高齢者の誤飲・誤食 [高齢化社会]

9月23日(水)

誤飲・誤食にご注意

消費者庁は16日、65歳以上の高齢者の誤飲・誤食事故がこれまでに165件寄せられており、最も多い薬にPTP包装シートなどの注意するよう呼びかけています。

高齢者は、視覚、味覚等身体機能や判断力の低下、認知症などにより、誤飲・誤食のリスクが高まると考えられます。事故を防ぐため、高齢者のいる家庭では十分注意するよう消費者庁は呼び掛けています。

PTP包装の薬

この頃の薬は、ほとんどがPTP包装(press through package)で、医薬品を薄いアルミのとシートとプラスチックを圧着させて1錠ずつ分けて包装しているいます。

これを家族などが1錠ずつ切り分けて、用意してあげても、この中から薬を出すということを忘れてしまったり、これそのものが薬だと思ったりして、そのまま飲んでしまうのだそうです。

その結果、切り取った包装シートの角が、食道に突き刺さったり、出血したりという事故になります。PTP包装の薬に事故は、他の事故と比べて団トツに多くなっています。

カップラーメンの香辛料も

高齢者の一人暮らしだと、カップラーメンなどで済ませることもあるのですが、この時、香辛料の袋と思って、乾燥剤の袋を開け、入れてしまったという事故も起こっています。

そのほか、洗剤・洗浄剤を飲んでしまったもの、部分入れ歯を飲んでしまったもの、乾燥剤を飲んでしまったものなどがあります。

いずれも、判断能力の低下、視覚の低下など高齢化に従い出てくる問題で、リスクは年齢が上がるに従い、高まってくると思われます。

年代別件数

消費者庁に寄せられた事故情報から年代別にみてみますと、75歳~79歳、80歳~84歳が多く、165件中79件がこの年代です。(うち53件が薬のアルミ包装を飲んでしまった事故)

この年代以前だと、注意力が十分あり、また、それ以後だと手先の作業が弱くなるので、家族や看護人が包装から薬を出して準備するといったことがあるからだと思います。

危険性

〇PTP包装シート(53件)…PTP包装シートを飲み込むと、喉や食堂、腸などの人体内部を傷つけたり、穴が開いたりして重大な障害を招く恐れがあります。痛みなどの症状が出るまで誤飲したことに気付かないことが多く(本人に認識がない場合が多い)、体調不良などで検査しても,PTPシートはX線を透過してしまうため、発見が遅れ、重症化する恐れがあります。

〇漂白剤(11件)…11件中7件は、台所用塩素系漂白剤の誤飲事故。大部分は食器やペットボトルに移し替えたものを飲料と間違えて飲んでしまう事例です。塩素系の漂白剤を誤飲すると、腐食作用により口の中や喉、食堂、胃粘膜などがただれ、吐き気やおう吐、物を飲み込めなくなったりします。

〇乾燥剤(11件)…11件中8件は、食品の乾燥材として用いられている生石灰(酸化かるしうむ)を誤飲したもの。生石灰は、水にふれると熱が発生するため、口の中、喉,食道などがただれて、物が呑み込めなくなったり、やけどや出血を起こしたりします。

義父は102歳で亡くなるまで認知症は出ず、何でも一人でできたので、PTP包装の薬も、シートをそのまま渡していましたが、今頃になって(よく何事もなくすんだな)と思ったりします。

どうか、皆さん、お気をつけてください。


nice!(1)  コメント(0) 

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。