1年間病院行かず賞金もらう? [医療]
4月2日(木)
健康推進策の法改正
健康診断を受けて1年間病院で治療を受けなければ1万円あげます。
こんな自治体の健康推進策を後押しする、関連法の法改正が今国会に出されているのだそうです。
ニュースで取り上げられはしないけど、国会会期中にはたくさんの法案が提出されているもので、おおー、こんなものが、という改正案があります。
この改正案は、増え続ける医療費を抑制する狙いがあります。
すでに先んじて実施している自治体もあります。たとえば、岡山県総社市。対象は国民健康保険被保険者9067世帯。特定健診を受けた後1年間、誰も保険診療を受けなかった世帯に奨励金1万円をあげています。2013年は70世帯がもらったのだという。
総社市は以前から保険診療を受けなかった300の有料世帯に対して商品を差し上げていました。が、この優良世帯、特定健診を受けた世帯が8%と低い。もともと健康自慢の家庭だからか、特定健診だって要らないと考えたのだろうか。。
市は「単なる医者嫌い」も多いのではと考え、特定健診を受けたうえでの健康をめざし、生活習慣病の患者を将来にわたって減らすことを考えたということです。
こういった試みはかなりの効果をあらわすらしく、総社市の国保会計は、2012年、約6800万円の赤字だったのが2013年には約400万円の黒字に転じたのだそうです。
全国自治体の国保会計は、ほとんど赤字で、一般会計から繰り入れているのが現状ですが、何かを目標にして健康意識を高めるだけで、医療費は減っていくということが自治体独自の取り組みでわかってきたといいます。
そこで、国はこうした自治体の取り組み効果を法に取り入れようと法改正を目指し、改正案を上程している。関連法が成立すると、自治体などが健康教育や疾病予防の仕組みなどを作って自助努力したらそれを支援しますよ、というもの。
国は、すぐ「何かやってみてください。補助金を出して支援しますよ」と目新しいことに、ニンジンをぶら下げる。
これに対して日本医師会は「安易な法改正によって、被保険者が受診を我慢したら、重症化を招きかねない」と懸念していると、新聞報道。
保険証を持っていても、自分は2、3年使ったことがない、といっていた20代、30代のころなら、「医者に行かず1万円ゲットしよう」と思うかもしれないが、1万円なんか、無事な毎日に代えられない、と思うこの頃です。