ある議員の訃報 [仲間]

10月16日(金)

骨髄異形成症候群

昨日、突然、ML上に「自治体議員政策情報センター」のメンバーで、岡山県議(女性)Yさんの訃報が発信されました。全国組織の、この議員研究会をけん引してきた議員の、突然の訃報に、耳を疑った人がほとんどだと思います。

私などは、あとからメンバー入りした新参者ですから、年に何回か、議員会館会議室で行われる「国×地方」研究会でお会いするだけ、お昼を地下の議員食堂でご一緒したりするだけの立場ですが、明るく元気な姿を見たのは、ついこの前だった気がします。

でも、ついこの前だったと感じるのは、時々しか会わないからで、この半年は、骨髄移植、移植後の無菌室での安静、抗がん剤治療と、凄まじい治療とのたたかいだったことは、想像に難くありません。

骨髄異形成症候群。私もこの病気の持ち主です。私が約20年間、この病気と付き合っているように、亡くなった岡山県議も長いこと薬を飲んでいたのか・・それとも急に発症し、治療も間に合わないほどの速さで骨髄機能がダメになって行ったのかわかりません。国会議員会館の食堂(のテーブル)で、そんな話が出る由もありませんから。

骨髄異形成症候群とは、骨髄の中で作られる血液成分(ヘモグロビンだったり、白血球だったり、血小板だったり)が、不完全(素人でよくわからないのですが、要するに、正常でない不良品を生産してしまう)で、それは血液検査をすると、普通の人の半分以下、ある時は20分の1なんて数字を示します。

 私の場合、一番低い時は10年ほど前だったのですが、ヘモグロビンで6万個以下(ふつうの女性で13万個から15万個)、血小板で2万個以下(普通の人とは1ケタ違う)という数字でした。

毎月、定期検診して輸血をして帰ってくることをくりかえしていました。階段などのぼるときはきつかったけど、長年親しんだ体ですから、そういうもんかと気にもならない、普通の生活(もちろん、議員生活も)をしていました。

この血液(良品の血液です)をつくる機能が急激に落ちてしまうこともあるのが、骨髄異形成症候群です。信じられないくらいそれぞれ血液成分の数値が落ちてしまうんでしょう。それこそ、普通人の100分の1とか・・・。

有名人では、もと東京都知事の青島幸雄氏が急激に弱り、亡くなりましたし、カンニング竹山の相方(何て名前だったか忘れた)だった人も、治療の甲斐なく死亡しました。

機能が急激に悪くなっていくのを治療するには、骨髄移植しかありません。しかし、ドナーはあまり見つかりません。唯一,兄弟、姉妹で4分の1の確率で合致するものをもっているといわれます。

私の場合、万一に備えて調べましたが、4人の妹弟のうち2人があっていたという幸運でした。(私はB型ですが、2人はO型なので、移植すると、私はO型?)これで、いつ骨髄移植をやることになっても大丈夫と「いざという時」に備えていました。

が、人間の体は「生身」とはよく言ったもの。不思議なもので、急激に骨髄の中で正常な血液を作り出す機能が落ちちゃうこともあれば、何かをきっかけに、落ち続けていた数字が上昇しだすということもあるんです。

私の場合、約3年前から、まずヘモグロビンの数字がよくなり、続いて血小板の数字が、、という具合に復活してきたのです。2か月に1回の定期健診でも、数値はじりじりと上昇しています。

輸血もなしになりました。自治医大の主治医も「詳細はわかりません。鉄分を体の外に出す薬が刺激になって復活したということもあるし・・」と、いうだけ。

今でも、数字は普通の人より、かなり低いのですが、自分では〈ふつうの人〉より元気に走り回っています。骨髄の機能は回り出しているので、もう大丈夫だと思います。骨髄異形成症候群では、こういう事例が、何例もあると思います。

しかし、反対に急激に機能が落ちてしまうこともあるわけで、おそらく周りの人は「アレヨ、アレヨ」という間に、弱っていく血液造成機能に、なすすべがないのではないかと思うのです。

同じ病気で、昨日までと同じ日常が再びやってくる人と、突然日常が途切れてしまう人と・・・。「自治体議員政策情報センター」の議員仲間の急死に、いろいろ考えました。

さぞ、無念だったろうなー。生きたかったでしょう。ご冥福を祈ります。


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