「国際交流の集い」で中学校とのすれちがい [市民活動]

1月10日(月)

「国際交流の集い」準備状況

1月23日(日)に迫った「国際交流の集い」は、今、準備・手配の真っ最中です。年に一度の大きいイベントです。「公募補助金」団体ですから、少しの公費助成はあるものの、財源のほとんどはバザーなどの自主事業で捻出しなければならず、財源、人手ともにかなり厳しい中で、たくさんの事業を打っています。そのなかでもメインの事業である「国際交流の集い」なのです。

私は、「国際交流ネットワーク」では当初からこのイベントにかかわり、というより前身の「外国人による青年の主張」を企画した人間です。その頃(H9年に始めて)から厳密に言うと14の回を重ねることになりました。

しかし、いつもスムーズに運んでいるわけではありません。

中学校に・・

 準備をはじめた10月例会で「今度は、町内の中学校にパフォーマンスの部に出てくれるよう依頼してみたら」という案が出たのが、ことの始めです。民間のボランティアグループですから、最初は気楽に「どこかの中学校をチョイスして声を掛けてみたら」という発想だった。

しかし、義務教育の分野というのは、そうはいかない。「いやー、1校だけというわけにはいかないですよ。一応3校全部に平等に依頼するのでなくては」「それに、いきなり訪ねるのはダメでしょう。教育委員会を通すと、スムーズに窓口が出来るかも」ということになった。

 そこで、私が「担当」を仰せつかった。まず、教育委員会から「イベント参加」依頼の件を3校に(話を)通してもらった。手続き上、校長先生が最初の窓口ということになりました。

 人手薄の市民活動、それぞれの<出し物>は、全部担当一人でやらなくてはならないし、また、一人でも出来ます。が、学校という市民活動とは<異質>な場所を訪問するのには「形式」も必要、会長に同行してもらって3校全部を訪問することになりました。

依頼のための訪問

 アポをとり、11月4日、須賀中、百間中、前原中の順に(活動説明、参加依頼)に参上しました。このとき、須賀中学校では校長先生と、もう一人の先生が立ち会ってくださいました。他の2校は校長先生だけだったと記憶しています。

 こちらでまず、今回のイベント「国際交流の集い」についてお話させていただきました。「市民活動で資金面では厳しいが、これまで日工大、宮代高校などと連携した活動発表の場としても国際交流の集いは実績を重ねている」「発表の後、外国料理を囲んで交流体験が出来る」「楽器搬送の場合、搬送費を当ネットワークで負担できると思う」「もし、参加していただけるなら、12月初旬までに加納までご連絡をいただきたい」という内容でした。で、連絡用に会長、加納それぞれの名刺を差し上げて辞しました。

 その後、12月初旬までにお返事をいただいたのは、前原中学校だけでした。それを受けて(実施団体の)「国際交流ネットワーク」は、12月例会で、中学校の参加は1校ということを報告、みんなの了承を得、組み合わせとしては子供たちの「空手」演舞をいれることで、全体像が出来上がり、広報に回しました。

ところが!!

12月24日(つまり、学校の終業式の日)夕方に、百間中学校からお電話をいただき「イベントに参加します。」と。内心、あわてましたが「わかりました」とお応えし、27日(月)まで学校にいるというO先生をおたずねすることになりました。もちろん、事の成り行きを「ネットワーク」の会長以下数人に一報しました。みんなびっくりしていましたが、「とにかく月曜に訪問してくる。締め切りを過ぎているからと断れない。先方は締め切りを知らなかったようだ」と。対応策として、3つのパフォーマンスを15分ずつとか時間を少なくすれば何とかなる」ということで(なし崩し気味に)みんなの承認を得て・・・。

 27日という今年も残り少なくなった日、お電話いただいた音楽担当のO先生に会った。先生は、『12月の「イルミネーション2010」(町の企画)にも出てし、みんな練習に励んでいるんですよ。こんなレパートリーもあるんですよ』と、楽しい曲、盛り上がる曲のレパートリーを挙げられる。とてもステキな曲ばかりだ。(だけど、こちらは会長がお約束したとおり、楽器の搬送方法・その費用、演奏時間の配分が気にかかる)年明け早々に楽器搬送の件を進めることにして、百間中学校を辞した。

ところが②

 新年が明けた。4日仕事始めに、中学校で聞いた(楽器の扱いに慣れた)「引越しセンター」に電話したら、とんでもないことがわかった。この「引越しセンター」は、町のイベントでも委託する慣れた業者です。しかし、見積もりを出してもらったら、6万円を超えていたのだ! 我々のような(ボランティアの)市民活動の費用負担の域をはるかに超えた相場だった。甘いといえば甘いのですが、会長以下メンバーの頭に中には1万円か(高くても)2万円という金額しかなかった。

 私一人で決めるわけにもいかない。また、メンバーの意見を聞かなくてはならなくなった。会長、副会長、書記、会計(何より会計だ!)という幹部メンバーに招集をかけて1時間半後(PM4:30~)に「緊急会議会議」を開くことにした。皆さん、この件については「またー?何」と、うんざりしているようでしたが、担当するこっちも一人で決める問題ではなくなってきている。急いで意見を集約し、結論をださなくてはならない。

