八ッ場ダムの今日 [国-地方]

「八ッ場ダム」-現地を見てきました

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民主党政権になって、「八ッ場ダム」計画は見直しということになり、地元はもちろんのこと、新政権、前政権関係者などの中であいかわらず混乱が生じています。

埼玉県、東京都など下流の都・県は、計画はそのまま続行すべきとの考えを、県議会決議、各知事の要望などで示しています。

しかし、民主党マニフェストに示したとおり、政府、国土交通大臣はダム計画は必要ないとの姿勢は崩していません。

今まで費やした費用を無駄にしてしまう。続行すべきだとの意見も根強いのですが、実際、ダムそのものの建設には着手していないらしい。これまで使われたお金は、ダムの底に沈んでしまう、村、温泉街などの立ち退き料や、今後住む代替地、そこに行くための取り付け道路などにつぎ込んだお金で、ダムそのものは測量もしていないというのが現状なのだそうです。

それでも、工事はしずしずと進んでいて、いつの間にか、なし崩しにダム建設に手がつけられるのでは…。実際見てみよう、と、今日現場に行ってみました。

空をまたぐような新しい「県道」

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道路沿いにはりついたひなびた温泉街を登っていきました。ダムが出来ると沈んでしまう川原湯温泉です。登りきったところに広い住宅地が整備されていました。何軒か家が建築中です。それぞれが豪邸、広い間取りです。ここにつながる道路も、トンネルも出来たばかりで立派です。ダムの底に沈んでしまう村に「手厚く用意された代替地なんだな」とわかります。

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下に下りてきました。見上げるとかなり高いところに陸橋らしきものが完成しつつあります。空をまたぐような陸橋。あれはダムの上の道路なのかな。下を流れる川まで相当な距離がある。ダムだったら大きすぎる。まさか…。 

測量に来た作業員らしき人に聞いてみました。「あれは、代替地や、新たに作る温泉街に通じる取り付け道路ですよ。県道です」。「代替地はあの高いところにある住宅地です。あの高さのところに川原湯温泉も引き上げます」と。なんだ、そうか、ダムは凍結でも、取り付け道路、トンネルの工事はどんどん進んでいるのね。

こういうところに、もうすでにかなりのお金が使われているのがわかる。つまり、ダムを作るための前哨戦が済んだところです。作業員の人は「ここまでやってつくらなかったら、かえって無駄でしょう」と言っていました。

いや、ダムはやっぱり無駄だと思うんです。いいじゃないですか、山里に立派な道路や住宅地ができ、温泉までいい道が通れば…。ダム計画が止まっても。

それでも、このように公共事業が絶え間なく動いている現状を見ると、現場のややこしさもわかります。

とにかく、現場に行って見ることは悪いことではないです。新緑がやわらかく、みずみずしかった。


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