「すべての市町村にDV防止基本計画を」集会に参加 [法施行]

 

すべての市町村で

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すべての市町村にDV基本計画を

埼玉県が設置を求めているDV対策連携会議の整備は、県内市町村の3分の1程にとどまっていいるようです。また、DV防止法に基づく基本計画を3月末までに策定したのは吉川市だけでした。

県は、住民に身近な行政体である市町村が、被害者からの相談や被害者の保護、自立支援に、関連機関と連携して対応するために「対策連携会議」を設置することの重要性を指摘しています。

2008年1月に施行された改正法は、DV対策の基本計画の策定と配偶者暴力相談支援センターの設置を市町村の努力義務としています。しかし、全国的に見ても取り組みは低調です。

事例はたくさんある

 取り組みに消極的な自治体では、具体的事例が少ないから、などと言います。しかし、「夫の暴力がひどく、外出も許されない」「暴言を吐かれ続ける」といった被害届けは2007年度全国で2万件をこえ、過去最多となっています。                                   また、配偶者以外、交際相手からの暴力、いわゆるデートDVも関心が深くなってきました。愛情と錯覚して、交際相手の暴力・監禁から逃れられない社会経験が未熟な若い女性、中・高校生。              これらは、DV、デートDVに関する2005年の調査から明らかになり、配偶者(DV)被害に入れ、対応すべきとの認識が広まっています。

埼玉県で「連携会議」を設置している所

◎庁内・庁外両方の連携会議設置市町村(11自治体)             さいたま市、川越市、飯能市、春日部市、羽生市、越谷市、桶川市、久喜市、八潮市、鶴ヶ島市、騎西町

◎庁内のみ連携会議を設置している所(11自治体)              熊谷市、川口市、所沢市、狭山市、鴻巣市、深谷市、朝霞市、富士見市、坂戸市、吉川市、松伏町

「DV基本計画」を策定した所

◎吉川市

「DV基本計画」策定を予定している所

◎戸田市、川越市、加須市、春日部市、八潮市、熊谷市、松伏町(H21年度)

配偶者暴力相談支援センター設置

◎吉川市

H22年度設置予定

◎春日部市、八潮市

宮代町は、「男女共同参画」基本計画策定を準備中

宮代町は、DV法以前の段階と言っていいと思います。「男女共同参画基本計画」の策定に向けて、6月中に<パブリックコメント>を募集しているところです。

宮代町は、DV対策を、「男女共同参画」基本計画の一部に盛り込んで終わりにするのか、本腰を入れて別枠で、DVという社会問題に取り組む気なのか、行方を見ます。女性が中心で取り組む仕組みを庁内に作る気があるのかも気になります。

昨日の集会では「宮代町はなんでも取り組みが早かったんじゃなかったっけ? これはまだ何もやっていないの?」と不思議がられました。

事例がない?

宮代町は、女性が住みやすい所なのか…                  宮代町に、DV被害者がいないのではありません。             事例が挙がりにくいことはあるでしょう。

訴え出る雰囲気にないのが宮代町という自治体なのかもしれまん。                               訴えることが「一部の特殊な人」という雰囲気があれば、ますます訴えにくい状況になります。                               私の知り合いは、暴力・暴言の相談を町民相談じゃない日に、相談員(司法書士)のところに行くのです。                         ストーカー、デートDVなども、「気づき」「救済」の拠点を、身近な行政が用意すべきです。 <事例無し!>は<関心無し!>と言えるのではないでしょうか?

DV防止基本計画が「男女共同参画」所管であるように、担当がぼやけています。相談⇒保護⇒同行支援という、ワンストップでの救いが求められるようなシステムを作るべきです。

吉川市の担当課長の話

昨日、お招きした、吉川市-市民生活部市民参加推進課長の中村詠子氏の話は、参考になりました。

<規模の小さい町村は、「努力義務」に消極的か、との質問に「小さいから連携が取りやすい。小さいからむしろ見える」と答えています。

吉川市は、H4年から「男女共同参画」に積極的に取り組んだ。セクハラ防止対策は、県内で始めての取り組みだった。「男女共同参画物語」の作成。庁内女性が本気で取り組めば、予算はつく。啓発的なものには予算をつけにくいが「DV」は取りやすかった。

吉川市の特徴…事例は掘り起こす

事例がないから何も無い、ではない。警察から講師を呼んだ。児童相談所から担当を招いて実情を聞いた。精神科医を呼んだ。すべてつながっている。そういった積極的な取り組みから庁内支援体制の「もれ」が見えた。「勘違い」も判った。だから立ち上げることに意義がある。これがゴールではない。DVに取り組むことで、目指す社会がどういうものか、見えてくると思う。>

※「同行支援」…という言葉を恥ずかしながら、今回の集会ではじめて知りました。「同行」は、絶対に必要です。同行しなければ、[DV]の住処に連れ戻されてしまうのですから。

やっと軌道に乗せた吉川市女性担当者の助言は参考になりました。

身近に体験者がいる!

会場内で、質問・感想の時間には、私の隣に座っていた仲間の某市議の女性が「数年前、娘の配偶者の下から娘と孫を取り返してきた」と、発言がありました。 私の親戚にもDV事例はある。つまり、どこでもありえる問題なのだ。そして若い人達の「デートDV」も増えている。

動物ケアをやっている市民団体からは「動物を虐待している男性の所では配偶者暴力があった」。

福祉という分野では、対応が早いが、女性共同参画という切り口では、救いを求めてもパンフレット、関係資料を渡されるだけかも。これでは対策とは呼べない。「絶望の家」にもどらざるを得ない。

昨日、最初に講演をしたお茶の水女子大-戒能民江氏、全国シェルターネットの遠藤智子氏は、女性をヘッドにした庁内検討チーム、あるいは議会での特別委員会の設置等、積極的な取り組みをするべき、とおっしゃっていた。

 


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