地方創生の中身 [行政]

5月29日(金)

地方創生『大学習会』

構想日本第212回「J・Iフォーラム」のタイトル、地方創生大学習会とは、ずいぶん大げさなタイトルを付けたもんだと思いましたが、昨晩は大会議室いっぱいの200人超の人が集まった。一般人、企業の人、議員、首長まで。

さかんに言われている「地方創生」ですが、実はその中身がよくつかめていない。その証拠がこの盛況さにあるんではないでしょうか。

国は「地方創生」政策に、初年度で1兆円を超える予算(補正予算を含む)を付けました。自治体は国の100%交付金を受けて、まず「地方版総合戦略」を作り、お達し通り、受け皿をつくろうとしています。

国の計画通り、地方がやっていれば活性化が図れるのか。そうならやー、文句はない。なりそうもないから、これだけの人が集まってくるんでしょう。

昨日の討論者 

 ①岡田豊氏(みずほ総合研究所主任研究員)・・・「B級グルメ」や「観光カリスマ」など、主に地域活性化について研究。世界中で親しまれているボードゲーム「モノポリー」の2000年世界チャンピオンで、大阪版、横浜版、このほど会津地方の地域資源をいっぱい詰め込んだ「会津版モノポリー」を監修、発売した。

②木下富美子(博報堂社員、北海道江別市顧問)・・・「地ブランドPRO」の開発に携わる。2012年内閣府「男女共同参画局に出向。政策調査企画官として安倍政権の女性活躍促進政策にかかわる。墨田ブランド戦略検討委員会、栃木県次期プラン策定委員など。「ブランディング」業務を専門としている。

③清水聖義(群馬県太田市長)・・・現在、通算6期目の、ご存知太田市長。「市民の目線」を原点にマーケティング手法の都市経営を進めている。ハイクオリティーの市民サービスを株主である市民に提供するため、ISO9001の認証取得は有名。外国語教育特区など個性豊かな行政で知られている。

コンサルは金を返せ

清水市長のいきなりの発言がおもしろかった。木下氏の発言を受け、「私はコンサルなどいい加減だと思う。言うだけ言ってやらせて、結果に責任を取らないで、期限が過ぎたら去ってしまう。効果が出なかったらコンサル料を返せを言いたい」と挑発気味に発言。

※「構想日本」の当日資料には、〝「総合戦略」はコンサルに丸投げ。自治体からの受注で(コンサルバブル)がおこっている。国の財政支援が助長している面もある。”と書いてありますヨ。

中央から派遣された木下氏の「地域おこし協力隊」「ブランド・イノベーション・デザイン」「団体のブランディング」などキャッチフレーズに、(それで地域が活性化したら、こんないいことない)と、清水氏、軽くいなした感じです。

 私も同感した。突然よそからやってきて、地域の人と職員を集めて「こうやったら」「ああやったら」という。耳触りのいい素敵なキャッチは、なんか効き目がありそう。だけど、どれもこれも「いつか来た道」と思ってしまうのは私だけ? 昨晩の言葉、18年前、16年前の宮代町が盛んに使っていた言葉じゃない?

所詮、国も地方も、事業に看板やキャッチのかけ替えをして類似事業をコピペしながら繰り返しているに過ぎない。

「6次化産業化推進支援事業」は26年度で終了→「6次産業化ネットワーク活動公金」「6次産業化サポート事業」などで27年度復活しているが、コピペに交付金を足しているようなもの。

地方自治体は、とうの昔に、その内容に違いや効果があるとも思われないのに、新たな補助金や交付金が計上されているから、使った方が得だと思っているだけじゃないか。

そこ行くと、太田市の清水市長は「国の言うことなんか効き目がない」とハナからあてにしない。

最後に、岡田氏と名刺交換。私「日本創生会議の消滅可能性自治体、あれにすっかりやられちゃった感があります。地方の尻を叩くというより、元気を奪って、ますます他力本願にしたというか、自力では無理~と思わせた」 岡田氏「失礼な話ですよね、あれは」


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