突然やってきた指定廃棄物 [放射能]
8月10日(日)
台風来るも休息の雨
台風11号は高知県に上陸したらしい。人数にして、これまでで最大の避難勧告は大変なことですが、台風がもたらす雨は、一方で、酷暑が続いていた関東地方では、草木だけでなく人間、動物すべてに休息を与えてくれた感があります。
千葉県・東葛地域の指定廃棄物問題
指定廃棄物とは、ご承知のように、H23年・3月、東京電力福島第1原子力発電所の事故によって放出された放射性物質(主にセシウム)が、ごみの焼却灰、稲わら、たい肥、下水汚泥、浄水発生土などに一定(8000ベクレルから10万ベクレル)の濃度を超えて付着したものです。
指定廃棄物は、国の処理体制(県内に1か所選定する。、しかし、候補地が発表された宮城県・栃木県では地元が猛反対)が構築されるまでの間、ごみ焼却施設や下水処理施設などで一時保管しなければならないとしています。
千葉県東葛地域では、千葉県に4市1組合(松戸市、流山市、柏市、我孫子市、印西組合)の指定廃棄物の保管場所建設を要望していましたが、県は、2011年10月31日、「手賀沼終末処理場」に施設建設を発表しました。
我孫子市、印西市はここにもともと処理場としていた自市分のみ搬入したいと考え、松戸、流山、柏分の搬入を拒否した。
この実態を我孫子市は、ぎりぎりまで黙っていて、12月20日になって初めて議会に報告。市民の知るところとなる。
近隣住民への説明・時系列
2012年6月8日、施設から200m以内の住民、地権者(印西市にある施設)に第1回目の説明会を実施するも、住民からは「白紙撤回」要求が出された。しかし、
6月18日、県は一時保管施設建設を決定
9月8日、県は日中に建設許可申請を提出し、夕方2回目の地元説明会を開くという強行にでた。
9月21日 建設工事着工。住民の意見は完全に無視されました。簡易なテント式倉庫、底面は10cmのコンクリートという簡略のもの、短期間で建設完了。(現在7棟がある)
反対運動と搬入の既成事実
9月25日 広域近隣住民連合会が発足。白紙撤回要求の署名活動開始。11月16日 千葉県に16320筆の反対署名を提出。同時に訴訟を起こす。
2012/12/20 千葉県が「明日から搬入」を発表
2012/12/21 施設前で搬入阻止運動、しかし強行された。
2013/1/8 流山搬入開始 これまで、松戸市 51.97トン 流山市 177.85トン 柏氏96.30トン
※指定廃棄物は、8000ベクレルから10万ベクレルという範囲。ここに運ばれるものは5万ベクレルという高濃度のものが多いという。
一時保管施設の問題点
なぜ、印西市住民、我孫子市住民がこれほどの反対運動をするか・・。
①放射能汚染物質は、発生元で保管が原則 ②保管施設はテント倉庫、風速27.2mでテント幕が破れる設計。 ③焼却灰の入れ物はフレコンバック塩化ビニールの袋、強度が弱い ④施設の場所は、利根川、手賀川が氾濫した場合、5m以上浸水することが想定される ⑤施設から300m以内に安孫子東高校、(在校生600名)がある。 ⑥大規模地震発生時、液状化の可能性が大きい、などです。
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