり落ち着き、心不全も徐々に快方に向かっています。そろそろ次の段階をどうするか、ケースワーカーさんと話し合いました。若い担当医は、「家に帰って自然にまかせて生活する方がいい」といいます。
私は、基本、過度な医療を施すのは個人の尊厳も損なうのでお願いしないつもりでいます。本人もかねてそういっていますから。
しかし、そうはいっても、一応自立の生活ができていた病人は、約12日間、ベッドから下りない。どころか、自分についている管をはずそうとするので、ある程度の抑制、(と病院では言う。つまり手にブローブをはめられたり、胴体を軽く拘束されるものをつけられたり)がある状態が続いたので、多分、リハビリをしなければ歩けないでしょう。起き上がるのは、強靭な腹筋で簡単にできますが。
食事は、大きく変わりました。とんかつでもから揚げでも、普通に炊いたご飯でいっぱい食べた食欲は、超刻み食、超とろみ食でなければ、嚥下できない状態になり、食欲は極端に落ちました。
しかし、第2次医療の病院としては、緊急の診療をし、それが回復したので、(おそらく今月中に)退院をうながしていきたい。まぁ、当然でしょう。
こういった状態で、家庭看護できるかと言えば、たいそう難しい。本人は「家でだいじょうぶ」というが、誰が見ても、難しい。いまや、風呂だって、トイレだって、一人では出来ない。私は(自称)フットワークの議員であり、家庭にあってはすべてひとりでこなすシングル家庭人なのであります。
私は、「できれば介護老人保健施設(老健)に入所させたい」と希望を出し、ケースワーカーさんは、今までの主治医がいる「六花」の老健を第一希望に打診を始めました。
いわゆる特養老人施設は、いっぱい、どころか待機者が数十人いるのが宮代町の現状(他の自治体ではもっといるかも)。老健は、宮代町での待機者はそれほど多くはないが、若干名いる、これが現状です。
まぁ、空き次第、老健に入る、ということで手続きに入っています。
見学しました
職業柄、介護保険、医療の現場、運営などには、人様より関心をもち、勉強もしていました。が、自分の家で、この制度を使うのは、(短期間デイサービスを使ったことはあるが)初めて。
「六花」の担当職員(女性)が、「お仕事柄、ご存知だと思いますが、見学しますか?」に「ハイ、是非」
2階、普通の人の老健施設40床、3階は認知症の方の老健施設40床、どちらも見学。「3階のほうが速く空きそうですが、3階ではどうですか」と言われ、「いや~、うちのおじいちゃん、孤高の人ですから、ちょっとそういうところは・・」。つまり、ぶっちゃけて言わせていただくと、徘徊、わけのわからない言動をする人の中は、プライドの高い人だから・・いやだろう、というわけです。
しかし、行って見て、コレは気にしなくていいというのがわかりました。皆さん、おだやかに、ゆったりと過ごしておられ、2階と3階の区分けが、目に見えてわかるという感じではありません。
2・3階合計で、個室32室、4床室12室あり、真ん中に広いリビング部分があり、集ってゆったりと過ごしていました。(午前11時くらいで、団欒・趣味の時間でした)
思っていたほど、実際は違いがないのです。私「2階でも、3階でもいいです。なるべく2階ということで」 女性職員「そうですね、なるべく2階ということで」
料金体系に、あらためて「へぇ~」
料金を、ざっくり聴きました。介護度(要介護1)で、個室の場合、1ヶ月20万円くらいになりそうです。なんとなく、私は10万円チョットくらいかな、と思っていたのですが、実際はそうでもない。
保険給付と実費負担
介護保険給付費対象(本人1割負担)、実費負担部分がある。考えてみれば当然でありますが、あまりにもざっくり想定していました、私は。
住居費、食費、教養娯楽費などは実費部分で、これとのトータルが利用料金合計であります。で、要介護1で計算してみると、「20万円チョット出るくらい」になります。もちろん、要介護度が上がれば、段階的に利用料金も上がる。また、納税状態によって、減免の措置もあるので、あくまで基本ということでありますが。
あらためて考えました。友人、知人の中には、10年も家族が施設に入所している人がいる。(老健などは基本的には3ヶ月を目途に退所を迫られるので、数箇所を渡り歩いている人も)10年もこれだけの高額負担を続けているのは大変だろうな~、と。
だから、親のために、兄弟で負担を分け合って(例えば3等分して)介護保険給付費を捻出している人もいるわけです。
義父は「あんたに世話をかけて申し訳ない。まぁ、この年だからそんなに長くはないだろうからよろしく。」と穏やかに言う。きわめて頭の中はクール。冷静であります。
これが、場所が変わるとクールじゃなくなる。いくらか興奮状態になり、「家に帰る。無用なことはしないで欲しい」と、ベッドから下りようとしたり,人をみればしゃべり続けるということになる。ここが老人なんでしょう。何しろ、入院したのは102歳の今回が初めて、というモンスター老人なんです。
