人口減の真実 [高齢化社会]

3月3日(月)

循環バスの新しいコースに、戸惑いと苦情が出ているようです。私のところにも、メールで1件、ファックスで1件、循環バスのコースから外された地域の人が「なんとかならないか」との戸惑いを届けてくださっています。議会の委員会で、もう少し細かいところが出てきそうです。

学園台・県道沿いの街路灯について、一般質問を通告していますが、地元の住人は「せめて、質問を傍聴し町にわかってもらおう」と傍聴に繰り出してくださるという。数人は、スズラン会の当事者。事業者や商店の方は、要望は出すが、議会の傍聴は遠慮したいというのが、これまでの常だった。だからめずらしい。何とかして消したくない〝街の灯”

人口減の真実・・雑誌「東洋経済」

さて、本題。「東洋経済」の2月22日号は、特集で「人口減の真実」を組んでいる。〈甘く見るな! 本当の怖さ〉なんて副題がついている。

が、過度な楽観や、過剰な悲観ではなく、問題解決の糸口を探るため、向き合うべき危機の本質を見つけようという、まじめな内容で、面白かった。

3つの段階を経て減少

日本の人口は今後、3段階を経て減少してい行く。1段階は、2025年ごろまでで(いわゆる2025問題)、後期高齢者が爆発的に増加する。(それ以上に若年層が減少するため、この時点で全体的に人口減)。

そのあと、高齢者の人口増加は一服するが、若年層の減少はさらに進む。

3段階は2050年以降。このころを境に後期高齢者の数も減りはじめる。若年層の減少と相まって、総人口は坂を転げるように減るというシナリオだそうだ。

2100年の日本の総人口は、4959万人、現在の人口の3分の1近くになり、これは明治時代の水準だ。これは、「国立社会保障・人口問題研究所」(社・人・研)の推計です。一方、国際連合の推計では、2100年の人口を8447万人としている。

両者の推計はかなり違うが、これらの推計をむずかしくしているのは、特殊出生率のとらえ方だ。特殊出生率は、ずっと下がり続けていたが、2005年の1.26を底に回復し、2012年は16年ぶりに、1.4を超えた。結婚している人たちの出生率は好転している。

女性の数が減っている

「東洋経済」は、さらに検証を進める。合計特殊出生率が改善していも子供の数は即座には増えない。(20~39歳)の女性の数は団塊ジュニアをピークに今後減少するため、少子化対策なしには、出生数増は簡単ではない。

2030年には2010年比で、出産年齢女性(20~39歳)の数が半分以下になる市町村が全国に373もあると推測する。

女性の出生率は、生涯未婚率の割合も影響しそうだ。1960年生まれの女性の生涯未婚率は9.4%ですが、1995年生まれの現在19歳女性の生涯未婚率は20.1%と増加する仮定だ。

また、平均初婚年齢が遅くなる傾向は変わっておらず、さらに離婚も増える。離死別再婚効果係数は、離婚すると出生率が下がる一方で、再婚すると上がる。

(社・人・研)は、一人が産む数は増えておらず、出生率が改善する根拠を持つには至っていない、と説明している。

国連の予想では、特殊出生率2.07が人口が安定状態になる人口置換水準という。すべての女性が2.07人産むと、増えもしない、減りもしなくなるという。

お先真っ暗ではない

だが、そう悲観したことではない。〝人口ゼロ成長目指せ”、〝限りある資源・人口抑制を″ 、これは1974年の雑誌のキャッチフレーズだった。当時の出生率は2.10倍。(このままいけば人口爆発 地球の資源が枯渇する)といったのはほかならぬ政府だった。

つまり、いつの時代も人口推計は、極論になりがちだ。そうそう悲観ばかりしていられない。必要なのは冷静な分析と適切な政策なのだ。(本当にその通り。私はいつもそう思っている)

幸い、最近の高齢者のバイタリティーは目覚ましい。平均余命等価年齢(いろいろな指標があるので覚えるのが大変[あせあせ(飛び散る汗)])から見ると、今は74歳の男性が1955年当時の65歳並みに健康、ほぼ10歳も若がえっているのだという。心と体にいいことを探して、心地いい毎日を模索していらっしゃる。これは、従属人口指数(また指標?! これはひとりの高齢者を支える労働人口の数[あせあせ(飛び散る汗)])の負担感を軽減させる。

目先の人口減による経済力低下に関しても、高齢者や女性の活用しだいで活路は見いだせる、というのだ 。

介護・医療不足

しかし、10年後の介護・医療不足は、「待ったなし!!状態」は確か。もう、地方や過疎地の医療、介護不足は、ピークを過ぎた。これからは、首都が、これをどうしていくか。

もっと細かく言うと、首都中心部の介護不足(介護施設不足)と、首都周辺部の医療不足(医療機関と医師不足)はかなり深刻。

埼玉県は、これまで東京の医療に頼ってきました。通勤者は東京の医療機関でかかり、東京の医療機関に入院することができたから。しかし、団塊の世代などがどかっと地元に帰ってきたとき、地元を含め、埼玉県には対応する医療機関がない。これは、通勤圏の宮代町のこれから10年後も映し出している。

一方、東京の中心部は、圧倒的に介護施設がない。家族介護ができない世帯の高齢者は、中心部の外郭、首都圏の外側に出てくるしかない。

首都圏の外側の自治体は、限られた財源をどこに使うか、どこに準備をしていくか、その政策次第で、悲観的予測から解放されそうであります。


nice!(1)  コメント(0) 

nice! 1

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。
お雛様コンサート春遠からじ ブログトップ

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。