大田原市の事業仕分け その① [事業仕分け]

9月30日(日)

「そもそもこの事業は必要か?」

そもそも論から切り込むのが、事業仕分けの「肝」だ。

四苦八苦してやっている事業を、「そもそも、この事業は必要か」「そもそも、持続して行く価値があるか」から論じられるのは、職員にとって時にはつらい。プレゼン(概要説明)に汗びっしょり。プレゼン要員を後ろから撮った。↓ (大田原市の事業仕分け 9/30)

大田原市.jpg

しかし、職員の胸中はいろいろだ。内心は<絶対ケチ付けられてなるものか!>から<いつまで続けるんだろう、上がやれって言っているからやっているけど>、<これ、ムダだよナァー。そう言われるほうがいい>まで、実はあるようだ。

1ヶ月前に参加した、白井市の事業仕分けは、決算議会の前だったこともあり、とても有意義だった。昨日の大田原市の事業仕分けは、決算が済んだあと。後の参考にしたい。

正直に言えば、事業仕分け初めての大田原市は、まだ荒削りのプレゼンであったり、仕分け人からの質問の意図がわからなかったりで、熟度は低かった。(白井市は2回目だった。事業の概要を説明する事業シートもわかりやすかった)

かなり無駄が多かったり、なんとなく続けていたりで、実施事業の半分以上の判定が、<この事業は、不要または凍結>だった。事業仕分けをやった自治体の中では、不要・凍結の判定が続出したところだ。

これは、トップをはじめとして、執行サイドが外の風に当たってない、軽い鎖国状態になっていたからだと、(私は)思う。

それでも、事業仕分けをやろうと決心した首長は、評価すべきだ。自分では、切るに切れない事業もあったかもしれない。それを、仕分けで指摘されたからと打ち切る理由がつく。また、ぼろくそに言われても自分の一押し事業は、たとえなんと言われても、やめなければいい。仕分けの結果には、したがわなければならない決まりも法的根拠もない。

よく誤解されるのは、事業仕分けが、削減のために実施されるのか、ということ。レンホウさんなどが、テレビで、「こんな経費必要ですか。一番でなければなぜダメなんですか!」とすごむから費用を削るためにやることだけが強調される。そりゃー、バッサバッサと経費を切り、埋蔵金を掘り出すのも目的の一つではあるが、一番のねらいは、一般人には普段目に触れていない事業の概要が、公開の場で明らかにされ、市民が判断できる材料が仕分け人の目線で引っ張り出されるということでしょう。

役場的には、補助金ももらえるし、やらなくてはならない事業でも、市民目線で、はたして税を投入する根拠があるか、継続させる値打ちがあるか、をゼロベースから考えることができる。

私は、これまでかれこれ6年くらいあちこちの事業仕分け(国のそれぞれの省庁、地方自治体の)を見てきたが、昨日、はじめて宮代町の議員1人とご一緒した。

次には、関心がある職員さんを誘いたい。地方自治体の事業仕分けは、土日に実施される。行きたいと思う気持ちがあれば、ぜったい収穫がある。

最初から、<そんなの面倒だ>と思っていたら、外の風に当たれないし、触発されるものはない。<外部の眼>で見れるチャンスです。

私は、事業仕分けに限らず、自治体職員にも知ってもらいたい学習会の資料はもらってくるのですが、さし上げても反応がわからない。(もしかして、迷惑だった・・カナ) 昨日も一部多くもらってきたが、また遠慮して差し上げないで終わるのか・・・。

自治体でやっている事業は、似たり寄ったりのものも多く、(ああ、それだったらわが町のほうが進んでいる)と思うこともある。だけど、参考にするのは、仕分け人の着眼点で、鋭い指摘で、かなり参考になる。だから事業仕分けはおもしろい。

太田原市では、20の事業を仕分けに出した。判定してもらうためには、事業シートを用意する。このプレゼンに1事業当たり4~5人出席する(この準備作業はかなりエネルギーを要する。それをコテンパンにやられることもあるから、同情もする)。

そのほか、2日間の事業仕分けには、受付要員、事務局チーム(録音、撮影、記述など)、要員が約20人かかりきりになるので、のべ、60~70人が関わったと思われます。

費用については、大体わかりますが、よそ様のこと、ここで言及は控えたい。


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