しかし、何事も勉強。「医療と介護の間を行ったりきたり、しなきゃならないんですよ」と、経験したご家族はいう。その実体験をやってみようと思っています。
※「医療と介護の間」・・これは大変らしい。<老健>は、あくまで回復期の人の施設。具合が急変すると、救急車で病院(2次医療の大きい病院)に運ばれる。診療期間を経て回復し、また老健、特養ホームなどにもどりたくても、救急車を呼んだ時点で退所になっている。また一から受け入れ施設を探さなくてはならないんです。これが大変」なんだそうです。(わかる気がするなー)
入院させてほしい [介護]
7月19日(木)
昨日は大変だったけど
昨日から今日にかけて、義父の具合が良くなかった。足に力が入らないらしくうまく歩けない。朝ごはんはいつものように楽しんで食べ、お昼のお茶とお菓子もまぁまぁ。しかし、うとうと眠っていることが多かった。そのまま、夜ご飯は「いらない」と言って就寝。
食欲がないというのはよくない。「100歳を過ぎるとこういうことでぽっくり逝っちゃうのかしら。明日は(今日のこと)は、病院にいって、みてもらおう。入院させてもらえないかしら。」と思っていました。
ところが、今朝は、体調が復活。「朝ごはんは普通に食べる」と。
食欲やプライド、社会への関心があるから元気な102歳も食欲がなければ、まったくダメ。昨日は、全体に機能が衰える感じで、表情も弱かった。
ところが、「100歳を過ぎると未知の世界」と「六花」の先生がよく言うように、またも1日で復活。正直なところ、ほっとするとともにややあきれた。食欲と生きる意欲はイコールなのだ。
だけど、予定していたので、朝一番で「六花」に診察していただきに行く。
「六花」で
「汗はでなくても軽い熱中症にかかったのかもしれないし、脱水症だったのかもしれないですね。でも食欲があるならもう治ったということでしょう」とお医者さん。「でも、あのままだったら、私ひとりの手に余る。アーゆー時は入院させてほしい。入院できるという目安はなんですか」と聞くと「食べられなくなって、点滴などで栄養をとらなくちゃならない時、ですね」とおっしゃる。
いろいろ重なって
昨日は、役場の介護保険室や、介護相談員(留守だったけど)に電話したり、いろいろ行動してみた。だけど、「ケアマネの一覧表郵送しましょうか」と。一時的に具合が悪くなったこんな時、介護保険サービスは何の役にも立たないのは、実は100も承知だ。だけど、介護保険室に電話してしまった。あとで後悔した。
家にはちょうど、3週間前に頼んだシルバー人材の「庭木の剪定」の人が作業に来ていた。
昨日、今日と2日間来てくださった「剪定」作業の方たちは、家の中でゴタゴタと心配ごとがおこっているのは、多分気付いていたんじゃないだろうか。今朝は今朝で、二女と私の会話が外に漏れていて、2人ともイライラした感じが伝わってしまったかも。(すいません)
あれ、ミケがいない!
とにかく、昨日、私は(庭木の剪定)作業のシルバー人材の方々(いつもお願いする2人です)のお茶などの対応と、歩けなくなってしまった義父の対応に、気持ちが憔悴しきっていた。
そんな中、家猫のミケ(人間でいったら、コレも90歳くらいになるだろうか。拾ってから18年経つ)が、家の外に遊びにでて帰ってこなくなっていたのに気が付いた。夜外に出しておきながらすっかり忘れてしまった。
猫は、自分の方に関心も愛情も注がれて無い状況は敏感にわかるもんだ。ごめん、ミーちゃん。
二女は、、1日で復活したじいさんに安心したものの、ゴタゴタ騒ぎの中、家の外にでて帰ってこなくなった猫に、気分がめいったまま仕事にでかけた。
私もそうだ。完全にめいっていた。人間が余裕がなくなっているとき、あおりを食うのは動物だ。
猫は午後になっても帰らない。何回か近所を見回る。いない。
3時ごろ、また外にでて、呼んでみた。高齢になって反応が鈍くなっているミケ。耳が遠くなっているのかもしれない。ところがなんと!1分ほどして車の下からノソッと出てきた。
義父の時よりほっとした。なにしろ小動物、パニ食っていたら家に帰れない。
さっそく二女にメール。「ミケいました!」 返信メール「よかったー。知らせてくれてありがとう!」
そうですとも、。知らせなきゃ、彼女はずっとめいった気分で仕事していると思うもん。
昨日、今日と、私は三郷に住む妹に、電話をしていた。孤独で孤独でたまらなかったから。お互い、そういう時は、聞き役になるのがいいとわかっているので、「大変だね」と聞いてくれていた妹。
一難去ったと知った2時間後、メールが来た。「7月25日から31日までアメリカ、8月7日から16日までシンガポールです。家のPC以外、連絡厳禁」ですって。やさしい聞き役は「じいさん復活」の2時間後にはいつもの人に戻っていた。