私のほうからは「見積書の内訳は、前原、百間両中学校の楽器、琴と、吹奏楽の楽器を3トントラックでピストン搬送する場合の見積もりです」と説明した。

 意見は以下のようなものが出た。「15分という持ち時間のために、6万円というお金は正直出せないナ」「たとえ安いところを見つけられたとしても楽器に傷をつけたりしたら責任問題だ」「こう言っては何だが、百間中は締め切り後に出るといってきた。今回は見送る方が・・」「いや、相見積もりを取って安いところを探すべき」

 結局、今回は前原中に「筝曲」をお願いして、百間中は丁重に断るようにと、私に次なる使命が下った。大きな理由はもちろん「搬送費用」が捻出できないからである。しかし、みんな押し黙っている。

私は「では、そのようにしますが、私一人でいいですか。それでもいいですが、説明・お詫びということになるので会長も行ったほうがいいのでは?」と聞いた。一人が「そりゃーその方がいい」といってくれた。これで対応策が決まった。 (12月月例会で決まったことでもあるし、もともとそのほうが時間的にも無理がないのである)

中学校のお怒りを買ってしまった

 「緊急会議」が終わったのは5:30だった。明日朝一番で百間中に連絡を取り、お詫び・説明に伺うことにして4日は終わった。

 で、翌5日朝、百間中に電話。始業式前だからか、すべての先生はいない。S先生という男の先生が出て、校長先生も、窓口のO先生もいないとおっしゃる。私「では、お伝えくださいますか。ご依頼申し上げていた国際交流の集いの件ですが、楽器搬送費用が捻出できない。申し訳ないのですが、今回は残念ですが見送りたい。ついては、お詫びと詳しいご説明に伺うツモリであるが、とり急ぎ、見送りになったことだけは出来るだけ速くお伝えいただければ。うかがう日時はあらためてお聞きして決めたいと思います」と。

 この朝の、百間中の先生とのやり取りも、もちろんその後すぐ会長には連絡を入れておきました。(1月5日朝9:00) 私は、6日は終日「定期健診」で大宮の病院に入っているので、お詫びは7日(金)会長と一緒にと、考えていました。

ところが③

 さて、7日朝、会長に電話。「本日、百間中に行きます。会長のご都合のいい時間を聞いて、百間中に電話し、先方のご都合のいい時間を決めます」と。

 ところが「とんでもないことになっているよ。市民活動支援室に百間中から電話があり、依頼しておきながら、電話1本で断るとはなんだ!と、怒っているらしい。市民活動支援室から私に電話があって困っちゃッた」とおっしゃる。

あ~、そんなことになっていたのか!! すべて悪いほうに悪いほうに回転していく。

 とにかく、7日10時ということでアポをとり、百間中にうかがう。校長先生、O先生ともにお留守だということで、教頭先生と、もう一人女の先生が対応してくださる。行き違いがあったこと。搬出費用がどうしても出せないこと(それに締め切りがあったことも)など説明させていただいて、お詫び申し上げた。ご理解いただけたと思うけど、これが校長先生、担当の先生に伝わったかどうかはわからない。

ひたすら、お詫び、お詫び

 まず、百間中学校にお詫びをし、役場の担当職員には、昨日9日、「1月月例会」(=「交流の集い」直前の実行委員会です!!)で、「ご不快な思いをさせてしまってすみません」と謝った。それから、昨晩、眠れないままに考えて、(ハタと)思い当たった。そうだ! 市民活動支援室に苦情が来る前に、教育委員会に問い合わせがあったはずだ。(そこから市民活動支援室に回された電話ということになる。教育委員会を通したのだから) 明日、役所が開いたら、教育委員会にも説明・お詫びに行かなくてはならない。

<異質>の団体

 原因はいろいろあったろう。担当を仰せつかった私に全責任は集約される。その中で、留意したいのが、教育現場と市民活動といった<異質>のかかわりの難しさがあげられないか・・・。

 学校にはPTA活動があり、学校行事、生徒達の行事・イベント活動を支えている。これは対等な関係というより、「主」と「従」の関係にあり、行事がスムーズに運営されるために細かくサポートする、いわば下請け機関なのだ。

  PTA団体なら、生徒の参加を依頼した場合、期限までに回答がなくても、細かいツメがあり、回答がないなら何度もPTAのほうからお伺いを立てるでしょう。

 しかし、市民活動団体は、対等(つまり大人と大人の関係)で、きわめてビジネスライク。時間もお金も人手もないから、回答をいただけない時点でほかの事を考える。また、財源がないなら依頼そのものを見送ることもいたしかたない。(そもそも、市民団体の原資は、個人の会費年間1、000円程度。それに公費助成が実行行事の半分だから)

 この「異質」の団体のコラボの難しさが出てしまった。 今回のトラブルの一因ではないかと思われます。それにわれわれ市民団体の「思いつき」の甘さも一因です。

でも、でも時間がたつほどに(素直に)中学校のみなさまに申し訳なかった、という思いが大きく膨れてきます。

今回のことは、担当したものとして私にも十分責任があります。かなり消耗しました。 ですが、とにかく1月23日のイベントをこなしてからです、考えるのは。


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