コウテイ疫-阪神淡路と同じ深刻さ [危機管理]
エース級種牛でコウテイ疫が見つかる
100年間品種改良して日本一になった宮崎牛。最後の6頭のエース級種牛の1頭「忠富士」からコウテイ疫が見つかった。「松阪牛」の半分は「忠富士」宮崎牛を育てたものだそうです。
連鎖的に、何もかもだめになっていく。牛の蹄を削る専門職人は、2ヶ月間仕事をしてないそうです。動物園も休園。イベントも中止。宮崎県全体がコウテイ疫との戦いの中です。いつ終息するかわからない。宮崎牛が途絶えてしまう・・。
まだコウテイ疫を出してない農家は
隣の農家で、全頭殺処分となった。その隣でまだコウテイ疫を出してない農家。ビニールシートで牛舎を覆い、お酢をまく。室温を上げる。周りとの行き来を遮断する。守りきれるかどうかは、まだわからない。
最初の疑いが出て、簡易検査をしたのが3月30日。ここで見過ごされました。
初期の段階で、「道路を通行止めにしてください」と言ったという農家。それは出来ないと言った行政。後の祭りです。
赤松農水大臣は、連休中(5月8日まで)、中南米を訪問していました。農水省としての対応が具体的に始まったのは5月10日です。
宮崎県から子牛を買って「近江牛」に仕立てる滋賀県では、宮崎のコウテイ疫蔓延に危機感を持ちました。滋賀県知事は、連休中外に食事に誘われてもいっさい断るほど、神経を尖らせていました。畜産の県にとってはこのように深刻な事態だった。国というものが、いかに現場感、当事者感が薄いかという表れではないかと思うのです。
新型インフルのとき、あれほど危機感を煽ったマスコミの取り扱いも危機感が薄かった。「水際」作業とはこういう時を指すのだと思います。
宮崎はどうなるのだろう。ある意味「阪神淡路大震災」並みの地域被害と認識していると、宮崎県のある市議はメールで寄せてきました。
※忠富士・・・生年月日 H14年6月22日 体重 913kg 超大型種雄牛 4/5級率100パーセント 父は、質量兼備で全国を代表する「平 茂勝」、母の父は肉質、資質にすぐれた宮崎県を代表する「安平」という歴代No.1の種雄牛。生産者 川越 忠次氏
タオルやバスタオルが必要
延岡市議会経済環境委員会でも、タオル、バスタオルを集めていると、メールが入りました。
宮崎県の畜産は、全滅の危機に瀕しています。殺処分したあとにシャワーを浴び、タオルやバスタオルを使いますが、感染防止のため、1回使ったものは廃棄処分するそうです。そのため、タオル類が圧倒的に不足します。現在、全国からタオルが集まってきているそうですが、今後いつまでこの状態が続くかわからないので、ストックして、県内の必要なところに配分するのだそうです。
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