高齢者人口過去最高 [高齢化社会]

9月22日(火)

高齢者人口3384万人

昨日、高齢者人口の公開血が示されました。2015年9月15日現在の高齢者人口は3384万人、昨年同期より89万人増えています。昨年、高齢者の占める割合は25%を越えましたが、今年はさらに伸ばし、26.7%になりました。80歳以上の人口も増え、初めて1000万人を超え、1002万人、100人に8人の割合です。

高齢者の増加ピークとなる団塊の世代最後の昭和24生まれの人が高齢者入りした昨年同期は同一基準で前年比111万人も増加しましたがそれより増加割合は少なくなっています。高齢者人口の総人口に占める増加は2014年で終わりを告げました。

が、この割合は25年後の2040年でも、変わらないものと推測されています。

転出・転入

東京、大阪、長崎県をはじめとする24件で高齢者の転出が増加しています。反対に高齢者の転入が多いのは、千葉県、埼玉県、神奈川県など23県。大都市から近接する県への転出が多いのは、高齢者施設がこういった地域に増えているからです。

高齢者の仕事

高齢者の就業率は男性29.3%、女性14.3%で、合計では681万人が仕事をしています。15歳以上の就業者総数に占める高齢者割合は10.7%、これも過去最高の数字になっています。7割が非正規社員。理由は「自分の都合のいい時間に働きたいから」が31.6%で多い。

健康に気を付けながら、できるだけ仕事を続けたいという気持ちは「健康寿命」にもいい影響を与えるのでしょう。

貯蓄

2人以上の高齢者世帯の平均貯蓄額は2499万円。ゼロの世帯も含めた中央値では1588万円。ほぼ半分は定期預金。

金額だけでは測れない現実もあります。無年金、無収入の高齢者も多く、生活保護世帯も増えているのが現実です。藤田さんの著書「下流老人」には、見逃せない現実が示されています。

認知症の夫が火事

認知症の夫(82歳)が自宅で一人でいるとき火事が起きた。隣家に燃え移った。2013年11月のことです。

隣家の人は留守にした妻(73歳)に損害賠償責任があると訴えた。この裁判で、[隣家に延焼した当時、妻は外出しており、夫が警察官に話したことによると、夫が新聞紙に火をつけ、布団の上に投げたのが原因」と、1審では「妻に過失」として約40万円の支払いが命じられました。

「妻に重過失は認められない」

1審で地裁は「監督義務を怠った」として約40万円の支払いを命じられましたが、その後妻は上告しました。2審の大阪高裁では「妻に過失はない」と和解を勧告しました。

和解で、この妻は命じられた金額より多くを隣家に支払って和解が成立。妻は裁判所が命じた金額に不服があるのではなく、認知症を看病する生活の中で起こりえる事故に、寄り添う判決がなかったことに、納得いかずに上告したのではないかと思えます。

高齢者社会をある意味、反映した事件でした。大阪高裁の判決で救われた思いがしました。


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